「戦車の砲がヤスリで削れた!」のデフォルメ画から始まる、司馬遼太郎「戦車エピソード」の検証と議論

司馬遼太郎のエッセイ集「歴史と視点―私の雑記帖―」(新潮文庫) http://www.shinchosha.co.jp/book/115226/ は、ごく薄い本ながら、司馬遼太郎の数多い作品の中でも金字塔的作品という人もいます(俺とか)。 特に、召集された司馬氏が戦車隊に配属された経験をつづった一編は、「砲とヤスリ」の話と「ひき殺していけ」が非常に有名。しかし、有名なぶんだけ異論も多く、以前から秦郁彦氏らが検証文を書いたり、議論になっていました。 その話に関連したツイートを本日偶然目にしたので、思い出してちょっとまとめてみました。結局どうなったんだろう?
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リンク はてなダイアリー 司馬遼太郎伝聞の「(戦車で)ひき殺していけ」異テキストを読んでマルクス主義の人がこれをあまり引用しない理由を知る(2) - 愛・蔵太の気になるメモ(homines id quod volunt credunt) 見出しは演出です。 これは以下の日記の続きです。 →司馬遼太郎伝聞の「(戦車で)ひき殺していけ」異テキ.. 2 users

(半藤一利氏)

…そんな悪魔的な言を吐く指揮官がいたのであろうかと、いささか疑心暗鬼のところがあったのです。
ところが、司馬さんがはっきりと活字にして、その言葉を残していることを知る機会がありました。評論家の鶴見俊輔さんとの対談なんです。その中で、こう明確に当事者の存在をしめしている。もう間違いない事実と、いまは確信することにしています。

Gryphon(INVISIBLE暫定的再起動 m-dojo) @gryphonjapan

実をいうと、この秦氏の論考、読みたいと思ったが雑誌が手に入らず、けっきょく読めなかったんだよね。 以下、まとめをtogetterには入れておく。

2016-02-18 03:14:11

いや、まとめようと思ったが、ヤスリ話も「ひき殺していけ」複雑に入り組んでいて一寸わからないわ…

あとは詳しい人の、
補足に任せる。

あと、「新潮45」2009年4月号、5月号に秦郁彦氏の検証記事が掲載された・・・ということだけお知らせしておきます。

http://www.shinchosha.co.jp/shincho45/backnumber/20090318/
【特別読物】司馬さんと戦車(上)/秦郁彦

http://www.shinchosha.co.jp/shincho45/backnumber/20090418/
【特別読物】司馬さんと戦車(下)/秦郁彦

しかし重要追記

秦郁彦氏の論考は、既に単行本になってた!

Gryphon(INVISIBLE暫定的再起動 m-dojo) @gryphonjapan

togetter用資料 秦郁彦氏の論考が「昭和史の秘話を追う」という単行本に既に収録されている、ということを今知った!!!  amazon.co.jp/dp/4569803083

2016-02-18 09:07:03
Gryphon(INVISIBLE暫定的再起動 m-dojo) @gryphonjapan

『玉砕の島で米兵86人を機関銃でなぎ倒した美人芸妓。司馬遼太郎の「轢き殺してゆけ」伝説の真偽と争点。毛沢東暗殺を企てたとして処刑された日本人の実像。作家・堀辰雄「風立ちぬ」のヒロインとその周辺。著者が長年にわたり調べつづけてきた、歴史のドラマ10話。』

2016-02-18 09:07:45
リンク www.amazon.co.jp Amazon.co.jp: 昭和史の秘話を追う: 秦 郁彦: 本 Amazon.co.jp: 昭和史の秘話を追う: 秦 郁彦: 本
まとめ管理人 @1059kanri

