Kaz1379 さんによる翻訳Tweet:欧州難民危機で深刻に内部対立するドイツの件を紹介する英紙デイリー・テレグラフの記事。

平井和也@翻訳者を引退しました @kaz1379

【英紙デイリー・テレグラフ】難民危機を巡って党内からの強い反発に直面するメルケル独首相。内相と財相が急先鋒。内相が独断で行動。bit.ly/1WJXVIc 続1 pic.twitter.com/SItf6qwgPG

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メルケル独首相の「扉を開く」難民政策に対して、トーマス・デメジエール内相が激しく反発しており、シリア難民を自動的に受け入れるという亡命政策の変更を求めている。続2

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デメジエール内相が一方的にシリア難民の亡命政策を変更しようとしたことから、メルケル首相府がそれに介入し、その動きを強制的に妨害せざるをえないという事態が発生している。ヴォルフガング・ショイブレ財相もデメジエール内相を支持している。続3

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デメジエール内相は内務省に対してジュネーブ条約の下でシリア難民を自動的に認めるという動きをやめるように指示を出している。同内相はシリア人に対して、限定的な一時的亡命策として「補助的な保護」措置を講じる考えを示しており、難民の家族のドイツ流入を防ぎたい考えだ。続4

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メルケル首相府は即座にデメジエール内相によるこの指示を撤回したが、メルケル首相はデメジエール内相からこの指示について報告を受けていなかったようだ。続5

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ショイブレ財相「ドイツの受け入れ能力には限界があるため、難民の家族の移住に対する制限は当然必要だ。この決定は必要なものであり、連立政権内ですぐに合意を得ることができると確信している」続6

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ショイブレ財相「シリア国内の問題を解決しなまま、シリア難民が欧州に押し寄せたら、全く問題の解決にはならない」続7

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党内の閣僚からの反発を受ける中で、メルケル首相は連立政権のパートナーである社会民主党（SPD）への依存を高めている。ドイツは今年少なくとも80万人の亡命申請者の受け入れを予定しており、家族の移住によって移民が溢れかえってしまうのではという懸念が広がっている。続8

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現行制度の下では、難民申請が認められた者には家族をドイツに呼び入れて同居する権利が認められている。デメジエール内相の言動は、難民政策に政治生命をかけているメルケル首相に対する直接的な挑戦を意味する。続9

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ドイツは現在、大部分のシリア人に自動的に亡命を認める方針をとっており、難民が最初に到着したEU加盟国で亡命申請を行うことを義務づけたEUの規定の適用を一時的に免除している。続10

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ただ、メルケル首相とデメジエール内相が難民政策を巡って衝突したのは今回が初めてではない。同内相が今年初めに難民危機への対応を誤ったことで、メルケル首相は内務省から亡命関連の権限を剥奪し、首相府の直接管轄下に移している。続11

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デメジエール内相は自身の政策実施について首相府に報告していなかったようだ。ペーター・アルトマイアー難民調整官は、最初に同内相の動きについて知ったのは、ジグマール・ガブリエル副首相からの怒りの声を通してだったと述べている。続12

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アルトマイアー難民調整官はこのデメジエール内相の言動を「一時的な感情の高ぶり」だとしているが、野党緑の党のロベルト・ハベック議員は「クーデター未遂」だと述べている。続13

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亡命政策を巡るメルケル首相の天敵であるバイエルン州のホルスト・ゼーホーファー首相は即座にデメジエール内相の政策変更の提案に飛びつき、「デメジエール内相は正しい。新しい法律を適用して、シリア難民の認定を徹底的に調べ上げる必要がある」と述べている。続14

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メルケル首相率いるキリスト教民主同盟（CDU）の幹部もこの考えを支持しており、カルステン・リンネマン議員は、「難民の流入を抑え、ドイツの受け入れ能力には限界があることを知らしめることができれば、それは正しく重要な意味を持っている」と述べている。続15

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憲法擁護庁（BfV）、連邦情報局（BND）、外務省、連邦警察局、連邦移民・難民局が共同で作成した極秘報告書のリーク情報によると、ドイツ政府はバルカン諸国が難民に対して国境を封鎖した場合に備えて、政治的人道危機に対応するための極秘計画を立案しているという。続16

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この報告書のリーク情報は、メルケル首相がつい最近、国境の封鎖はバルカン諸国の「軍事衝突」という事態を生む危険性があると警告した直後に出てきたものだ。ハンガリーは既にセルビアとスロベニアの国境を封鎖し、難民流入の防止策を実施している。続17

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同報告書は、マケドニア、セルビア、クロアチア、ハンガリー、スロベニアの国境を同時封鎖した場合、欧州全土の難民の移動ルートが「行き詰まり」、「移民側にも各国当局の側にもパニックと混乱が生じかねない」と警告している。続18

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同報告書は、難民が封鎖された国境に押し寄せる可能性を含めて、複数の想定されるシナリオを提示している。例えば、亡命申請者がブルガリア経由で北欧を目指す可能性や、小型ボートでギリシャからアルバニアに渡る可能性などが想定されている。続19

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また、難民がトルコで足止めされた場合、船によるイタリアへの密航を計画する可能性もある。このルートは、トルコ・ギリシャ間の短距離移動に比べて、はるかに距離が長く、危険を伴うものだ。続20

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同報告書「移民の欧州流入はこれからも増え続けるだろう。海路を使ってトルコからギリシャに渡った10月の移民の数は増えている」了