記憶がない燭台切光忠botボーナスステージ４

【極】記憶がない燭台切光忠bot @shositu_mitubot

鶴丸「出遅れているずんだもチームも、ようやく枝豆を茹で終わったみたいだぜ」 光忠「これを剥くんだよね。……あつ、あつつ、」 倶利「まだ冷ませ」 鶴丸「進捗度の差はますます広がっていく！ がんばれチーム伊達！！ 俺に懐かしい味を食べさせてくれ」 長谷「貴様やはりそちらに肩入れを！」

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長谷「どうだ。耳たぶの固さか？」 博多「んー？ 自分のじゃよう分からんけん触らせんしゃい」 長谷「（しゃがみしゃがみ）……どげん？」 博多「ん。ちょうどよかたいね」 長谷「生地はできましたよ、主」 博多「中身は普通の粒あんでよか。できあいの餡でも問題なかよ。今回はそうするばい」

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倶利「枝豆はさやから出すだけでなく薄皮もちゃんと剥く」 光忠「なんだかんだ教えてくれるところ好きだよ」 鶴丸「これ砂糖要らないんじゃないか」 倶利「砂糖の前に潰す」 鶴丸「あ、はい」 光忠「ペースト状になるまで潰すんだよね？」 長谷「刀で潰さなくていいのか？」 倶利「うっ頭が」

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鶴丸「ここで突然の精神攻撃（?）だ！！ 大倶利伽羅が乱されるほどの何が伊達政宗の刀時代にあったんだ！？」 倶利「……俺は……刀は……刀とは一体なんなんだ……」 光忠「くっ、僕に記憶があれば……！」 鶴丸「あれば？」 光忠「倶利ちゃんのあんな姿こんな姿を憶えていれば今楽しめたのに」

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鶴丸「梅ヶ枝もチームは最難関のステップに取りかかったみたいだぜ」 長谷「生地で餡を包むのですが、これが難しいところです、主。いえ主命とあらばきれいにやってのけますが」 博多「梅ヶ枝餅の皮は薄くせんといかんけんね」 長谷「薄くのばして包むので、不器用だとすぐ破けてしまうんです」

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長谷「くっ……このままでは機動命の黒田が泣く。俺は新技法を開発したぞ！」 博多「おおっ？」 長谷「餃子の皮のように薄く丸くのばした皮を二枚用意！ 片方の上に餡をのせ、もう一枚をその上にかぶせる！！ あとは脇をとじれば、丸くて平たい梅ヶ枝餅の形になるだろう！」 博多「天才ばい！！」

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長谷「この後は焼くだけなので、梅ヶ枝餅の形に整える必要があるんです。何度も言いますが、皮を薄く、餡の色が透けて見えるくらいにするのがポイントですよ、主」 博多「すこーしなら生地が破けてもなんとかなるけんね」

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鶴丸「さてずんだもチーム。今回はすり鉢とすりこぎを使ったようだぜ！」 光忠「ふー。やっと枝豆をすり潰せたね」 倶利「ここに砂糖と塩を入れて混ぜる。塩は少しでいい。砂糖の量は自分で決めろ」 光忠「ここが倶利ちゃんのずんだ餅の味の決めどころ……じー……」 鶴丸「ずんだ餡ができたな」

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光忠「さて、もち米もいい具合に蒸しあがったみたいだね」 倶利「臼に張った湯を捨ててくる」 光忠「杵も湯から出してね。……さて。始めようか。れっつぱーりー！」 倶利「……」 光忠「……」 倶利「……おい」 光忠「どうして二人して杵に手をかけてるのかな？」 倶利「つくほうは譲らない」

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倶利「せいやっ！」 光忠「はいっ」 倶利「せいやっ！！」 光忠「はいっ！！」 三日月「賑やかだな」 鶴丸「息ぴったりだな……。いやいや、餅つきで最も大切なのはコンビネーションだが」

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鶴丸「一方梅ヶ枝もチームも火の前に移動してきたぜ！」 長谷「鉄板でもフライパンでもできますが、家ではフライパンの方が手軽ですかね」 博多「まずは油やね」 長谷「ごま油も香ばしいですよ。俺は普通の植物油派ですが。油を敷いて、フライパンを熱します。余分な油は拭かなくても大丈夫ですよ」

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長谷「フライパンも油も十分にあたたまったところで梅ヶ枝餅を並べていきます。あとは、部分的にきつね色がついたらひっくり返して反対側も焼くだけです」 博多「完成ったい！」 長谷「焼きたてはこの世のものとは思えないほど美味しいですよ、主」

