路線図職人:豊科穂さんの路線図講座

路線図職人:豊科穂さんのツイートのうち、路線図に関する呟きをまとめました(編成表や配線図などは含めていません)。今後も、時間を見つけて追加・更新していく予定です。
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路線図職人:豊科穂 @Toyoshina_M

なんで酷評されてると思ったかというと、路線図デザインがまったく洗練されていないこと、それとやはり操作性の悪さは否定できないことなど、私がマイナス面ばかり感じていることによる。私は駅や路線の座標データを作っただけでデザインには関与していないので、そこに責任はないのだが(^_^;

2015-12-31 03:02:44
路線図職人:豊科穂 @Toyoshina_M

一方、紙媒体での乗りつぶし地図では97年に昭文社マップルマガジン「汽車旅にっぽん周遊」の別冊付録冊子として制作した「乗りつぶし記録用全国鉄道路線図」にぜひ言及していただきたかった。古い本なのでサークル主さんがご存じなかったのだと思うが、これは我ながら画期的な路線図だったと思う。

2015-12-31 03:05:59
路線図職人:豊科穂 @Toyoshina_M

近年発行されている乗りつぶし路線図のほとんどが正縮尺図を採用しているのに対し、この冊子は時刻表の巻頭地図のようにデフォルメを施し、ページを跨いでも路線が途切れることがない。しかも白地図であるがゆえにこそ、途中で他の路線に迷い込まないよう作図上の工夫も凝らしてある。

2015-12-31 03:08:34
路線図職人:豊科穂 @Toyoshina_M

そして何といっても画期的なのは、発行時点で現存しない廃線、具体的には国鉄白糠線以降の廃止路線を私鉄も含めて別表に収めたことと、発行時点で開通が確実な建設線を先取り掲載したことにある。97年発行の本だが、みなとみらい線もつくばエクスプレスも掲載していた。

2015-12-31 03:10:12
路線図職人:豊科穂 @Toyoshina_M

そのためずいぶん長期にわたって愛用してくださったユーザーも少なくないと聞く。ただ、非常に申し訳ないことに校正があまりにも杜撰で、途中駅の順序間違いや欠落が30箇所以上もあった。乗りつぶし路線図の特性上、中間駅の誤りは影響が少ないと思われるのだが、こればかりは反省してもしきれない。

2015-12-31 03:12:08
路線図職人:豊科穂 @Toyoshina_M

今なら現行類書に匹敵するか超える内容の乗りつぶし路線図を作れる自信があるし、ぜひ作りたい。どこかの出版社からお声がかからないかしら……。

2015-12-31 03:14:03
路線図職人:豊科穂 @Toyoshina_M

@noritsubushi 媒体ごとに一長一短あるので難しいところですが、私としてはむしろ更新の容易さと継続性という点で、WEBサービスのほうに優位性があると思っています。類書の多さを考えても需要は高いはずなので、媒体問わずこの分野のコンテンツの充実と発展に期待したいですね。

2016-01-03 03:35:16
路線図職人:豊科穂 @Toyoshina_M

鉄道路線の乗りつぶしを記録するための白地図・路線図というのは、商業出版物に限っても現在までにかなりの点数が刊行されていますが、そういう用途を目的として制作された路線図の「日本初」は、当時JTBが発行していた月刊誌「旅」の1985年7月号の折込付録ではないかと思います。

2016-01-10 17:17:34
路線図職人:豊科穂 @Toyoshina_M

この号には創刊700号記念特大号と銘打ち、汽車旅大全科という特集が組まれ、別冊として「今乗っておきたい全国ローカル線案内」と、折込として「ひと目でわかる国鉄2万キロ乗りつぶし地図」の2つの付録がついていました。 pic.twitter.com/N7QgltcPsB

2016-01-10 17:18:10
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路線図職人:豊科穂 @Toyoshina_M

この路線図はB5判6面相当の両面印刷で、オモテに東日本、ウラに西日本を描いていましたが、駅は起終点と主要駅のみの掲載にとどまり、中間駅までしか乗っていない場合はユーザーが目分量で塗るしかありませんでした。 pic.twitter.com/Tg8ghzXwWF

2016-01-10 17:21:22
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路線図職人:豊科穂 @Toyoshina_M

いやまてよ。ツイートした後で気が付いたけど、1980年に始まった「いい旅チャレンジ20,000km」のガイドブックにはすでにこの手の路線図がついていたっけ。私は現物を持っていないのだけれど、画像検索したらJTBのこれにだいぶ近いものだったようだ。

2016-01-10 17:29:40
路線図職人:豊科穂 @Toyoshina_M

前ツイートの画像だと東北本線や仙石線にハシゴ状の線が描かれていますが、これは駅ではなくて電化区間を示しています。乗りつぶし地図に必要な情報とも思えないのですが(^_^;

