安保法制の憲法論 大屋雄裕教授「集団的自衛権と個別的自衛権のあいだに憲法上境界線を設定することは非常に困難」
裁判所によって違憲性は決定されるものではなく、「発見」されるものなのだから、「判決がなされるまでは「賭けてみる権利」がある」というのは難しいのではないか。(続) twitter.com/takehiroohya/s…
2015-09-13 00:20:10なので「裁判所が明確に違憲と言ったことを行政が再度やるのはおかしい」とは一応言えるのですが、そうでない限り行政には賭けてみる権利がある、と思われるところです。その正当性は選挙を通じて民主的に付託されていると。 twitter.com/discharge1980/…
2015-09-12 23:01:32@takehiroohya (承前)法令という規範は裁判規範のみにとどまらず、行為規範でもあるとするのが普通の考え方だし、特に憲法は明文で尊重擁護義務が公務員に課せられているのだから、司法権は補充的であり、違憲にならないよう事前に行動することが一段階として期待されているはずで、
2015-09-13 00:22:06@takehiroohya そこに最終的な裁判権の行使以前の段階での行政権側の「権利」を観念するのは困難であると思う。例えば、憲法裁判を起こせないからと、国家予算から真正面に神社に布施する権利があるとは思われない。
2015-09-13 00:23:33>RTs ここが難儀で「違憲判断されることをわかっていて行動する権利はない」と言いたいところ「合憲性は違憲訴訟が退けられることによって初めて判明する」のも事実なわけですよ。なので行政としては賭けるしかないというのが端的な事実(だって合憲確認訴訟できないもんね)。
2015-09-13 00:28:22@takehiroohya その不安定を民主制という観点で乗り越えてしまっては、そもそも民主制とのある意味での緊張関係が予期されているところの立憲主義の本旨が果たされないし、より高度な民主制の問題とするなら、まさに憲法改正という合理的な手段の問題に帰着させる方がより正しいと思う。
2015-09-13 00:26:07「違憲の疑義があるのに行政が行為するのはおかしい」と言いたい人は多いんだろうけど、《現在の制度を前提にする限り》合憲性の確認ができないのですべての行政行為は「合憲だと思うんだけどなあ」でやるしかない。その根拠の濃淡とか、そもそも現行法制でいいのか、というのは別の話なわけですよ。
2015-09-13 00:33:12最終的にはそうですよね。個人的にはどちらの問題についても「もうちょっと法的整合性とかの話をちゃんと詰めといてくれやあ」と思っていますが、そういう整合性にこだわるタイプが有権者のどの程度の割合を占めるかと正面から聞かれると。 twitter.com/kozawa/status/…
2015-09-13 00:55:07@takehiroohya 今回の安保法制と同程度の手続きの正統性が保たれていれば、珍妙な論理で「国家予算から真正面に神社に布施」を政府与党がやっても、それはそれでどうしようもない現実の中でやってくのを含めて法であり政治である、とお考えと言ってよいですか。
2015-09-13 00:52:48@takehiroohya 米国の憲政史では連邦最高裁が違憲であると以前判決したのと類似する行政行為・立法であっても積極的に行政府・立法府が行う場合が見られます。日本で(さらに一般論として)このようなことをすることの是非につき大屋先生の見解についてお聞かせ願います。
2015-09-13 00:54:16私個人としては「そういうのは良くない」という意見です。しかしそれは結局「そういうのがまかり通る社会を作ると皆が不自由するはずである」という話であり、当の人民が「いや俺らそれでええわ」と明確に言ったら黙るしかねえなとも思っています。 twitter.com/kantanjun/stat…
2015-09-13 00:57:43@takehiroohya すみません同じ質問をいろんな人にしているのですが、機動隊の銃器対策部隊が採用している機関銃MP5は各国の軍隊などでも採用されています。これの使用は武力の行使であり戦力と見るなら機動隊も自衛隊と同じ様に違憲だと思いますが違うのでしょうか?
