歴史・軍事ファンタジーとの「コラボ」、そして現実との相互干渉について
@Hasesaki 『GATE』の舞台は現代なので『戦国自衛隊』とは少し違いますね。銀座に穴が開いて異世界から敵が攻めてくるので、自衛隊を先手必勝で穴の中に送り込んで、異世界の敵を掃討するというアニメです。この場合、穴が開いているのは銀座なので、植民地侵略には当たらない、と……。
2015-12-25 02:39:53@Hasesaki しかし、異世界と戦闘状態を継続するのは避けたいので、自衛隊は文化政策で異世界住民を懐柔していきます。日本の「高度な」芸術品や書物を輸出して、「日本は敵じゃなかったんだ」と思わせます。異世界の子供は自然と日本語を喋るようになり、自衛官はそれを見て喜ぶ、みたいな。
2015-12-25 02:42:32@rasiel9713 @rasiel9713 承前)なるほど、丁寧なご教示ありがとうございます。自衛は守っていると言うことなのですね。いわゆる架空戦記のジャンルに入ると思いますが、表現手段の相違は当然のこととして、そういった観点から見ると何か新しい要素があるのでしょうか?
2015-12-25 02:44:27@rasiel9713 承前)うーん。なんか最近の国家政策と申しますか、ソフトパワーによる日本発信、クールジャパンを入れ込んでいるのですねぇ。見てみないと何とも言えませんが。異次元人(?)もクールジャパン素晴らしい、みたいな感じなのでしょうか。
2015-12-25 02:45:58@Hasesaki まぁ、舞台がドイツでなくていいのは仰る通りですね……。SMは『マブラヴオルタネイティヴ』というPCゲームのスピンオフ企画なので、世界観はWikiを流し読みしていただくのが早そうです: ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E…
2015-12-25 02:45:49@Hasesaki SMのサイトに「両国民はお互いを敵として生きることになった」などと、同じVolkが二つの国家に分断された国の歴史を玩具にしている記述があってガッカリします。VerfassungではなくGrundrechtという語を使うほどに一つのVolkだったはずなのですが。
2015-12-25 02:48:44@rasiel9713 @rasiel9713 いろいろと貴重な情報をお教えくださり、ほんとうにありがとうございます。こういった世界のことは全く存じ上げませんでした。少しは知っておいた方が良いことなのかもしれません。分断への姿勢は私もすぐにカチーンときました(苦笑)。
2015-12-25 02:50:28@Hasesaki 小泉純一郎、安倍晋三、麻生太郎だとしか思えない政治家が劇中に登場したり、実際に自衛官募集ポスターとしてコラボしたりしているところは新しいですね……。mod.go.jp/pco/tokyo/toku…
2015-12-25 02:51:12@Hasesaki まさにそんな感じです。劇中では救世主の「緑の人」とか、「国民に愛される自衛隊」とか、そういった言葉遣いが多用されます。あと、中国・ロシア・合衆国のスパイも自衛隊の特殊部隊に返り討ちに遭い、「日本ってこんなに強かったのか、舐めてた!」みたいな描写もあります。
2015-12-25 02:53:58@rasiel9713 承前)でも、先ほどの話ではないのですが、制作者や消費者にとってそもそも史実などどうでもいいのではないか、という気もするのです。もちろん、全ての制作者や消費者がそうではないとは思いますが。そこで偽史の意義が問われることになると思います。
2015-12-25 02:54:06@Hasesaki 勿論そうですが、おかしい歴史認識を助長するようなものについては草の根で声を上げていくことも重要だと感じています(専門家がこのあたりにノータッチだったツケかもしれません)。多勢に無勢、暖簾に腕押しかもしれませんが、発言をやめてしまっては元も子もないので。
2015-12-25 03:00:39@rasiel9713 承前)SMは官製映画という性質が極めて濃厚なのですね。分かりました。私は、この傾向はかなり危険だと思います。非常に洗練されたやり方です。メディアリテラシーや政治に関する考え方について訓練されていない人たちが無批判に受け入れる可能性は高いと思います。
