八九式12.7cm高角砲と射撃について

八九式12.7cm高角砲と射撃についてのまとめ(後に自分でも見直す目的もある)
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さむらい@戦史調査中! @Type96_AAgun

高角砲射撃においては特に目標の指定がなければ、指示編隊群の一番隊の一番機を照準する。目標の変換を必要とする条件として第一に現射撃目標の撃墜、第二に新たに脅威となる目標の出現、第三に現射撃目標が有効射程外又は射界外に離脱する場合である。

2015-09-13 18:20:18
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目標の選定標準については 1急降下、超低空水平爆撃、雷撃、高高度水平爆撃、機銃掃射 2我に最も危険のもの 3命中公算大のもの 4指揮官機又は編隊群中央 となっている

2015-09-13 18:30:37
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戦艦武蔵の八九式12.7cm高角砲弾とラバウルで撮影した同砲弾の弾底部 pic.twitter.com/hH4vak9WzQ

2016-06-11 22:02:21
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ラバウルのヴナカナウに配備された八九式12.7cm連装高角砲。 pic.twitter.com/pwDAyJVxoR

2016-10-09 18:21:37
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ウォッゼ(ウォッジェ)の八九式12.7cm連装高角砲 pic.twitter.com/N3Z1K3y6RB

2016-10-09 22:06:00
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マロエラップ環礁タロア島の迷彩塗装が施された八九式12.7cm連装高角砲。 pic.twitter.com/9Rxtw8dq0S

2016-10-09 22:13:49
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大恩寺山防空砲台と八九式12.7cm連装高角砲 pic.twitter.com/yXmzDhRfXJ

2016-10-29 15:34:09
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八九式12.7cm連装高角砲跡。今は埋め立てられている。 pic.twitter.com/gpig5XPkve

2016-10-29 15:48:47
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豊川海軍工廠防衛のために築かれた大恩寺山砲台は視程的にも非常に適した位置に設けられていたことが容易にわかる。 pic.twitter.com/oPphdVYFee

2016-10-29 15:51:44
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終戦時、同砲台には八九式12.7cm連装高角砲が二基、九六式25mm単装機銃三型が三基配備されていたが、武装解除として前者は尾栓を、後者機銃ごと撤去され豊川海軍工廠に保管していた。

2016-10-29 15:57:00
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八九式12.7cm連装高角砲は操砲に12名。九八式10cm連装高角砲は2名多い14名必要。

2016-11-15 20:15:29
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「この世界の片隅で」で少し話題の高角砲の着色弾薬包についてだが、レイテ沖海戦でも大和、武蔵、榛名、最上が着色弾を発射している。

2016-11-21 21:16:05
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前にも述べたが一式徹甲弾や高角砲弾に限らず、九六式25mm機銃においても機銃群毎の射弾の観測及び修正のために機銃群毎に異なる色の曳光弾が割り当てられた例もある。

2016-11-21 21:18:37
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訂正:「この世界の片隅に」 この映画はまだ見ていないが、近いうちに海兵73期の方々と観に行く予定。海軍兵学校から利根の対空射撃を見ていたその方の話を思い出した。

2016-11-21 21:23:59
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大和については10月24日のシブヤン海では八九式12.7cm高角砲の着色弾については射撃を行わず通常弾に終始、25日のサマール沖で着色弾262発を射撃、翌26日にも201発を射撃している。

2016-11-23 14:17:55
さむらい@戦史調査中! @Type96_AAgun

武蔵に関してはシブヤン海で八九式12.7cm高角砲の着色弾を208発発射している。あと高角砲用の三式弾についても180発発射している。なお大和には高角砲用の三式弾は配備されず。おそらくその理由の一つは高角砲の少ない武蔵の射撃の効果を高めるための措置だった可能性は十分考えられる。

2016-11-23 14:23:46
さむらい@戦史調査中! @Type96_AAgun

榛名についてはシブヤン、サマール両方で高角砲による対空射撃を行っているためいつの射耗かはわからないが、レイテ沖海戦後の射耗弾数表には着色弾596発中455発(76%)の射耗。最上については40発射耗で残弾調査不能に付き正確ではないと前置きした上で残弾50発が記録されている。

2016-11-23 14:37:51
さむらい@戦史調査中! @Type96_AAgun

榛名の例でもレイテ沖海戦時は機銃の兼務員として主砲、副砲員及び応急員、整備員から任命し、対空戦闘時に運用していたが至近弾や機銃掃射の銃弾片で損耗し、サマール沖での水上戦闘時に主砲、副砲の戦闘能力の低下、艦内応急に支障が生じ、合わせてそれらが抜けたことで機銃射撃にも支障が出た。

2016-11-23 14:49:21
さむらい@戦史調査中! @Type96_AAgun

「零式通常弾が球形に破片を散布するのであれば円錐形に破片を飛散させる三式弾は必要無いのでは」と考えたくなるところではあるけど、ここで注意してほしいのが、零式通常弾のような榴弾が空中で破裂した場合、弾道に対してほぼ垂直方向に破片散布する特性があるため、厳密なには球形にはならない。

2020-11-12 18:37:18
さむらい@戦史調査中! @Type96_AAgun

便宜上、完璧な球形上に破片が散布されたとしても、弾丸の形状からしてその破片密度に偏りが生じるため球形内の何処で目標を捉えたかでその命中公算は変わってくる。

2020-11-12 18:46:19
さむらい@戦史調査中! @Type96_AAgun

九八式10cm連装高角砲が、八九式に比べて散布界が広く精度低い云々の話、元ネタが横砲校研究史料なんだけども、あれ別に九八式の精度が悪いのではなく、単純に実弾射撃による実験が少なく、射表編纂に必要な十分な射撃データを得られていなかったことで予想以上に射距離公算誤差がデカかったという話

2020-11-15 11:51:13
さむらい@戦史調査中! @Type96_AAgun

一弾の威力が八九式に劣るはそりゃ当然な話。

2020-11-15 12:15:16
さむらい@戦史調査中! @Type96_AAgun

方向公算誤差が大きくなるのは射距離による。遠距離になればなるほど弾丸の速度は落ちるし、速度が落ちれば弾丸が受ける抵抗も大きくなる。 そもそも方向上の誤差って射距離に比べてそこまで大きくはならないもんなのよ。

2020-11-15 12:21:31
さむらい@戦史調査中! @Type96_AAgun

もちろん射距離公算誤差も遠距離になればなるほど大きくなる。

2020-11-15 12:24:39
さむらい@戦史調査中! @Type96_AAgun

高射砲(高角砲)の射撃において「完璧な信管調定と完璧な照準精度」があれば目標に弾丸が命中するのかといえばそんなに甘い話ではない。正確な操法、正確な射撃諸元を算定し、調定することは当たり前な前提条件とはいえ、それで命中すれば砲術そのものは苦労しない。

2020-12-28 10:40:21