教科書掲載のための小説改変を普通に「主観でお断り」できる作家の事情とは(同一性保持権)

いとうせいこう氏が教科書への掲載・改変依頼を断ったというツイートに端を発して物議を醸した件があります。 「作家に小説の書き直しを要求する教科書編集者の事情とは」 http://togetter.com/li/932066 ふと気になりました。そもそも、著作権って何なのかと。そこで、しばらく時間をとってアレコレ調べてみることにしました。 続きを読む
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並成和礼 @isshy7374

教科書掲載でない例外もあるのでしょう。ここでも「やむを得ない」が登場します。

2016-02-14 18:27:26
並成和礼 @isshy7374

これら(一、四)を字面通り解釈すると、著作者が許可しなくても、「やむを得ない」改変であれば(教科書に限らず)可能という事になります。でもですね。これらはやっぱり、例外的にどうしてもやむを得ないなら見逃します、という話でしかないと思うのです。

2016-02-14 18:28:00
並成和礼 @isshy7374

原則があって、例外がある。もともとは、著作者の主観が尊重される同一性保持があり、こちらが原則です。そこに例外を定めて、どうしてもやむを得ないならしかたない、という程度なのではないでしょうか。

2016-02-14 18:28:22
並成和礼 @isshy7374

ところで今回のような改変、著作者の主観では明確に「意に反して」いるようです。

2016-02-14 18:28:46
並成和礼 @isshy7374

例えば当件で、無断で改変された教科書が出版されたとします。いとうせいこう氏が提訴しました。そこで「作家の意に反するがやむを得ない」が簡単に認められるようでは、一体何のために同一性保持権があるのかわからなくなります。(だからこその「やむを得ない」なのでしょうけど)

2016-02-14 18:29:17
並成和礼 @isshy7374

繰り返しになりますが、同一性保持権は「自らの思想から生み出した作品をありのまま読んでもらえる権利」のようなものだと思います。そして、「ありのまま読んで欲しい」という考えもまた、作家の思想なのではないでしょうか。そういった思想を厳格に保護するための第二十条だと理解しています。

2016-02-14 18:29:44
並成和礼 @isshy7374

著作権法等について調べていくうちに、当件を 「作家の思想に約2名が土足で踏み込んだ話」 と評価するようになりました。踏み込んでしまった裏事情は理解しないでもありませんが、踏み込んだ事実の前では些細な事に思えてなりません。

2016-02-14 18:29:58
並成和礼 @isshy7374

最後に。自分自身は約2名と同じ側なのか?と大変考えさせられました。「教科書掲載のための小説改変を普通に「主観でお断り」できる作家の事情とは」どういうものなのか、ほんの少しだけ理解できた気がします。

2016-02-14 18:30:13
並成和礼 @isshy7374

作家の事情。まさに〝天下の作家ですよ!〟というわけだ。

2016-02-14 18:30:21