美術家北川裕二氏の連ツイ『岡﨑乾二郎と村上隆と切断』
RT @iteiya: これは! RT @takashipom ある意味、頂上対決だな!見物だと思うよ。【四谷アート・ステュディウム】岡﨑乾二郎( @kenjirookazaki )対談シリーズ 開講 3月12日村上隆( @takashipom )
2011-01-12 08:21:09ぼくは村上隆さんと同世代なのだけど、当時村上さんが行なおうとしていたこと(またそれを後押した椹木野衣の批評)と岡崎さんの作品(批評・理論)の間で引き裂かれ、また結びつけようと格闘し(むろん制作上において)、次第にそれに消耗していったことを。
2011-01-12 08:28:45また、そうしたアプローチを理解してくれる批評家、画商も、まだその時代にはいなかった(少しいたけど)。精神的にも行き詰まり、しだいに「現代美術」そのものに関心がなくなってきた。
2011-01-12 08:31:27まだ、当時、90年代前半までは、ふたりのアプローチを結びつけることは可能だった。しかし、それ以降、社会は大きく保守化、反動へと舵を切ってしまった。それに危機感を表明する批評家、キュレーターはぼくの記憶では皆無だ。
2011-01-12 08:34:15当時岡崎さんが出した美術雑誌に『Frame』というのがあり、そこで椹木さんと共同執筆している。そういうライン、アプローチが可能だと、当時のぼくはおもっていた。これは若い人も読むといい。
2011-01-12 08:39:05逆にいうと、当時の村上さんは、そうしたアプローチがありうるということは、まだ見えていなかったのではないかとおもう。当時、いっしょにご飯を食べながらアートの話をしたときの記憶を断片的に思い出す限りでのことなんだけど。
2011-01-12 08:43:11ここで押さえておきたいのは、岡崎さんも村上さんもまず、プレーヤーであるということだ。なぜプレーヤーとしてだけではやれずに、あるいはやらずに、オルタナティヴなメディア、ないし現場を作る、作らざるを得ないのか。
2011-01-12 08:47:49(美大等も含めた)日本の「現代美術」「アート」という「村」をみたとき、このふたりに共通しているのは、徹底した「切断」が、そのアプローチに含まれているということだろう。むろん業界をつきあわないということではなくて、むしろ執拗に(あきらめずに)つきあうことで、それを研ぎ澄ます。
2011-01-12 08:58:20というのも、このふたりが対立していた方が都合がよい、という人間が少なからずいる、ということが想像できるからだ。それこそが、このふたりが、当初から否定しているものなのだ、ということに、若いひとたちは気づくべきなのだとおもう。
2011-01-12 09:04:46むろん「徹底批判」は必要である。しかし「徹底批判」が可能なリングが作られていないのだ、まだ「日本現代美術」の世界は。このふたりの力に頼るつもりはないけど、そのことでリングができる可能性がすこしでもみえるようになれば、とおもう。
2011-01-12 09:11:43岡崎さんが90年代中盤から雑誌『批評空間』で行なうアカデミックな論考は、むろんそれまでやってきたことの継続ではあるけど、現場的には90年前半までは垣間見えた可能性が、90年代中盤からは確実につぶされていく、そうした状況で開始されていくということを見過ごしていけない。
2011-01-12 09:20:27しかし、それが最悪な方向へとつき進んでしまうということにならない保証はどこにもない。冷静に社会状況を観るなら未来は「お先真っ暗」である。つまらぬ分断、棲み分けを受け入れることも鵜呑みにするわけにもいかない。という志でもって臨みたいですね。
2011-01-12 09:43:03RT @iteiya: このタイミングでお知らせ。美術手帖の次号2月号(1/17刊行)で、岡﨑乾二郎の新連載「芸術の条件」が始まります。初回は18ページ!
2011-01-12 10:00:06