古書堂店主の古鷹さんと大学院生の加古で現代パロ
時々毒づかれるのが辛いけれど、その後仕方ないな、と言う風に困ったように見せる笑顔が好きだった。我ながらズルい性格だとは思うけれど、彼女が何となく寂しがっているのも分かっていた。
2015-08-03 00:22:48その店の北向きの窓からは陽が入らなくて、室内はいつもひんやりと冷たく、店主以外の人間はほとんどと言っていいほど居ない。だから、店の中はいつもあたしと店主さんの二人だった。 そこの蔵書のお蔭で最近は研究も順調に進んでいる。居心地も良い。
2015-08-03 00:22:38鼻歌交じりに歩いていると、もう店の前だった。路地に面した大きな窓から店内を覗くと、いつもと違って店主さんは窓に向かって黄昏ていて、ここからは表情が伺えない。 早く顔が見たくて、心持いつもより勢いよくドアを開けた。
2015-08-03 00:22:59私の挨拶にも気づかないのか、ずっと窓の外の夕暮れを見つめている。いつもならジト目で睨みつけてくるのに、今日はどうした事だろう。
2015-08-03 00:23:14店内は夕日の残滓に満たされていて、今にも燃え上がって消えてしまいそうだった。その中に、窓の切り絵の様に店主さんは立ちつくしている。出来る限り空気を揺らさないよう、足音も抑えて近づいた。何か触れてはいけない神秘的な空気が、店内を満たしていたからだ。
2015-08-03 00:23:23……さっきまでの受かれた気分は吹っ飛んでいた。 風が吹いて、窓から見える街路樹が揺れる。その勢いで紅葉がいくらか散った。その景色を見て、言い知れない不安に襲われる。 「古鷹、さん……?」 その声で漸くあたしに気付いた店主さんは、驚いたように振り向いてくれた。
2015-08-03 00:23:34その表情、左目の美しい琥珀色の瞳からは涙が一筋流れていた。 薄暗い夕方の店内でも、夕日に包まれた彼女の全身、瞳と、こぼれる涙の煌きはよく映った。その琥珀色が秋の内に散って舞う紅葉に似ていると思ってしまった。 「ごめんなさい、気付かなくって」
2015-08-03 00:23:51その声は涙で掠れていた。その笑顔は痛々しくて、それでも夕焼けの中で映える哀しい笑みだった。どうしてそんな儚い表情をするのか。 「いや……大丈夫?」 何が、とも、どうして、とも聞けなかった。聞いて触れたらそのまま崩れて壊れて空に舞ってしまいそうな気がした。
2015-08-03 00:23:59「何がですか……ああ、大丈夫です、本を読んでいて、少し」 その声をかき消す様に、風が部屋に吹き込んだ。街路樹の紅葉が部屋に吹き込んで、彼女の辺りに散らかった。俯いてしまって彼女の表情は影になっている。ひらひらと舞う紅と琥珀が、あたしをどうしようもない感情に沈めてしまった。
2015-08-03 00:24:33何が大丈夫なものか。今にも消えそうな声で。隠しきれてない表情で。 浅はかだった。 彼女はこんなにも儚い。いつ消えてしまうか知れない。それなのに、ここに来ればいつもの様に、冷やかしはごめんだと言ってくれるという保証も無いのに。
2015-08-03 00:24:43変わるはずの無い帰る場所だと勘違いしていた。この状況に甘んじていては、いつかあたしは大切なものを喪ってしまう。 涙を流しながら、あたしでなく空を見つめる彼女の身体を、気付けば抱きすくめていた。今にも消えそうな姿を、捉えておかずにはいられなかった。
2015-08-03 00:24:51「加古さん」 小さな小さな声が耳元から聞こえる。この距離じゃなければ聞こえないであろう声。この行為に、どれだけの意味と効果があるのか自分でもわかりゃしない。だから、その呼びかけに、自分で何も答えられない。強く抱きしめる以外に。
2015-08-03 00:25:01加古が何となく「古鷹さん」って呼ぶのも好きだ٩( 'ω' )ﻭ 無意識だけどあくまでも客と店主としてのラインを越えようとしない加古よ。
2015-08-02 19:04:08@toumeigusa いつしかお互い店の外でも会うようになって「加古」「古鷹」って呼びあえる関係になった後も、店内で他のお客さんの視線がある時はそれまでと変わらず「加古さん」「古鷹さん」って呼び合うってのもいいかと…!二人だけの秘密めいたやりとりが無性にくすぐったくて嬉しいんだ
2015-08-03 01:37:30ふと目を上げると、こちらを見つめてる加古に気付いて、 「何ですか、加古さん」 って聞いたら 「本読んでる横顔好きなんだー」ってにへって笑うからもう集中できない古鷹さん。
2015-08-03 00:58:01加古が古鷹古書店に通い始めてそれだけずっと立ち読みするなら家に上がってゆっくり読んでくださいって言われるようになって、お邪魔するような仲まで発展したぐらいに研究室に籠りっぱなしだった加古が息抜きに古鷹さんとこ来たけど疲れて寝てしま文数 pic.twitter.com/RxUJ7gFtH6
2015-08-03 01:21:39@kondou0809 さらに加古が起きた頃になんか外が土砂降ってて、雷まで鳴ってて古鷹さんが震えてるんですよね。「……あの、もし、よかったら――…」って言いかけてもじもじ視線を伏せる古鷹さんの肩が、雷が鳴るたびに震えてることに気づいて「……あー、えっと」って抱き寄せる加古さん?
2015-08-03 01:28:02twitter.com/raimu_CT/statu… 現パロ加古鷹で雷怖い古鷹さんよいと思いました( ˘ω˘)φ pic.twitter.com/O8Q8u0wMK1
2015-08-07 23:27:40来夢さんがスカイプで現パロ加古鷹映画館デートとかいうから、ミニシアターとかの古い映画のリバイバル上映見に行く加古鷹妄想おいしくておいしくてヾ(:3ノシヾ)ノシ
2015-08-03 03:19:40もしくは加古の大学の一室をこっそり借り切って閉め切ってプロジェクターで上映ってのも雰囲気合っていいんじゃないかなって思うんですがどうだろうか
2015-08-03 03:23:16感動系ドキュメンタリーちっくな映画とか見てさあ、涙もろい古鷹さんが途中で泣きそうになるのこらえてたら、隣から自分のじゃない「…くすん」って鼻をすする音が聞こえて思わず見やったら薄闇の中画面の光にうっすら照らされて目尻に滲んだ涙を拭ってる加古の横顔に目を奪われちゃったりするんだ……
2015-08-03 03:24:04