1945年8月新聞

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【1945年8月11日】●「あうむと一緒に戦火を避けて」〈暑い戦災跡地の真中から、清水が湧くやうに「ホーホケキョ」と涼しい声／鸚鵡の名は「おたけさん」／声帯模写の名人で何でもやるが、ラジオ情報の真似だけはしない〉 #1945年8月新聞 pic.twitter.com/wcoSGG7BlL

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【1945年8月11日】●広告〈断じて勝つための勝札を、貴方はもうお買ひになりましたか？／一等拾萬円の幸運を掴む権利は貴方にも／当れば貴方の戦意高揚！〉※戦費調達の宝くじ。本日の配信はここまで #1945年8月新聞 pic.twitter.com/ydCVOLDSbs

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【1945年8月12日】東京、晴れ、気温32℃　●大御心を奉戴し赤子の本分達成／戦雲全満洲に及ぶ／久留米を焼爆／比島で挺進奇襲戦／長崎にも新型爆弾／白衣を着て横穴壕へ #1945年8月新聞 （70年前の同じ日付の新聞記事を配信） pic.twitter.com/1ReLzeCvZA

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【1945年8月12日】●「長崎にも新型爆弾」〈一、八月九日午前十一時頃敵大型二機は長崎市に侵入し、新型爆弾らしきものを使用せり　二、詳細目下調査中なるも被害は比較的僅少なる見込〉 #1945年8月新聞 pic.twitter.com/juG6D9QxeH

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【1945年8月12日】●「白衣を着て横穴壕へ ／新型爆弾に対する心得」〈落下傘のやうなものが降下するから、これを目撃したら確実に待避すること／白い下着の類は火傷を防ぐために有効である〉 #1945年8月新聞 pic.twitter.com/Jh3Xlck9Eu

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【1945年8月12日】●「一瞬に広島変貌」〈写真撮影時のフラツシユにも似た閃光が鋭く市民の眼に飛び込んだ／鉄筋建を除く市民住家はほとんど例外なく消え通行中の市民は異様な熱さを皮膚に感じて負傷した〉 #1945年8月新聞 pic.twitter.com/nEHBRM40A9

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【1945年8月12日】●続「一瞬に広島変貌」〈ひどい処では、いく抱へもある大木すら、真中あたりから吹飛んでゐる／だがこれだけで日本民族がまゐつてしまふとは夢にも考へられぬのだ〉 #1945年8月新聞 pic.twitter.com/jYXq1NO77Z

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【1945年8月12日】●「非国民的行為の一掃」〈罹災証明書を悪用、一人で四箇所に配給をうけてゐた〉〈お客からの預かり（品）／を焼けたといつておいて着服〉〈（不動産物件が）全部焼けたと称して保険金／を騙りとつた〉 #1945年8月新聞 pic.twitter.com/1zKNdPcgfO

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【1945年8月12日】●「配給は当てにすまい」〈燃料不足が叫ばれたがその後疎開家屋の廃材や戦災地の焼木材などでそれぞれ何とか間にあはせ／しかし／薪炭類の配給は一向に来ない、冬になつたらどうなるだらうと…〉 #1945年8月新聞 pic.twitter.com/8rx5M4NOMo

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【1945年8月12日】●投書「焦土に想ふ」〈サツパリと必ず焼き払はれるものと覚悟を定め、一刻も早く無都市で工業生産力を保持してゆく方策を樹てた方が賢明である／たとひ、都市が消滅しても農工一体の新国土計画が…〉 #1945年8月新聞 pic.twitter.com/r1NDCXqsNR

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【1945年8月12日】●広告「開墾農園向／西武線・武蔵野線・青梅線（坪十円台ヨリ）」「求疎開向貸事務所／周囲ニ空地ノアル場所ヲ望ム／安田生命管理部」 #1945年8月新聞 pic.twitter.com/zsObSvTuxT

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日本が10日に発信した国体護持の保留条件（ポツダム宣言条件付き受諾）に対し、12日午後6時過ぎ、連合国から「日本国民ノ自由ニ表明スル意志ニ依リ決定セラルベキモノトス」とのバーンズ米国務長官名による回答が届く。本日の配信はここまで。 #1945年8月新聞

