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教科書掲載のための小説改変を普通に「主観でお断り」できる作家の事情とは(同一性保持権)

いとうせいこう氏が教科書への掲載・改変依頼を断ったというツイートに端を発して物議を醸した件があります。 「作家に小説の書き直しを要求する教科書編集者の事情とは」 http://togetter.com/li/932066 ふと気になりました。そもそも、著作権って何なのかと。そこで、しばらく時間をとってアレコレ調べてみることにしました。 続きを読む
法律 いとうせいこう 教科書 著作権法 小説 同一性保持権 著作権 著作者人格権
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並成和礼 @isshy7374
いとうせいこう氏が、教科書掲載のための小説の改変依頼を断ったという件があります。 「作家に小説の書き直しを要求する教科書編集者の事情とは」 togetter.com/li/932066
並成和礼 @isshy7374
ちょくちょく覗いてコメントしていたのだが、そもそも著作権とは何だろうか、と思って調べてみたのが運のツキ。いろいろ判った事をまとめたくなってしまった。
並成和礼 @isshy7374
我々素人はそもそも、著作権法に明るくありません。著作者やそれを編集する人の権利をわかってないままなのも何だかなと思い直したので、ある程度調べてみました。著述・法律・編集・出版・教育と縁遠い人間が勝手に調べただけなので、その分は差し引く必要があるかもしれません。
並成和礼 @isshy7374
「同一性保持権」のタグを追加しました。当件、著作権法第二十条、著作者人格権のひとつである同一性保持権が重要な位置を占めるのではないかと思っています。
並成和礼 @isshy7374
著作権法。文化庁HPやその他解説を読んでみました。 cric.or.jp/db/domestic/a1…
並成和礼 @isshy7374
(第十七条):(著作者の権利) 「著作者は、次条第一項、第十九条第一項及び第二十条第一項に規定する権利(以下「著作者人格権」という。)並びに第二十一条から第二十八条までに規定する権利(以下「著作権」という。)を享有する。」 cric.or.jp/db/domestic/a1…
並成和礼 @isshy7374
著作者には権利があります。 著作者人格(公表権、氏名表示件、同一性保持権)という著作者の人格的・精神的な面を保護するものがひとつめ。 もうひとつは著作権(複製権など)=財産的な面を保護してくれる権利です。
並成和礼 @isshy7374
まず著作者人格権について言及し、あとから著作権(財産権)という順なのが示唆的だと思いました。財産より人格。ステキな法律です。見直しました。
並成和礼 @isshy7374
(第二十条):(同一性保持)。「著作者は、その著作物及びその題号の同一性を保持する権利を有し、その意に反してこれらの変更、切除その他の改変を受けないものとする。」
並成和礼 @isshy7374
著作者人格権のうちのひとつが、今回主役の『同一性保持権』。改変を拒否できる権利のようです。「自らの思想から生み出した作品をありのままの姿で読んで欲しいと思えば、他者にそれを強制できる権利」 といったところでしょうか。
並成和礼 @isshy7374
ここで、他者=改変しようとする者であって、読者ではありません。誰かが改変しようとしても拒否できると。もちろん、改変の有無を問わず読者には「読まない権利」があります。
並成和礼 @isshy7374
この条文はその意に反してが大変重要なのだと思います。法律用語には、正当な、相当な、必要な、等があるようです。第二十条は、正当でなくても、相当な理由が無くても、必要でなくても、ただ単に「その意に反して」いれば権利侵害が認められるように読めます。
並成和礼 @isshy7374
主観がとても尊重されるわけです。作家は傲慢でOKというお墨付きだとも考えられます。
並成和礼 @isshy7374
教科書との関係については、次のような条文があります。尚、次の三十三条で可能になるのは「掲載」です。一般的には丸ごとそのまま載せることを指すのではないかと思います。
並成和礼 @isshy7374
(第三十三条):(教科用図書等への掲載)。「公表された著作物は、学校教育の目的上必要と認められる限度において、教科用図書(小学校、中学校、高等学校又は中等教育学校その他これらに準ずる学校における教育の用に供される児童用又は生徒用の図書であつて、
並成和礼 @isshy7374
文部科学大臣の検定を経たもの又は文部科学省が著作の名義を有するものをいう。以下同じ。)に掲載することができる。
並成和礼 @isshy7374
(第五十条):(著作者人格権との関係)。「この款の規定は、著作者人格権に影響を及ぼすものと解釈してはならない。」
並成和礼 @isshy7374
五十条で言う「この款」とは、第五款 著作権の制限 と題されたひとくくりで、第三十~五十条です。先ほどの三十三条(教科用図書等への掲載) も、もちろん含みます。この款では、第四十三条も関連すると思われる条文(翻訳、編曲、変形又は翻案)ですが省略します。
並成和礼 @isshy7374
ここまでで、教科書に掲載しようが、著作者人格権(公表件、氏名表示件、同一性保持権=第二十条)は何ら影響を受けないことがわかりました。 二十条に戻ります。
並成和礼 @isshy7374
(第二十条第2項) 「2 前項の規定は、次の各号のいずれかに該当する改変については、適用しない。」
並成和礼 @isshy7374
同一性保持権の例外がある事と、許容範囲の定めです。この後4つ条文が並びますが、小説に関係ありそうな一と四だけ挙げます。
並成和礼 @isshy7374
(第二十条第2項一号):「一 第三十三条第一項(同条第四項において準用する場合を含む。)、第三十三条の二第一項又は第三十四条第一項の規定により著作物を利用する場合における用字又は用語の変更その他の改変で、学校教育の目的上やむを得ないと認められるもの」
並成和礼 @isshy7374
最初の奴(三十三~)が教科書掲載。例外的に「やむを得ないと認められるもの」に限りセーフのようです。何でもアリではないと。正当な、相当な、必要な、等に比べて「やむを得ない」はかなり厳格。相当に正当で必要な理由がある位ではアウトなのだろうと思います。
並成和礼 @isshy7374
(二・三は略)(第二十条第2項四号):「四 前三号に掲げるもののほか、著作物の性質並びにその利用の目的及び態様に照らしやむを得ないと認められる改変」
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コメント

並成和礼 @isshy7374 2016年2月14日
まとめを作成しました。
並成和礼 @isshy7374 2016年2月15日
まとめを更新しました。条文を青で色分けしました。
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