2015-12-25 02:58:59@rasiel9713 承前)もちろん、軍事や政治に関するエキスパートや少し知識を持っている人であれば、夢物語であり、荒唐無稽な話だというのは分かりますが、心情と言いますか何と言いますか、戦争や戦闘に関する誤ったイメージを広める可能性が濃厚です。
2015-12-25 03:01:18@Hasesaki お偉い方からすれば「たかがアニメ」でしょうが、ガルパンその他に対する可視化された反応を見る限り、「されどアニメ」の面も大きいでしょうね。夜分遅くまで辛抱強くお付き合いいただき、誠にありがとうございました。
2015-12-25 03:02:20@rasiel9713 承前)おっしゃるとおりだと思います。私も全く同様の印象を持っております。ですので、私も理論並びに事実に関して学ばせて頂こうと思います。偽史の問題は非常に重要です。その需要と消費に対してどのように有効に批判していくことができるのかを考える必要があります。
2015-12-25 03:04:18@rasiel9713 承前)「たかがアニメ」とは全く思っておりません。宮崎アニメやハウス名作劇場、ゲームを挙げるまでもなく、そうした世界観は私の世代では少なくとも絶大な影響力を持っていると思います。こちらこそ、夜分遅くまでお時間を割いてご教示下さり、誠にありがとうございます。
2015-12-25 03:07:20追記:まとめ作成の発端
「中二病で学ぶ」なんたらのようなかたちで、当のドイツ語教育者がかかる心性に棹差している現状がある。ところで、軍隊っぽい、右翼っぽい感じを出したければ、今後はフランス語でやった方がよろしいのではないか。 / “シュヴァルツェスマー…” htn.to/u2C1Z9
2015-12-25 23:01:23@hhasegawa 横から大変申し訳ございませんが、「かかる心性に棹さすドイツ語教育者」とはいかなる者か、そして「かかる心性」とは何か、差し障りのない範囲でお時間があるときにでも具体的にご教示頂けますか?察しはつくのですが・・・差し障りがあれば、そう書いてくだされば幸いです。
2015-12-26 01:29:23@Hasesaki 前者は、お察しの通り、私のツイートの直後にRTされていたものです。後者は、日本のサブカルチャーにしばしば見られる、特に軍事と結合したかたちでろくに知りもせぬドイツ語を格好よいと感じる心性、のことです。差し障りは、まああるのかもしれませんが、別に意識はしません。
2015-12-26 01:59:08@hhasegawa 早速のご教示、感謝致します。前者、後者共にお考えに共感致します。前者がいわゆる言語教育に関わるものとは私自身は思っておりませんが(そうすると弊害の方が大きい気が致します)、そこに食い込みたいという動きは感じております。後者に関しましても、承知致しました。
2015-12-26 02:11:18@hhasegawa 承前)先日、別の方からもいろいろとご教示いただき、大変勉強になったのですが、後者で挙げてらっしゃる事柄に関しても、少し危惧しております。私はドイツ近現代史の民族主義と宗教の関わりについて研究している者です。歴史が専門ですが、ドイツ語も教えております。
2015-12-26 02:17:30@hhasegawa シュヴァルツェス・・・に関するHPを拝読しました。ご苦労様です。いろいろと勉強になりました。あれだけボロが出ていて、読む側そして見る側が変わらなければ、何か別の動機か願望があるのだと思います。旧東ドイツ人と名前というのは、それ自体が研究対象になると思います。
2015-12-26 03:17:18@Hasesaki まさに当方と似たような危惧をお持ちと推察いたします。「別の方から」お知りになった、とおっしゃいますと、先日の@rasiel9713さんとの会話の内容でしょうか? 本件とも関連して重要と存じますので、もし差し支えなければ、togetterに残しても構いませんか?
2015-12-26 05:59:16@hhasegawa @rasiel9713 お返事ありがとうございます。その通りでございます。今までほとんど知らなかったことをいろいろとご教示いただきました。無知を恥じるばかりです。togetter、かまいません。私は専門家がバランスを取って制御するには危ういと思っています。
2015-12-26 11:08:03