赤血球に感染します ~マラリア原虫~
なかなか一筋ならではではいかぬ。
@Butayama3 僕らの免疫は多段構えだから、細胞性免疫(キラーT細胞)がスルーしても、まだ液性免疫(抗体)が残ってる。正直、細胞内に潜り込む相手は苦手だけど、(1)細胞の外に出てきた時、(2)赤血球表面のこぶとかに出てくる、原虫由来タンパク質が抗原になって抗体ができる。
2015-10-06 22:52:54@Butayama3 だからまぁ、抗体が上がってくれば、マラリアも治っていくわけね。つーか、治らなかったら大変よ。それこそ死ぬ。
2015-10-06 22:54:16「無性」と「有性」。多様性の話。
@Butayama3 んで、ここから。ヒトの体内で増えるマラリア原虫は「無性世代」。これは要するに「クローン増殖」。だから、単一のクローン・マラリアに対する抗体が出来る。
2015-10-06 22:56:01@Butayama3 ところが蚊の体内では「有性世代」。じつは僕らの赤血球に感染したマラリア原虫の一部が、雌と雄、それぞれの性に分化して、その人から血を吸った蚊の体内で生殖、子供が生まれる。このとき、蚊の体内で別々のクローン同士が交配すると…?
2015-10-06 22:58:42@Butayama3 熱帯熱以外の3種類だったら、栄養状態/健康状態が良好ならば、そんなに予後が悪いものではない。その点でも熱帯熱は厄介だけど。
2015-10-06 23:00:05@Butayama3 そう。マラリア原虫もそうだけど、原生生物には「性のシステム」がある。僕らヒトも持ってる「有性生殖」というシステムが、遺伝的な多様性を生み出す。細菌やウイルスには、この性のシステムはない。
2015-10-06 23:04:15@y_tambe あ、そうか・・・。たあ変異しやすいのとこの性のシステムがあるのでは相当違うんでしょうか。
2015-10-06 23:05:45@Butayama3 そして、マラリア原虫では、この遺伝的な多様性によって、虫体表面や、寄生した赤血球表面に出てくるタンパク質(=抗原)にも、多様性が現れるようになっている。一度罹ったマラリア原虫と、次に罹るマラリア原虫が、同じとは認識できないくらいの多様性。
2015-10-06 23:08:02@Butayama3 インフルエンザの例でいうと性による変化が「大変異」に相当する……まぁ実際はマラリアでは「いきなりヒトの世界に全くの新型が!」とはならないから、あんなパンデミックは起こさないけど、原理的にはそういう変化。
2015-10-06 23:12:07続く・・・?