政府支出を増やすならどの産業がよいか?

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伝左衛門 @yumiharizuki12

大きな物語としては、資本が過剰で収益率が下がってるのが世界的な長期停滞(サマーズ)の背景で、原因としては、80年頃のサッチャリズム・レーガノミクスが過度に富裕層や資本家を優遇する税制にしたので資本が過剰になった、という理解でいいのかな。

2016-03-03 18:23:37
伝左衛門 @yumiharizuki12

公共投資って結局は資本を増やすことだから、世界的な資本過剰を緩和するどころかかえって悪化させる。それよりは、教育や保育など、公共サービスを安価で供給した方がよいのではないか。 政府が医療費をケチるのも問題で、今や成長産業とは教育や医療であって、モノづくりに需要なんてないんだからw

2016-03-03 19:21:53
伝左衛門 @yumiharizuki12

政府が補助金や価格統制をやるのが悪い、という人も多いけれど、元々、医療は収穫逓増産業で、固定費が大きいわりに限界費用は安く、最初から市場は失敗してるわけ。医薬品開発に特許権という独占権を与えて保護してるんだから、政府が補助して、医薬品の消費者価格を限界費用に近づけるのは当然。

2016-03-03 19:41:03
伝左衛門 @yumiharizuki12

抗がん剤はかなり患者ごとにカスタマイズしてるので限界費用は高いかもしれない。しかし、エイズ治療薬なんてのはただの薬であって、開発にかかる固定費は高いが限界費用は安い。その他、普通の薬、降圧剤やコレステロールの薬なども限界費用が安いからジェネリック使え、ということになる。

2016-03-03 19:45:11
伝左衛門 @yumiharizuki12

これに対して、介護や保育は限界費用が高いとは言えない。だって、乳児や要介護老人を世話するのは、どう見ても限界費用高くて、収穫逓増があると思えないではないか。したがって、経済学の言葉だけで、公的支援を正当化するのは難しいような。

2016-03-03 20:00:42
伝左衛門 @yumiharizuki12

他方、高等教育の場合は公的支援が必要だろう。マスプロ講義が可能ということは限界費用が安いということだ。一般に知識産業は固定費が大きく限界費用は安いので、公的支援で価格を限界費用に近づけるのが望ましい。アメリカだって、巨額の高等教育支援をしている。ポジトークに聴こえますかねw

2016-03-03 20:05:19
伝左衛門 @yumiharizuki12

あ、ピケティは少し違って、「過剰なのは私的資本であって、公的資本はむしろ不足してるので公共投資しろ」言うてますw

2016-03-03 20:14:47
伝左衛門 @yumiharizuki12

実は日本で公的介入がいちばん必要な産業は電力。固定費が大きく自然独占になりやすい。特に原発は、固定費用の高さに比べて限界費用が極端に低い。そこで発送電分離で価格を限界費用に近づけるのが望ましいという政策論が出てくる。ところが現状は「総原価方式」で、価格が限界費用から大きく乖離。

2016-03-03 20:39:45
伝左衛門 @yumiharizuki12

理想としては、固定費用の元となっている発電設備は政府が買い取り、発電会社に貸与して運営・保守させるのが効率的である。発送電分離で、平均費用がカバーできないところまで価格が下がると、発電会社の経営が困難になる。 実は同じ問題に直面してるのが、北海道、四国、九州のJR。

2016-03-03 20:45:36
伝左衛門 @yumiharizuki12

例えばJR九州。長年、西鉄高速バスと競争しており、価格をあまり上げられないので平均費用をカバーするのが難しい。高速バスは道路を国が作ってくれるので、ほぼ、低い限界費用だけで運行できる。元々、競争環境が対等ではないのよ。

2016-03-03 20:52:24