男性と女性の「組織観」の違い

砂鉄 @satetu4401

男性向けの漫画だと「組織に所属していない家無しの女性キャラ」というのは結構な頻度で出てくるんだけど、女性向けの漫画には「何の組織にも所属していない家無しの男性キャラ」というのは殆ど出てこないんだよね。これは男性にとって「組織は作るもの」で女性は「組織は所属するもの」だからかもね

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そーいう視点だと、鋼の錬金術師なんかは男性向けのテーマを女性向け漫画の文法で書いたから男女ともに大ヒットしたとも見れる。つまり男性が好きな「戦争」を女性が好む「社会的地位の高い人間達」が行ってる訳。逆にドラゴンボールは全員ほぼ無職だから男子に人気が偏る。

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男性はヒーローが無職でもあんまり気にしないんだよね、男性にとって組織は「必要があるから、利益を求めて所属する」ものであって、必要がなければ本当は入りたくないわけ。結婚を渋ったり、一人になりたがるのも、必要でなければ組織に所属したくないという男性心理に寄るものなのね。

砂鉄 @satetu4401

女性は逆にヒーローが無職だと彼に感情移入したときに普段の生活や心理状態を想像できなくて困る。女性にとって組織は「他人と価値観を共有するために所属する」というものであるから、組織に所属せず誰とも何も共有していないヒーローは、何を考えてるか理解できないわけ

砂鉄 @satetu4401

孤独なヒーローが何故男性に受けるか？というと、男性の社会性というのは会社や学校を超え、国家を超え、最終的に倫理や道徳といった概念まで到達するからなんだよね。小さな目で見れば彼は無所属で孤独なんだけど、大きな目で見れば「正義」という巨大なコミュニティに所属しているのよ

砂鉄 @satetu4401

そして男性はこの「正義」とか「善」あるいは「悪」という巨大な倫理コミュニティの仲間を、組織や国家という枠を超えて支援する。だから女性の視点から見ればタダの無職ヤローなんだけど、男性視点から見れば「数多くの支援者を期待できる社会的地位の高い人間」に見えてるわけ

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んで話は「男性は必要だから組織に所属する」っていう所に戻るんだけど、例えばゲーム外社が「自分の作りたいゲームを作らなくなった」という状況になったら、ほぼ退社する。その結果給料が半分になっても。

砂鉄 @satetu4401

逆に「女性は必要とされるから組織に所属する」という所があって、例えばゲーム会社が「このゲーム製作に君の能力は必要ないんだよ」という状況に変わったら、これまた高確率で退社する。

砂鉄 @satetu4401

この性質は多分、古代からの引き継ぎみたいなもので、男性は「自分が必要とされるからと言って低能の猟団に所属したら獣に返り討ちにされて死ぬ」し、女性は「自分が必要とされない集団に入ると共有の果樹や採取所を使わせてもらえなくなる」だったからじゃないかなぁ

砂鉄 @satetu4401

古代から男性にとって組織は「弱いと崩壊するもの」なのよ、「弱い猟団」は獣に皆殺しにされ「弱い国」は滅ぼされる。でも古代から女性の組織っていうのは「崩壊しない」ものなわけ、採集権を確保してるのは男性なので、闘争に負けても女性の組織自体は横にスライドするからね。

砂鉄 @satetu4401

野蛮な時代でも、隣の国を滅ぼした後、後宮やハーレムはそのまま次の王に引き継がれるみたいな感じだったから。女性にとっては「組織内の立ち位置」っていうのは男性より遥かに重要だったわけ。

砂鉄 @satetu4401

逆に男性にとって組織内の重要なポジション、例えば将軍なんかに無能が座っちゃうと自分の命を失うわけ、だから男性は「頼りがいがある普通の人間」よりも「ちょっと人格に問題があるけど強い人間」をボスに選ぶわけ

砂鉄 @satetu4401

つまり男性が無職のヒーローに感情移入できるのは、男性は「強ければすぐにでも社会的地位が手に入る」という常識を共有しているからなのね。登るのに大変な苦労や調整が必要な女性組織と違、男性組織は力さえあれば「昨日まで無所属の人間」にでも高い地位を与えて迎え入れるわけ

砂鉄 @satetu4401

今の話の中では男女で分けちゃってるけど、古代だって男女で完全に職業が分かれていた訳ではないので、かなりの数の例外は居るだろうと思う。ガバガバ理論である。