セルルック3Dの落ち影

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榊正宗@BlenderQuiz @megamarsun

CG担当「でも、ライトは動かなくても体が動くのに陰がずれずに、テクスチャーで追随したら、不自然じゃない?影は体の動きでも変化するのが正しいでしょ?」 うん。正しい事が、気持ちよく見えるとは限らない。そもそもセル調にニ値化しといて、いまさらリアルの正しさを追及する意味ないだろう!

2015-10-14 23:39:36
榊正宗@BlenderQuiz @megamarsun

真夏の太陽の下ではたしかにこういう落ち影(セルフシャドウ)が出ますが、複数光源では距離のはなれた落ち影は拡散します。セルルックでは髪の毛や衣服の密着した影は表示しても、こういう影を落としてはいけません。そのほうが見慣れているからです。 pic.twitter.com/rLFCICUqaU

2015-10-14 23:49:34
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榊正宗@BlenderQuiz @megamarsun

複数光源での拡散する影の計算はとても重い処理です。CGの世界では、影と陰は別に考えて、擬似的にそれらしくコントロールする事が求められます。セルルックでは、それに加えて、見慣れない陰に対する違和感が発生します。計算によるただしさより、気持ちよさを追求すべきです。その方が軽い!

2015-10-14 23:52:20
榊正宗@BlenderQuiz @megamarsun

ちなみに、セルルックじゃなくてもPBR系のすごくリアルに見える最近のリアルタイム3Dでも、ガチで影を計算するとやばいので、いろいろと工夫されているはずです。(リアル系あんま詳しくないので)動的光源までは出来ても複数光源と拡散や乱反射は限界があるはず。

2015-10-14 23:57:15
榊正宗@BlenderQuiz @megamarsun

twitter.com/megamarsun/sta… 動的光源にあこがれて検証もしましたが、本編では光源を動かすカットは1カットも無いというね…。 youtube.com/watch?v=ltKIrN…

2015-10-15 00:03:15
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榊正宗@BlenderQuiz @megamarsun

セルルック3Dを極めたいなら、ライトをコントロールするライティング技術より、テクスチャーに完璧なデザイン陰をすばやく描く能力を高めましょう。

2015-10-15 00:05:56
榊正宗@BlenderQuiz @megamarsun

3点光源(照明)とかしらないと、馬鹿にされたりしますが、それ、セルルック3Dでは必要ないから。必要だったらリムライトも手で描くから。

2015-10-15 00:08:56
榊正宗@BlenderQuiz @megamarsun

セルルック3Dをやってると、完成したカットが手描きに見えるかどうかを追及する事になりますが、 「せっかく3Dでやってるのに意味が無い!」 という意見が必ずでますが、無視しましょう。意味が無いのは、3Dらしさを不必要に出す事で無駄な労力とクオリティ低下を招く事です。

2015-10-15 00:14:30
榊正宗@BlenderQuiz @megamarsun

「3Dに見えることを避ける」というと、なんか3Dが悪者みたいで嫌かもしれない。その場合は、「不自然に見えることを避けている」と考えよう。理屈はおいといても、それ不自然だよねと思ったら、違う方法を取るしかない。それが、正しい方法でなくてもだ!

2015-10-15 00:37:51
榊正宗@BlenderQuiz @megamarsun

輪郭線においても、計算によって得られる正しい輪郭線を処理する3Dの技法は絶対に存在しない。ジオメトリに無い傷や、陰のハッチングなんかも同じように線で表現するからだ。というか線なんて現実には無いからだ。 pic.twitter.com/36Sq83fPPt

2015-10-15 00:42:33
榊正宗@BlenderQuiz @megamarsun

そもそも、絵やアニメーションは、現実の世界ではなく、人間が現実を認識して理解する時の記号を再度具象化したものであるから、光学的なものや、空間的なものを計算するだけでは再現出来ない。何度も言うが、感覚でやれば十分なんだけど、それでも知識として学びたいなら知覚心理学の本を開くべし。

2015-10-15 00:51:10
榊正宗@BlenderQuiz @megamarsun

3Dが現実を可能な限り計算でシミュレートする事に向けて進化してきたのに、セルルックはその逆行だという人がいるが、全く違う。逆行ではなく、認識の再具象化を実現する遥かに高度な試み。ただし、その実際は、人間が手を加えないと実用レベルになっていないというのが実際のところ。

2015-10-15 00:54:13
榊正宗@BlenderQuiz @megamarsun

人間の認知と同等の人工知能が開発され、その認知を通して絵を計算によって出力させる事ができるようになれば、はじめて本当の手描き3Dが実現される。いまのセルルック3Dは、3Dを道具として利用し、認知の部分は単に手作業で乗せているだけのものであって、そこを割り切ってやる必要がある。

2015-10-15 00:57:09
榊正宗@BlenderQuiz @megamarsun

Blenderでセルルック3Dを作る その2:ウソの影を足す|CG creator's lab melabo.clu.st/item?__objectI… 落ち影が出過ぎないように制御する方法は MuneatsuH 氏のこの方法が良いかと。デザイン陰と組み合わせるのが最強。

2015-10-15 09:10:27