きるふぇぼんむらかみ

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hikari∞短めのお話 @love_suzume

76. 開けっ放しの冷蔵庫からピーって警告音がして、彼女はハッとしたみたいだった。 「んー、おっちゃんって感じ?」 何やねん、それ...。 「だってたまーに、すごーいかわいいことするじゃないですか」

2015-06-14 23:45:39
hikari∞短めのお話 @love_suzume

77. だからおっさんってゆーか、かわいいおっちゃんって感じ? そう言って、彼女は冷蔵庫の扉を閉めた。 ............。 「お前な...大人からかうんも大概にせえよ」 「からかってないですって、ほんとにか」

2015-06-14 23:45:48
hikari∞短めのお話 @love_suzume

78. ガラガラって氷の落ちる音がして、肩が少しピクっとする。 彼女の唇は薄いのに柔らかくて、微かにレモンの香りがした。 びっくりした顔がかわいくて、またキスしようとしたら...。 手で押し返された。 「...村上さん、て...私のこと...好き...ですか...?」

2015-06-14 23:45:57
hikari∞短めのお話 @love_suzume

79. 「当たり前やろ」 長い睫毛が影を落とす。 ............不吉な沈黙。 「...なんか言うて?」 キスした距離のままで、息づかいまでダイレクトで、なんか微妙な展開なのに身体が熱くなってきて、気持ちだけがめっちゃ焦る。

2015-06-14 23:46:04
hikari∞短めのお話 @love_suzume

80. 「...あ、びっくりしちゃって...なんか、すいません...」 ............。 なんかすいません....かぁ...。 ごめんなって言おうとしたら、彼女が口を開いた。

2015-06-14 23:46:13
hikari∞短めのお話 @love_suzume

81. 「だって...全然、相手にされてないって思ってた、から...」 ............え。 「村上さん、思わせぶりっていうか、いっつもごはん誘ってくれて、毎回二人っきりで会ってるのに、全然そんな雰囲気じゃなかったし...」 はぁ。 思わせぶりはどっちやねん...。

2015-06-14 23:46:32
hikari∞短めのお話 @love_suzume

82. てか...え? どーゆーこと? そーゆーこと? 「私なんて、親戚の子供くらいにしか思ってないのかなって」 ちょっと待ってって言おうとしてんのに、彼女は話を続ける。 「さっきだって...」 「なに...?」 なんかした?俺...。 「プレゼント」

2015-06-14 23:46:39
hikari∞短めのお話 @love_suzume

83. 「え...なんかあかんかった?」 「すごい嬉しかった」 何言うてんのこの子? わけわからんの嵐やでこれ...。 「違います!だって、村上さんがひとりであんなどんぴしゃなモノ買ってこれるわけないもん。絶対...誰か...女のひとに、選んでもらったんだろうなって...」

2015-06-14 23:46:49
hikari∞短めのお話 @love_suzume

84. はぁっ? プレゼントってどんぴしゃでもあかんのか!? 難しすぎやろ...。 「いや...ほんまのこと言うと、会社の女の子に手伝ってもらった...けど...」 彼女が咎めるような目で俺を見る。 「ちゃうで!なんも!フツーの後輩やし。店まで行って選んだん俺やし!」

2015-06-14 23:46:54
hikari∞短めのお話 @love_suzume

85. 「ほんとかなぁ...」 訝しげな表情で、俺を見上げる。 「だって、知ってます?私の好きなものとか」 何これ? 試されてんの、俺? 何がせーかいなんかわからんぞ...。

2015-06-14 23:46:58
hikari∞短めのお話 @love_suzume

86. 「だって、知ってます?私の好きなものとか」 彼女の後ろで、ブン...って冷蔵庫が音をたてた。 「...きるふぇぼん...やろ?」 「...あとは...?」 「えーと......ぴんくやろ?好きな色...」 ...フラミンゴ柄やし。

2015-06-15 22:12:17
hikari∞短めのお話 @love_suzume

87. 「あとは...けいとすぺーど...?」 「それから?」 それから? 「............ごめん、わからん。教えて?」 長い沈黙があって、小さな声で。 「............村上さん...」 ............。 何やこの展開!?