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鶴丸「梅ヶ枝もチームは完成したが、ずんだ餅は……」 光忠「ふー……いい汗をかいたね」 倶利「……悪くない」 光忠「さ、つきたてのお餅、固くならないうちにちぎって丸めようか」 倶利「餅の上にずんだ餡をかければ完成だ」 光忠「できたよ！」 鶴丸「こちらも完成だな」

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鶴丸「ちなみにこいつらの作り方はあくまで一例で、家庭によって違ったりするだろうからそこはよろしく頼むぜ。……さて。実食」 三日月「淹れたての茶にできたての菓子とは……よきかなよきかな」 長谷「中の餡で火傷するなよ。異常に熱いからな」 三日月「……ふむ」

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鶴丸「どうだ、三日月。どちらの勝ちだ？」 三日月「ふむ……」 鶴丸「ちなみに俺はこっちのずんだ餅の方が好きだ」 長谷「おい誘導するな」 博多「それならこっちは秘技！ ビジネスマンお辞儀で通りもん渡すと！！」 光忠「あっ賄賂」 倶利「別の菓子だろう……」 三日月「よきかなよきかな」

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三日月「引き分けだな」 光忠「え」 倶利「……」 博多「えー」 長谷「白黒はっきりつけろ」 三日月「俺はどちらも茶菓子にしたい。よって引き分けだ。はっはっは」 鶴丸「まあそうなるよな。君にしか下せないぜ、こんな判定。……というわけで決着。全員で仲良くお茶の時間だぜ！」

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鶴丸「中秋の名月、な。満月ってのはどうも何か物足りないんだよなあ。欠けてないからこそ足りないってのもおかしな話だが」 三日月「鶴。こちらを向け」 鶴丸「ん？」 三日月「俺は望月も好きだぞ。……お前の瞳にはいつも兎がいるな」 鶴丸「だから君ってやつはっ」 光忠「あフードかぶった」

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光忠「お餅、たくさんついてよかったね」 倶利「（もっちもっち）」 光忠「もうそろそろ秋かあ。……僕がここに来た頃は、雪が降るほど寒かったよね。廊下も氷みたいだったのに、君は毎朝夜明け前に、うなされる僕を起こしに来てくれた」 倶利「……それくらいは当然だ」 光忠「うん。……」

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光忠「またあの季節が来るのかな」 倶利「……。餅が固くなる」 光忠「うん。お月見団子ならぬお月見餅、だね。丸くすればあんまり違いがわからないなあ。……楽しみだね、秋も」 倶利「……出会いの……いい季節だ」 光忠「出会い？ ……ああ、そっか。"僕"と君の、伊達家でのか」

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光忠「僕はそんなことも憶えてないのに、貞ちゃんが来たらどうすればいいのかな」 倶利「……大丈夫だ」 光忠「うん」 倶利「月でも見ていろ」 光忠「うん。……君がいてくれると思えば、次の季節が少し楽しみになるんだよ」

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ここに二人がおるじゃろ？ ( ＾ω＾) ⊃記憶がない燭台切光忠と大俱利伽羅⊂ これをこうして… ( ＾ω＾) ≡⊃⊂≡ こうじゃ ( ＾ω＾) ⊃暗殺者とターゲット⊂ shindanmaker.com/549615

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光忠「……本当は暗殺には向かないんだけどね」 倶利「……」 光忠「任務だからしょうがない、よね。……あのとき砂漠で行き倒れた僕に水を恵んでくれた君を殺せなんて指令が下るなんて、思ってもみなかったけれど」 倶利「……俺を殺すのか」 光忠「殺す。僕はひとを斬るために生まれたんだから」

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倶利「俺を殺してどうするんだ」 光忠「報酬をもらうんだよ」 倶利「あんたもいずれ始末されるのにか」 光忠「……っ」 倶利「……こんな仕事に手を出して、行き着く先は決まっている。……裏切られる前に闇に葬られるんだ」 光忠「そんなこと……そんなこと分かってるさ！」

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倶利「……もういい」 光忠「命乞いかい」 倶利「もう殺さなくていい。殺しても殺さなくてもいずれ死ぬなら、今さら罪を増やすことはない」 光忠「それって、殺しても殺さなくてもいっしょなら、殺してお金をもらってお酒でも飲んだほうが、まだいい人生なんじゃないかな」 倶利「その必要はない」

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光忠「……僕は……僕はこの業界いちの暗殺者として……頑張ってきたつもりなんだ。それを……」 倶利「あんたをらここに匿うくらいの金ならある。……刀を置け。もう殺す必要はない」 光忠「なに……を……」 倶利「もういい。始末される日まで、ここで穏やかに暮らせ。……俺があんたを守る」