過去も現在も指導者は状況の奴隷である事を忘れてはいけない
twitter.com/ut_ken/status/… 現在の指導者がそうであるのと同様に、過去の指導者も状況の奴隷なのを忘れてはいけないと思います。リアルタイムで得られる情報が極端に少なく、状況がコロコロ変わり、偶発的な出来事が起きまくる。最初から正解を知ってるように動くなんて無理です
2015-12-31 12:28:28歴史でも戦史でも、ああすればよかったと言われてることをそこに至るまでの状況をよく見ると、「ああこれ、そもそも他にやりようがないわ。事態を大きくマシにするなら数十年からへたすれば数百年ぐらい遡らないと」なんてザラだからなあ
2015-12-31 11:40:27僕はクラウゼヴィッツは好き嫌いでいうとあんま好きじゃないんですけど、摩擦の概念は大事ですよ。戦場は計画通りに動かないというね。計画を立てても、味方との齟齬、敵の動き、気象条件、偶発的な事故なんかに左右されるという。こういった摩擦を処理して計画を修正する能力こそが勝敗の鍵を握ると
2015-12-31 12:38:23織田信長とか結果論的に言ったら、最初から正解がわかってて動いてるように見えるんでしょうけどね。とんでもない話ですよ。敵の予想外の行動に慌てたり、味方の予想外の失敗に困ったり、そんなんばかりですよ。どんどん発生する予想外を上手に処理できたおかげで勝者になったんですよ
2015-12-31 12:43:29いい戦略ってのは分かりきってるたったひとつの冴えた正解に突き進むことじゃなくて、限られた条件の中でなすべきことを決めることですよ
2015-12-31 12:51:20目前の境界紛争を処理するためには最適だった戦略が、数年後にとんでもない問題を招くなんてことは珍しくないんですけど。でも、境界紛争を処理することが至上命題だった時点ではその戦略は最適だった。情勢なんて時間が経てば変わるもんです。どの戦略が最適化も情勢次第でコロコロ変わるもんです
2015-12-31 12:55:27何年先、何十年先まで見越して戦略立てろとか無茶な話ですよ。そりゃ、先を見越すのは重要ですけどね。それがなぜ重要かというと、修正しやすくするためですよ。何をしたいか、何をするべきかがはっきりしてない状況では右往左往するだけ。決まっていたら、それを踏まえた上で状況に応じて修正できる
2015-12-31 13:01:11仕事したことあるなら誰でもわかるでしょうけど、最初に立てた計画なんて大抵狂いますよね。自分の感知しないところで誰かがやらかしたり、予想外のトラブルが起きたりして。小さな仕事だってそうです。まして、政治や軍事は関わる人の数が桁違い。予想外のやらかしやトラブルも桁違いに多くなります
2015-12-31 13:04:54戦略について考えたいと思うんなら、失敗した人の欠点をあげつらうより、失敗した人が置かれた条件について考えたほうがいい。「その条件下でそいつはベストを尽くしたのか?」「その条件は変えようがなかったのか?」「他の方法を選んだら周囲の利害との整合性が付くのか?」を考えるのが大事です
2015-12-31 13:14:27戦略を立てる上で決して無視できない要素として、「誰を納得させるのか」がありますよね。全員が納得する戦略なんてないんで、こいつらの支持を失ったらまずいって連中を納得させ、恨まれても困らない連中を切り捨てる。特定の層の感情を満足させるために、不合理な選択をするのが正解ということもある
2015-12-31 13:21:12ゲームだったら何やっても、議論が割れて身動き取れないとかサボタージュ食らうなんてことはないですけどね。でもまあ、実際に戦略立てるなら、支持層が納得しなかったら何もできませんのでね。手足がイヤイヤって言うようなもんですから。支持層を満足させようとして戦略を誤る例ってほんと多いですよ
2015-12-31 13:26:42配慮しなきゃならんこと、配慮しなきゃならん人間に比べると、自分の持つリソースは少なさすぎる。状況はめまぐるしく変わり、自分が得られる少ない情報はすぐ陳腐化する。戦略ってこういう条件で立てるもんなんで、どうやったって支障は出ますよ。支障を前提として考えないと、戦略の話はできませんよ
2015-12-31 13:35:10そうですね。最初から正解を理解していて最善手を打つ存在なんて、おとぎ話かできの悪いビジネス本にしか出てきません RT @shinsiteki そういった状況で最適解を選んでみせる稀有な存在が史上「名将」と呼ばれる人々ですわな
2015-12-31 13:38:34一回間違ったぐらいで破滅するような人は勝てませんからね。誤断や失敗をしても修正できるのが名将であって RT @FlatDefense 朝倉宗滴の言う「決定的な大敗をして乗り越えたことがある」人ですな、予想外で負ける時に身一つでも生き残って再起できる
2015-12-31 13:40:29大きくなった戦国大名なんて、紛争勃発→後腐れがないように徹底的に潰すor殴ってるうちに相手が内紛で潰れるor降参するまで殴る →紛争解決→縄張りが広がったせいで新しい紛争が勃発→徹底的に潰すor相手が内紛で潰れるor降参させる→(ryを繰り返して成長したとこばかりじゃないですか
2015-12-31 13:54:51家臣や在地勢力が大名に求めたのは、よそと紛争になった時に面倒見てくれる力や、身内同士で紛争になった時に公平な調停をする力であって、天下取りではない。信長の「天下布武」だって、当時は天下を「畿内」って意味で使ってましたんでね。「畿内に秩序を確立する」程度の意味ですよ
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