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【1945年8月13日】東京、晴れ、気温31℃●雄基、琿春、海拉爾等でソ連軍を迎へ激戦／東満侵出を企図／艦上56機を屠る　東北地上部隊の成果／戦爆二百機九州へ／大型船を屠る #1945年8月新聞 （70年前の同じ日付の新聞記事を配信） pic.twitter.com/wCflABICbt

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【1945年8月13日】●「ペタンに死刑求刑」〈パリ来電＝ペタン公判は証人調べを終つて／死刑を求刑された。宣告は来週半ばになる予定で当日は／マリー・アントワネツトが死刑宣告を受けた同じ部屋が使用される予定である〉 #1945年8月新聞 pic.twitter.com/mDlbTn2vxk

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【1945年8月13日】●「神風賦」〈故障受信機が山積してゐるが、部分品の不足のために、修繕されず／甲乙丙の三者が協力して（部品を融通し）三個の不完全なものを分解して一個の完成品を作り、それを三人が抽選して…〉 #1945年8月新聞 pic.twitter.com/GNc3RjnHAM

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【1945年8月13日】●「〝なぜ都市を狙ふ〟欧州紙、牧師囂々の非難」〈原子爆弾の威力を示すためには大都市よりももつと他の目標を選ぶことが出来たはずだ／もつと以前に住民の立退きに十分な時間を与へるべきであつた〉 #1945年8月新聞 pic.twitter.com/nVu1ewy0Gt

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【1945年8月13日】●「戦ふ輸送少年兵の生活」〈警報下の不安な暗黒のホームでこのごろよく少年の声を聞く「情報敵一機は——」／国鉄○○万といはれる職員の中に十三歳から十八歳までの少年が約三割ゐる〉 #1945年8月新聞 pic.twitter.com/RZqIuNQufR

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【1945年8月13日】●続〈現場の仕事に青年が不足する。国鉄ではこれに代るものとして動員学徒を入れた／どの少年兵も大人と同じに一食分の弁当と二食分の米を持参で通勤、職場で自炊をしては線路傍で飯をくふ〉 #1945年8月新聞 pic.twitter.com/99EuM3mQ1J

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【1945年8月13日】●「八十九歳のシヨウ六年間の沈黙破る」〈本年89歳のバーナード・シヨウは6年間の沈黙を破つて新作を執筆中といはれ、シヨウは「典型的な喜劇で明年には完成する予定だ」ともらしてゐる〉 #1945年8月新聞 pic.twitter.com/quTNgCJTwO

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※数少ない海外文学の短信。戦時中とはいえ、バーナード・ショーは別格か。 #1945年8月新聞

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【1945年8月13日】●「残飯に謝まる」〈この間横浜郊外ではじやがいもを盗んで立去らうとしたところを三人の夜警に誰何され格闘となり／（盗人を）致死、検事局はこれを起訴猶予とした事件があつたが、（続 #1945年8月新聞 pic.twitter.com/N8YRPB3eLy

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【1945年8月13日】●続）その処分の如何にかかはらず、この事件は何かしらわれわれに陰惨な感銘を刻んだ〉記事の本編は、あるところから残飯を貰って家族を養っていた男が、見張人に芋泥棒と間違われ、事情を聞いた見張人が謝罪したという話 #1945年8月新聞

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【1945年8月13日】●「青鉛筆」〈一面の焼野原の真中に、ぽつんと床屋さんが一軒焼け残つて／今どき何処にも見られない電気アイロンを使つてゐるし蒸タオルもある、ふけ取り香水やポマードもあるといふ昔そのままの状態〉 #1945年8月新聞 pic.twitter.com/AVLyZYkrsg

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※いわゆるぼったくり店のことだろうが、店内をのぞくと戦争前の物資が豊かだった頃そのままで、テーブルにはトマトが山盛り…という記述の部分など、幻想的で『遠野物語』でも読んでいるような気がする。 #1945年8月新聞

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※なお、昭和20年の何月かはわからないが、東京の平均的な理髪料金は3円50銭とあるので（朝日新聞社『値段史年表』）、この戦争前からワープしてきたかのようなサービスがある床屋さん、10円とはなかなかのお値段である。 #1945年8月新聞