あ、そうそう、さっきの司馬先生の「戦車で轢き殺して行け」がつくり話だという話、詳細は秦郁彦先生の「昭和史の秘話を追う 」に出ていますbit.ly/VerqBc

2013-01-09 20:05:46
リンク PHP研究所 / PHP INTERFACE 昭和史の秘話を追う | 秦郁彦著 | 書籍 | PHP研究所 当代一流の現代史家が、研究の途上に興味を持ち、長年追い続けて結論を得た、珠玉の昭和史秘話10編を収録した読み応えある一冊。 2
まとめ管理人 @1059kanri

秦 郁彦著「昭和史の秘話を追う」より。司馬先生はこのあと宗像氏に「私は小説家であって歴史研究家ではありません」「小説というのは面白くしないと読者が逃げてしまいます」…ですって。プロすぎる。たちが悪いけどw

2012-07-14 12:33:39
naftan @mappi_pt

司馬遼太郎発の戦車で避難民を轢き殺せと大本営参謀が語ったという伝説。本人が戦友会の二次会で「宗像さん、新品少尉が大本営参謀とサシで話しができると思いますか。」「私は小説家ですよ。歴史研究家ではありませんと答えている。【秦郁彦『昭和史の秘話を追う』第四章「司馬遼太郎と戦車」より】

2012-05-01 13:46:41
KANATANI, Joe 金谷 譲 @BlogJoseph

秦郁彦『昭和史の秘話を追う』。司馬遼太郎氏の「轢っ殺してゆけ」の大本営参謀は実在せず、話自体もフィクションだった。ある場所で本人が認めた由。この逸話は同氏を評価する上での急所と予てより思っていた。つまり氏は、偉大な小説家ではあっても歴史家でも思想家でもなかったということだろう。

2012-10-14 16:26:14
諸葛亮証明 @nazotoki2012

2015年の読了本(26) 秦郁彦『昭和史の秘話を追う』 読了してみて、ずっと疑問に思っていた司馬遼太郎の戦車噺がすっきりしたのをはじめ、映画『炎のランナー』まで登場するとは、びっくりだ。

2015-02-23 15:45:25
岸俊樹 @kokkok2009

こんばんは。兵頭二十八氏も秦氏の論説を読む前でも「戦中の国産戦車の戦略自走機動速度なんて子供の自転車よりも遅く交通整理憲兵が経路を先行するはず」と疑っていたそうです。QT @BlogJoseph 秦郁彦『昭和史の秘話を追う』。司馬遼太郎氏の「轢っ殺してゆけ」の大本営参謀は実在せず

2012-10-14 23:01:32
寄星蟲 @kisei64

天敵だったはずの左派歴史家たちにとっても、司馬が「自虐」的方向へ変針するのは好ましい現象だったから、彼らも黙過した。司馬の言説を盲信したマスコミや評論家が子引き、孫引きの形で伝播したこともあり「新司馬史観」は、あたかも「欽定史観」なみの権威を持ちはじめる」 昭和史の秘話を追う

2015-08-21 20:40:02
寄星蟲 @kisei64

「昭和史の秘話を追う」に載ってる司馬遼太郎と戦車乗り仲間の話が好き。ヤスリとか轢き殺せがどうでも良くなった

2014-10-08 23:22:21
瀬戸の住人 @Seto_Zyunin

@skylinegtrr33jp @KubikiriAsa 秦さんの本は昨年、宮崎駿の「風立ちぬ」絡みで、堀辰雄の周辺事情が面白く書かれていた「昭和史の秘話を追う」を買ったら司馬氏の戦車話も入っていてお買い得だったので、年末に「明と暗のノモンハン戦史」を買おうか迷っちゃいますw

2014-10-06 21:27:23
瀬戸の住人 @Seto_Zyunin

@kyofu11 どうもありがとうございます。あと、以前紹介した「司馬遼太郎の『戦車でひき殺してゆけ』伝説」の真偽について述べた秦郁彦氏の著書「昭和史の秘話を追う」の中でも、「風立ちぬ」の作者・堀辰雄とヒロインらの周辺について書かれているので、後日紹介しようと思います。

2013-07-29 21:34:46