近侍部屋当直日誌VII

近侍当直部屋 @bury_ido

長谷「……長い」

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光忠「うん、ごめんね。僕がいない間寂しかった？」

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長谷「ゆめのなかで、何をしていたんだ」 光忠「んー、さがしもの。じゃないや、さがしびと？ お尋ね者？」 長谷「ふー……。まあいい。中身が減っているだろう。ほら、補給だ」 光忠「……」 長谷「どうした、いやなのか？ おいで」 光忠「……はーい」 長谷「いい子だ」

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光忠「待っ、……、……はへひぇく、……、…………も……もう補給は十分だから！！」 長谷「そうか？ 力がぬけているようだが。足りないんじゃないのか」 光忠「ねえ分かってて言ってるでしょう！！」 長谷「俺もお前を休ませてやろうとは思ったんだがな。反抗されると燃える。よく寝たろうしな」

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光忠「……？ 長谷部くん震えて、」 長谷「黙って抱きしめられていろ」 光忠「、……。…………心配性だなあ」

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長谷「夜が明けて二人きりで食事をとりながら俺と視線が合うとほわほわ笑うこいつを見ると腹の底がそわそわします、主。病気でしょうか」

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長谷「この体でのしかかられると重いな……」 光忠「んー……」 長谷「だ、大丈夫だ、成長したアザラシも支えてみせ……ぐえ」 光忠「長谷部くん！？」

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長谷「むしろこのガタイの良さを見ると狩りたくなるな」 光忠「それはもうだめ」 長谷「安心しろ、俺もその気力はない」 光忠「うー……じゃあお風呂いっしょに入ろう？　水の中だとなんか軽いし」 長谷「そこまでして俺とくっついていたいか」 光忠「うん」 長谷「……」 光忠「あ、照れてる」

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長谷「……お前は本当にいい体をしているな」 光忠「た、タオルの上からなんだけど？」 長谷「…………（こいつに男心を教え込むべきか否か……）」 光忠「僕は長谷部くんの固くて薄い胸板好きだけどなあ。いつも抱かれてるからかな」 長谷「（ばしゃばしゃ）」 光忠「わ、も、顔にお湯が、」

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光忠「ふー……お風呂上がりの牛乳は最高だねえ」 長谷「これ以上大きくなるなよ」 光忠「ちょ、髪がぐしゃぐしゃになるって」 長谷「拭いてやってるだけだ。ついでにつむじを押して縮ませる。……む。つむじはどこだ」 光忠「あ、も、……頭のそこ弱いから、……触らないで、」

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鶴丸「邪魔するぜ」 山姥切「（大きい……！？）この部屋のふたりに主命が下っている。大きいうちにしかできない、と言っていたが……大きいとはそういうことか……」 光忠「？」 長谷「？」

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光忠「ふー。主命終わったね」 長谷「喉は大丈夫か」 光忠「まだちょっと痛いかな」 長谷「のど飴を買いに行くか」 光忠「いってらっしゃ――え？」 長谷「お前も行くんだ。少し散歩でもしてこいと主が」 光忠「え、えええ、」 長谷「いい夕暮れだ。庭も見て行こう。……いいか？」 光忠「う」

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長谷「……日が暮れていくな」 光忠「（夕焼け、）」 長谷「もう風の冷たい季節か。寒くないか」 光忠「（……空が紺色になって、）」 長谷「……？」 光忠「（…………桜の花弁が燃える時間が来る）」 長谷「……。こちらへ戻ってこい」 光忠「へぶ」

【極】記憶がない燭台切光忠bot @shositu_mitubot

@bury_ido ？？「……、…………いるか、へし切」

【極】記憶がない燭台切光忠bot @shositu_mitubot

@bury_ido ？？「いないみたいだな。仕方ない、今度にしておこうぜ」 ？？「……」 ？？「あいつにもプライベートがあるんだろう。それにしてもお前が慣れ合おうとするなんてな」 ？？「……それもそうか、」 ？？「だろ？　部屋に来てすることなどないだろう。詮索はやめとこうぜ」

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光忠「手を繋いでお庭歩いて、お買い物にも行くって……なんだかデートってやつみたいだよね」 長谷「……（……デートではないとでも！？）」

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長谷「（定番のアレをやってしまいました主……）」

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光忠「お、お店……」 長谷「おい縋りつくな」 光忠「外……怖い……外……いやだ……帰ろうよ長谷部くん……」 長谷「……その図体で怯えられてもだな」 光忠「体の大きさは関係ないよね！？　お店ってあれでしょう、欲望と欲望を交換するんだろう！？　ぼ、僕は無理だよ……怖い……」

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長谷「手を握っているから大丈夫だ」 光忠「お店の人とかいるんだよね？　や、やだ、見られたくない、」 長谷「さすがにお前の体では隠しようはない。おまけに視線はめちゃくちゃ浴びるぞ」 光忠「やだああなんで僕こんなかっこいい顔と体に生まれちゃったんだろおおおお」 長谷「なぜかいらつく」

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長谷「のど飴ひとつ買うだけだ。行ってこい」 光忠「僕一人で！？」 長谷「はじめてのおつかいだ」 光忠「（手握っててくれるって言ったくせに手握っててくれるって言ったくせに手握っててくれるって言ったくせに手握っててく）」

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長谷「半泣きのイケメンがこちらを縋るようにチラチラ見ながら棚を見てまた泣きそうになっているところに、優しそうな店員が来て何をお探しですかと訊ねていました、主。あいつはつっかえながらのど飴とだけ伝えて、どういうのがいいか訊かれるとまた混乱して、とりあえず甘いの、と返事したようです」

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長谷「持たせた俺の財布から金を出すときにも店員にひとつひとつ教えられながら、なんとか買えたようです。高身長ながら身を縮めて半泣きになっているのが哀れだと思ったのか、買い物は初めてですか、などと優しく話しかけられてまたしどろもどろで泣き出し、あの店員の母性が起動する瞬間を見ました」

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光忠「うっ、ぐ、うう、うぇえ、ひっ、く、」 長谷「よしよし。頑張ったな。……だが店先で大泣きして俺の足元に縋りつくのはさすがにまずい」 光忠「うぇええ長谷部くん長谷部くん長谷部くん」 長谷「お前、今の外見年齢がいくつだと……。わかった。俺が悪かった。泣き止め。ほら。いい子だ」

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光忠「手離さないでよ」 長谷「離さん離さん」 光忠「も、絶対離さない？」 長谷「離さん。ほら、そんなに泣くと体が冷えるだろう。カソックでよければ羽織っていろ」 光忠「う、うう……」 長谷「せっかく自分で買ったのど飴だ。舐めたらどうだ」 光忠「……。……甘い……でもすーすーする」

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光忠「う、……この飴、舌が痛いね……」 長谷「噛みすぎたか？」 光忠「ﾄﾞｺﾞｯ」 長谷「ｸﾞﾌｯ」 光忠「うう、……痛い……無理……うう……」 長谷「……。分かった。寄越してみろ」 光忠「うー…………」