2015-06-15 22:12:28
hikari∞短めのお話 @love_suzume

88. 頭全然追いつかんぞ...。 「...それは...ありがとう」 「ありがとう...だけですか?」 だけ...って? 「もういっかい...」 シャツの腕んとこ引っ張られて、ゾクゾクする。 「もっかいしたら、止まらんけどええの?」

2015-06-15 22:12:37
hikari∞短めのお話 @love_suzume

89. 彼女は長い睫毛をパチパチして、少し上目遣いになった。 「......えっちなこと...するの?」 「する。イヤか?」 「んーん。......好き」 好きって...。 そんなん言うたらおっさんもーあかんで? 知らんぞほんまに。

2015-06-15 22:12:52
hikari∞短めのお話 @love_suzume

90. 手を引いて冷蔵庫の前から隣の部屋のベッドに...。 「え、シャワー...」 「しゃわぁ?ないないない」 「ないわけないじゃな」 キスして...。 黙らせた。 薄い舌がちゃんと絡んだかと思ったら、逃げ回って、また捕まえて。 「お前が焦らすからやで?」

2015-06-15 22:13:07
hikari∞短めのお話 @love_suzume

91. 右手でそーっと触らせると、身体がピクリとした。 「な?もうあかんやろ?」 彼女は頰を染めて、頷く。 それが合図。 そっからはもう...。 ほんまに止まらんくって。

2015-06-15 22:13:17
hikari∞短めのお話 @love_suzume

92. 「......んぁっ...きゃ...っ......やぁだぁ....」 「...っ...イヤなん、これ...」 「ちが...っ...もっと......」 「...はぁ...えっろ...」 「だって...っあ...ん...おっき...ぃ...」

2015-06-15 22:13:40
hikari∞短めのお話 @love_suzume

93. 「お前...が...締めすぎやねんて...」 いや、もう、なんていうか...。 若いってスゴイな! 肌とかぷるっぷるやし、出来立てのモッツァレラチーズくらいぷるっぷるやし! 舐めたらめっちゃ嬉しそうに喘ぐし! 「...な...ちょ...もうヤバい...」

2015-06-15 22:13:57
hikari∞短めのお話 @love_suzume

94. 「まだ...だめ...」 「...ヤバいって...あかん?」 「やだ...もっと...」 「お願い、ちょ......ほんまあかん...いっかいイかして?」 「んー......?」 ひとまわりも下の女の子に焦らされて。 ひっさびさにヤバいくらい興奮して。

2015-06-15 22:14:11
hikari∞短めのお話 @love_suzume

95. そっから何回も。 思いつく限りの“えっちなこと”した。 ちゃんと乱れてくれて、声も顔もエロくてかわいくって、俺のリクエストは全部NGナシ...どころか、特典もりもりで大サービスしてくれて。 朝方、よーやく疲れてぐったりした彼女を腕の中に抱きしめた。

2015-06-15 22:14:25
hikari∞短めのお話 @love_suzume

96. はぁ。 やっば。 今日ふつーに仕事あるんやった...。 後先考えんとこんながっついたん久々やなぁ...。 「なに...?」 胸の中の彼女が言う。 「笑ってる」 「んー?こんなエロいと思わんかったから。喜んでんの」 「やだその感想。なんかおじさん」

2015-06-15 22:14:45
hikari∞短めのお話 @love_suzume

97. ええわ、おっさんやし。 「な、いつから好きやったん?俺のこと」 「...最初から」 ............。 そっか。 誕生日も干支も星座も血液型も一緒やもんな。 もしかして、おんなじ瞬間に好きになってたんかな、なんて。 「ちょ...何をしてんの...」

2015-06-15 22:14:55
hikari∞短めのお話 @love_suzume

98. 彼女が俺の喉仏をぺろって舐めて、全身が粟立つ。 「んー?」 「俺今日仕事やねんって。そろそろシャワー...」 「ないんじゃないの?」 ほんまに...。 どないなっとんねん、きょうびの若い子は...。 おぉぉ......。 あぁっ....。

2015-06-15 22:15:12
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