【時を越えた願い】

雪花艦隊英雄伝 @DD_LUNAKICHI

吹雪｢それが用事だったんですね｣ 吹雪は広場の机に座って筆を取る。早く書かないと七夕を過ぎてしまう 瑠奈花｢そういえば、久しぶりに故郷に帰って思い出したことがあるんだ｣ 吹雪｢なんですか？｣

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瑠奈花｢私の故郷は深海棲艦に襲われたと言っただろ？その時、当時の私より少し年上のお姉さんに助けられたのを思い出したんだ｣ 吹雪｢え？｣ 吹雪は手をピタリと止めた 瑠奈花｢顔も名前も全然覚えてないんだが、今の君みたいなセーラー服を来ていたな｣

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瑠奈花｢両親の墓を建てられたのもその人の助けがあったからだ。リビングフォースの概念の原型もその人に教わったな｣ 吹雪｢す、すごい方ですね…｣ 瑠奈花の語ったことは、先程見た夢と驚くほど一致する。そういえばあの少年、どこかで見たことがあるような気もしてきた

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吹雪｢まさか…｣ 瑠奈花｢そうだな、七夕の願いは“あのお姉さんに会いたい”とかにするか。いや、名前も覚えてないからダメかな？｣ 吹雪｢いいんじゃないですか？もしかしたら、いつか会えるかもしれませんよ｣ 瑠奈花｢そうかい？｣

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瑠奈花｢吹雪、君の願いはなんなんだ？｣ 吹雪｢私ですか？そうですね、昔会ったある人の健康と人生の安寧でも願いましょうかね｣ 瑠奈花｢ある人？｣ 吹雪｢秘密ですっ！短冊吊るしてきますね！｣ 笹の木は既に色とりどりの短冊で豪華になっていた

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吹雪｢司令官の願いも叶うといいですね！では！｣ 瑠奈花｢おう｣ 駆け出す吹雪を尻目に、瑠奈花は空を見つめた。壮大な天の川を挟むように、アルタイルとベガが一際強く光り輝いている 瑠奈花｢あの人にもう一度会えますように、か…｣

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瑠奈花｢…その願いはもう、叶っているようだな｣ 【おしまい】

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一応七夕関連の話なのに投下は二日も遅れた←