2015/07/20 阿弥陀イベント【小伊・少年院】

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少年院 @en_terrible

@applex002 「うーん……」少年は口に手を当てて、行き先を真剣に考えているようだった。 「そういうのは特に思い浮かばないな。帰りにケーキでも買って帰りたいっていうくらいだ」

2015-07-21 00:27:26
シャオイー(小伊) @applex002

@en_terrible 「あら、そんなことで良いの?このイベント、一応お祭りだとか肝試しだとかもやってるみたいよ?肝試しなんて子供じみたものには全然興味を惹かれないでしょうしあなたが行きたいなんて言うとは全然、全く、思ってないけど。一応」

2015-07-21 00:42:04
少年院 @en_terrible

@applex002 肝試し、という言葉と、少女の口調から何かを読み取ったらしい彼は、「へぇ?」と意味ありげな微笑を浮かべた。 「面白そうだな。行ってみるか」

2015-07-21 00:48:47
シャオイー(小伊) @applex002

@en_terrible 「え!?」相手の返事に思わず我が耳を疑った。「ちょ、だって…たかが肝試しよ?こんなチープな催し物のアトラクションなんてきっと行ったって損するだけよ!?本気で言ってるの?」

2015-07-21 00:57:48
少年院 @en_terrible

@applex002 「んー」と彼は目を細めて少女を見る。「もしかして怖いのか」

2015-07-21 10:33:46
シャオイー(小伊) @applex002

@en_terrible 少年の言葉にギクリと肩を揺らすもキッと声を荒げ「だ、誰が怖いもんですか!たかが子供騙しの作りものじゃない!バカにしてるのかしら?」

2015-07-21 12:18:06
少年院 @en_terrible

@applex002 「……念のため、確認しただけだよ」彼は口元に手を当てて、小さく肩を震わせた。まるで笑いを堪えているよう。 「俺は他に楽しそうな場所を知らないからな……君みたいなお嬢さんが普段どこで遊ぶのかも。ああ、肝試し行ってみたいなー」

2015-07-21 13:16:47
シャオイー(小伊) @applex002

@en_terrible 相手がそう頻繁に外に出られる身でないことを思えば、出来うる限り希望は通してあげたいという気持ちはあるものの素直に頷くのはどうしても抵抗があった。相手は全然、全く気付いていないだろうがホラー系は苦手である。怖いとは言っていない。苦手なだけである。

2015-07-21 18:58:26
シャオイー(小伊) @applex002

@en_terrible けれどもやっぱり相手のことを考えれば、と少女の中で小さな無限ループが発生していた。「……………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………、行きたいなら行けばいいんじゃないかしらぁ…」

2015-07-21 18:59:23
少年院 @en_terrible

@applex002 その瞬間、少年は顔をぱあっと明るくした。それだけでは足りず、両の手で万歳をする。 「わああああああああい!じゃあ行く。どこに行けばいい?」

2015-07-21 19:14:56
シャオイー(小伊) @applex002

@en_terrible 「そ、そんなに行きたかったの?」ここまで喜ばれるとは思っていなかったため良い決断だったとは思うものの少女の表情は少し固い。「えっと、確か森の方に廃墟があって今日は入っても良くなってるの。地下の壁に到着した記念の落書きをして帰るって言う感じだったかしら?」

2015-07-21 19:30:31
少年院 @en_terrible

@applex002 「なるほど……」ごくり、と少年は唾を飲み込む。その表情は真剣そのもの。「森の中で迷わないようにしないとな。森もそれなりに危険だし。本物が出てきそうな感じもする……」

2015-07-21 19:36:56
シャオイー(小伊) @applex002

@en_terrible 「ほ、本物なんているわけないじゃない」内心相手のあまりにも深刻な雰囲気に飲まれそうになりつつもやれやれと首を振り。「で、でも、そうね。森は足場も悪いし昼間だって薄暗いって聞くし……やっぱり軽率な気持ちで行くものじゃないわよね?」

2015-07-21 19:49:40
少年院 @en_terrible

@applex002 「行きたくないのか……」と、心から残念そうに彼は呟く。「あ、でもそうか。その綺麗な服が……この服もだけど、汚れてしまったら困るものな……」

2015-07-21 20:00:54
シャオイー(小伊) @applex002

@en_terrible 「ぅ………」このままそうだと頷いてしまえば恐らくわざわざ肝試しなんてものに興じなくても済むだろう。しかし…相手の落胆した顔を見ればやっかいなことにそれをプライドが許さない。さっきの底なしに嬉しそうな表情を思い出せば更にだ。

2015-07-21 20:11:11
シャオイー(小伊) @applex002

@en_terrible 「……〜〜っ、あーもう!!服なんて消耗品でしょう!わたしの気が変わらないうちに、行くんならさっさと行くわよ!!!」

2015-07-21 20:11:23
少年院 @en_terrible

@applex002 「わかった。では行こう!」再び笑顔を取り戻すと、彼は少女に先立って歩き出した。が、すぐに振り返ると自信のない様子で首を傾げた。 「並んで歩いても?」

2015-07-21 20:14:56
シャオイー(小伊) @applex002

@en_terrible 覚悟を決めようと思っていた矢先、突然振り返られ地味に驚きながらも次に聞こえた少年のなんとも言えない言葉に毒気を抜かれてしまった。 はぁ、と小さく息を吐くと片手を差し出す。 「歩きにくい所に行くんだから、レディをエスコートするのは当たり前でしょ」

2015-07-21 20:33:11
少年院 @en_terrible

@applex002 少年は不意を突かれたような顔になり、数秒して照れた風に顔を赤くする。「申し訳ない」そう言ってから、胸に手を当てて一礼した。 「畏まりました、お嬢様。では行きましょう」そう言って少女の手を握る。

2015-07-21 20:44:37
シャオイー(小伊) @applex002

@en_terrible 改まる相手にふわりと目を細めた。「ええ、よろしくお願いしますわ」少年の手を握り返す。一連の流れは映画のワンシーンのように優雅に見えるだろうが、その手を握る力は骨を折らんばかりに強い。「お、お願いしたんだから何かあったらちゃんとなんとかしなさいよね」

2015-07-21 20:58:16
少年院 @en_terrible

@applex002 「これがレディへの正しき振る舞……いだっ、いだっ、いだだだ。わ、わかってるよ………ううう」先程とはうってかわって涙目になり、森へと至る道を歩いていく。

2015-07-21 21:03:28
シャオイー(小伊) @applex002

@en_terrible 森が近づくにつれて少女の不安の色が濃くなっていく。ぎゅうと握った手は先ほどまでとは言わないが、少女の恐怖が表れているようだ。「ね、ねぇ。あなたは暗いところとか平気なの?」

2015-07-21 21:20:30
少年院 @en_terrible

@applex002 「そりゃあ、まあ」彼の態度はいつの間にか毅然としていた。「暗いところより怖いものなんて、いくらでもあるから」

2015-07-21 21:31:39
シャオイー(小伊) @applex002

@en_terrible 「暗いところより怖いもの…」森に入り悪くなった足場に気をつけながら木の根を跨いだ。「べつに暗いところが怖いと言った訳じゃないわよ。……じゃああなたの怖いものってなに?」

2015-07-21 21:49:32
少年院 @en_terrible

@applex002 少年は問いには答えず、少女の手を軽く引いた。「そこ、足元気をつけて。泥濘あるから。……まあ……色々。色々とな」言いながら、少年は視界の先を指差す。 「あれか、廃墟」

2015-07-21 22:04:56
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