2015-09-13 01:19:06「物理的に同じ武器である」という点を重視するなら戦力だという見方になるでしょう。「同じ武器でも使い方が違う(だから別のものだ)」と考えるなら戦力でなく武力に過ぎないと主張する余地が出てきます。 twitter.com/hoikourou0309/…
2015-09-13 01:22:33同じ装備を警察と軍隊が使っているケースはあり得ると思うので、物理的に同じものだというだけでは決定的ではないなと、個人的には思うところです。 twitter.com/hoikourou0309/…
2015-09-13 01:23:54@takehiroohya 私は兵器の使用が警備の範囲に収まり軍備にあたらない様に法で規制すれば自衛隊も機動隊も合憲だと思います。逆に竹槍部隊であっても軍として編成し運用する様に立法すれば違憲だと思います。 集団的自衛権は軍備が無いと行使できませんが個別的は警備で十分で無いかと
2015-09-13 01:27:58やはり使い方の問題であり、装備の性質で議論するのは本筋ではないということでいいのではないかと思うところです(関係者にとっては一回り面倒ではあるのですが、おそらく)。 twitter.com/hoikourou0309/…
2015-09-13 01:37:21私自身はそういう立場です。まあ「合憲な運用の方法」がおよそ想定できない装備を持つことは許されないのではないか、とは思いますが。 twitter.com/hoikourou0309/…
2015-09-13 01:45:30私も、集団的自衛権と個別的自衛権との区別、つまり個別はいいけど集団はだめという区別を「憲法の文言」から判断することはできないと思っています。ですので、「明白に違憲」とまでは言い切れないでしょう。 twitter.com/takehiroohya/s…
2015-09-13 20:21:47ども。第一に、集団的自衛権と個別的自衛権のあいだに憲法上境界線を設定することは非常に困難だと思っています。論理的に整合するのは、ともにアウトとするか(自衛隊違憲論)、どちらもあり得るとするかでしょう。 twitter.com/discharge1980/…
2015-09-12 22:55:02まあ採決というのは合意点が見えたらじゃなくて互いの意見が確認できたら取るものだからね。肯定的だろうが否定的だろうが「自分たちの意見はもう変わりません」と言い切れば採決の機は熟したと言われるだろうね。
2015-09-13 23:02:47昨晩の補足。個別的自衛権と集団的自衛権は「憲法上」区別できないというのがポイントで、概念的には一応区別できるし、たとえば個別のみを認めるよう明示的な定めを置くことは立法論としては十分あり得る。しかし現行憲法に区別の基礎になる明文はなく、従って区別は不能だという見解でした。
2015-09-13 23:10:41亀レスで恐れ入りますが、仮に人民に「いや俺らそれでエエわ」と言われてしまっている限りは実際どうしようもない、という悲しい事実があるとしても、(ある意味先の私見と矛盾するかもしれませんが、高度な民主制の問題として、) twitter.com/takehiroohya/s…
2015-09-13 08:43:12@takehiroohya 法、(特に憲法)はそれだけでは単なるインクの染みで、人の精神作用に働きかけることで意味を持つという意味で政治的な文章でもあるのですから、「いや俺らそれでエエわ」と言われたところで「黙るべき」という終局結論が到達されるのではなく、
2015-09-13 08:43:29@takehiroohya 違憲性の濃淡をなおも政治的な論点として設定し、将来に向かって国民の立場を変更せんと期待して憲法論を主張し議論し続けることには意義があるのではないでしょうか。
2015-09-13 08:43:52>RTs 長期的にはその通りでしょう。他方、短期的に「その事案については」人民の意思が示されてしまえばそれまでで、黙るしかないというのは事実と規範双方です。再考を促しそれが実現したとしても、当該事案の結論を覆せるわけではない。 twitter.com/koli_san/statu…
2015-09-13 23:55:18@takehiroohya しかし今回問題となっている「事案」とは、法律の設定であり、法令というのは変えない限り将来に向かって永続し、また設定時から直ちに将来に向かって常に変更の圧力に晒されるわけで、いかに短期的であれ「黙る」という規範と事実が成立するとはどうも納得がつきかねます
2015-09-13 23:59:41元tweetを確認してほしいのですが、当該発言は「連邦最高裁が違憲であると以前判決したのと類似する行政行為・立法であっても積極的に行政府・立法府が行う場合」の話で、私は(その前の文脈からも)行政行為を念頭に置いていました。→ twitter.com/koli_san/statu…
2015-09-14 00:07:18