「アヴェンジャー・フロム・ジ・アフターライフ」

Ricardo Berenguer @entry_yahhoo

その声を聴き、戦艦棲姫が傅く。彼女を従えれるほどの者。吹雪は一人しか知らなかった。「離島棲鬼まで…」「お久しぶりね」離島棲鬼は優雅に一礼する。そして、瑠奈花を見た。「私達の声に応えて貰ってありがとうね」「状況が状況だ…一つ聞きたい」「何？」「最近、艦娘を襲ったか？」 74

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瑠奈花はじっと離島棲鬼を見た。離島棲姫は不思議そうに瑠奈花を見返す。「…どういう意図があってその質問をするのかは知らないけど、答えはノーよ。私たちは最近この環礁に隠れ住んでいたもの」「嘘は無いな」「貴方ならフォースとやらで見抜けるでしょ？」「なら、良かった」「そう」 75

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「俺からも一ついいか？」リカルドが傍に居た戦艦棲姫に問う。「何故俺たちを助けた。あの砲撃、たぶんアンタだろ？」「奴はお前たちが思うよりも危険だからだ」戦艦棲姫は立ち、離島棲鬼の傍に戻った。「奴は深海から逃れ、その後消息不明だった…遠目でしか見てないが、今の奴はまるで別人だ」 76

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「そもそも、奴が生きてること自体がありえん」瑠奈花が言葉を続けた。「アイツは私が確かに殺したはずだ。首の頸動脈を焼き切ったはずだ」「…どういうことだ」「死んで、蘇ったってこと？」深海棲艦達は首を傾げる。「一つだけ確かなのは、最早奴は別人の域で強くなっている」 77

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「嘗てレ級の影に隠れ、こそこそと悪事を働いていたころと同一人物とは思えん…」「それにあの魔力」離島棲鬼は眉を顰める。「あれはもうこの世のものじゃないわ…まるでオヒガンのような…」その時、全員の背筋に悪寒が走る。「何だ？」リカルドは後ろを、リランカ島のある方角を見た。 78

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全員がその光景を見て絶句した。巨大な嵐が、リランカ島とアンズ環礁の間の海に形成されていた。「馬鹿な…」戦艦棲姫が絶句する。「何アレ…魔力の風…？あんなバカみたいな嵐、魔法がどうこうじゃないわ…」離島棲鬼が嵐を睨んだ。「世界を作り替える規模よ」 79

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一方、リランカ島。ソーサラーは己が生み出した嵐を見て呟く。「さぁ、復讐を始めよう…瑠奈花。そして戦艦棲姫」左目に青い炎が灯る。ソウル・エンハンスメントを極めた者の証が。「貴様らを打倒し、私は世界を手に入れる」 80

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「アヴェンジャー・フロム・ジ・アフターライフ」おわり 第三部へ続く