2016-01-10 17:23:10
路線図職人:豊科穂 @Toyoshina_M

そのJTBからは、1985年に「国鉄全線乗りつぶしの本」が出版されました。B6判よりちょっと小さいコンパクトな本で、塗りつぶすための路線図はついておらず、路線ごとに駅名を列挙するスタイルでした。 pic.twitter.com/lxbKDBgis6

2016-01-10 17:32:15
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路線図職人:豊科穂 @Toyoshina_M

この本が画期的だったのは、駅の乗下車を記録できることや、入場券発売駅、スタンプ設置駅などのリストも兼ねていたことです。北海道の仮乗降場も網羅されていること、新幹線の駅間距離が実キロで掲載されていることなど、マニア好みの一冊で、私もかなり使い込んだものです。

2016-01-10 17:34:16
路線図職人:豊科穂 @Toyoshina_M

ただ、乗りつぶし趣味が鉄道ファンのあいだでかなり一般的になってはきたものの、大部分のファンはその対象を国鉄に限っていたように思います。ゆえに私鉄を記録するための路線図がなかった。これは圧倒的に“私鉄派”の私には不満の残るところでした。

2016-01-10 17:37:48
路線図職人:豊科穂 @Toyoshina_M

そこで活用していたのがこれまたJTBから不定期刊行されていた「運賃表」です。先の2冊より前の1982年ごろに創刊されたと記憶しています。当時中学生の私には非常に高価な本(1500円、あるいは2000円くらいしたかな)でしたが、これが私鉄乗りつぶし派には非常に重宝したのです。

2016-01-10 17:40:13
路線図職人:豊科穂 @Toyoshina_M

中身はこんなふうに各鉄道会社別に三角運賃表を掲載したもので、路線図はいかにも塗りつぶしてくださいと言わんばかりのデザインで、国鉄・JRは駅間距離を羅列した一覧表しか掲載していないのとは対照的でした。 pic.twitter.com/ZuJXfgLwk8

2016-01-10 17:43:45
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路線図職人:豊科穂 @Toyoshina_M

しかしそれでもまだ不充分です。というのも、この運賃表には一部の路面電車や鋼索鉄道が掲載されていない。乗りつぶしの対象を「鉄道法・軌道法による免特許を受けて旅客営業している路線」としている者としては、それらをも網羅する路線図が必要なわけです。

2016-01-10 17:48:04
路線図職人:豊科穂 @Toyoshina_M

じゃあ、どこからも刊行されないのであれば自分で作ってしまえ。ということで高校時代に自分専用の手書きの乗りつぶしマップを作ったわけなのですが、長くなりましたのでまた明日にでも続きをツイートしたいと思います。

2016-01-10 17:49:35
路線図職人:豊科穂 @Toyoshina_M

1ヶ月ほど前に、「私鉄をも含めた乗りつぶし記録用路線図が市販されないなら自分で作ってしまえ」となるに至った経緯をツイートするも、仕事が忙しくて話が途中のままになってました。まあ誰も関心のない話題だとは思いますが、所詮自己満足の世界なので続けます(^_^;

2016-02-12 19:07:10
路線図職人:豊科穂 @Toyoshina_M

これが自分専用の「私鉄乗りつぶし路線図」。かれこれ25年くらい前かな。B5の用紙に手書きで線を引き(当時はグラフィックソフトどころかパソコンすら普及していない時代)、ワープロで打ち出した駅名を貼り付けてルーズリーフにコピーしたもの。 pic.twitter.com/baCAlo3oM9

2016-02-12 19:09:49
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路線図職人:豊科穂 @Toyoshina_M

実はこれは“第2版”で、“初版”は高校生の頃に駅名も完全に手書きのものを作りました。原本は保管してあるはずだけどちょっと見つからない(^_^; ポイントは、ルーズリーフにコピーすることによって、新路線の開通など改訂が必要になったらそのページだけ差し替えられること。

2016-02-12 19:12:07
路線図職人:豊科穂 @Toyoshina_M

もっとも、将来開通が予想される路線は先取り掲載していたので、ついに改訂するこはありませんでした。それから数年後に、この路線図を原形とした乗りつぶし路線図をついに商業誌に掲載することに成功します。それが昭文社マップルマガジン「汽車旅にっぽん周遊」の付録冊子です。

2016-02-12 19:14:45
路線図職人:豊科穂 @Toyoshina_M

本書が出たのは1997年。私が初めてMacを手に入れた直後くらいです。この路線図を作らんがためにAdobe Illustratorを苦労して習得しました。幼少期から路線図を描くのが好きな子供でしたが、まあ仕事としての路線図制作の原点はここにあるのです。

2016-02-12 19:17:32

大手私鉄の世界シリーズ

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