アームヘッド三章ジ・エンドまとめ完結編

ジ・エンドの続きです。タコ付き。 このアカウントで連載をしています。 https://twitter.com/makitateriz ジエンドほか登場するアームヘッドの画像が見れます。 続きを読む
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マキータ @makitateriz

礼三郎は暗黒昼寝テキーラ男に連れられて秋那の部屋の前に来ていた。「どうぞ、お入りください」テキーラが扉を開ける。正直礼三郎にはどうしたら良いのかわからなかった。逃げ出したいとすら彼は思っていた。扉の向こうから見える部屋は乱雑でさながら秋那の心象風景を具象化したようにも見えた。

2016-03-01 22:09:26
マキータ @makitateriz

「あら?礼三郎くんじゃない?お久しぶりね元気だった?どうしたの?しばらく顔を見せないで?」秋那は明るく笑いながら礼三郎に声をかけた。「え・・・?」礼三郎は思わず驚きを漏らした。「大丈夫・・・なんですか・・・」「大丈夫?なんのこと?私は元気だよ?病気じゃないよ?心配しないで?」

2016-03-01 22:12:26
マキータ @makitateriz

「だって・・・ティガーが・・・」「ティガーが救えなかったから?私に謝りに来たわけ?」秋那の顔から笑顔が消えた。いや元からそんなものはなかった。「ふん、時代遅れの不良なんかに最初から期待なんてしてなかったわ。頭に乗らないことね。それとも私を慰めに来たの?」「それは・・・」

2016-03-01 22:16:39
マキータ @makitateriz

「どちらにしろあなたにはもう用がないわ!帰って!」秋那は礼三郎を押し出した!「あ、秋那さん・・・」「帰って!」礼三郎が扉から飛び出すと扉は閉じもう開かなかった。

2016-03-01 22:18:50
マキータ @makitateriz

「俺にはもう出来ることは無いのか・・・」礼三郎は無気力に苛まれ一人帰り道を進んだ。「あなたにしか出来ないことがある」アイリーンはそれを見ながら礼三郎に聞こえないように言った。

2016-03-01 22:21:21
マキータ @makitateriz

「「「ミッシング」」」

2016-03-01 22:21:44
マキータ @makitateriz

「お前がウィノナか」玉座に座る全領域支配の女王は言った。「はい、私がウィノナ・サニーレタスです。エクジクト様」銀色の髪の女性がエクジクトに答えた。彼女らは人類ではない、アームヘッドだ。人間型ファントム、アームヘッドの人間だ。「ウィノナ、私のことはエイワズでよい」「はいエイワズ様」

2016-03-01 22:25:17
マキータ @makitateriz

「お前にはサニーレタスとして有力なニンゲンを我々に引き入れる任務を与える」「ニンゲンをですか?」ウィノナは人類を完全に見下しているのだ。「我々はケダモノではない。選ばれし者ならば人類とて我々の同胞に加える」「・・・」「不服か?」「いえ」「ならばよい。お前の相手を教えよう」

2016-03-01 22:29:30
マキータ @makitateriz

スクリーンに子供が映った。「かわいい」「どうかしたか?ウィノナ」エイワズが怪訝な表情をする。「ええと、この子を私の仲間に。仲間にすればよろしいのでしょうか!?」ウィノナの声はうわずっている。「・・・そうだ。彼の名は山田輝美。優れたアームヘッド医(エンジニアのアームヘッド側呼称)」

2016-03-01 22:32:35
マキータ @makitateriz

「わかりました!全領域支配皇の御心のままに彼を落として御覧にいれましょう!」そういうとウィノナは敬礼し退出した。「・・・お前たちはうまく行くといいな」エイワズは呟いた。

2016-03-01 22:34:45
マキータ @makitateriz

「「「「ミッシング」」」」

2016-03-01 22:35:17
マキータ @makitateriz

「物語は終末に向かっている」アイリーンは眠っている少年の頭に手を当てている。「だが最終ページはまだ白紙だ。お前が明日を作るんだ」

2016-03-01 22:37:09
マキータ @makitateriz

「ティガー、運命の思い通りにはさせないぞ。私はお前が目覚めるのを待っている」眠っているティガーにアイリーンは、否セシルは言った。

2016-03-01 22:38:54
マキータ @makitateriz

「ミッシング」 (はる子編、礼三郎編、秋那編、エイワズ編)終わり

2016-03-01 22:39:47
マキータ @makitateriz

◎おわりにもおわりはくる◎

2016-03-04 21:44:12
マキータ @makitateriz

「プレジャー・ソング」 (ウィノナ・サニーレタス編)

2016-03-04 21:44:53
マキータ @makitateriz

新訂光皇歴2029年12月24日、私ウィノナ・サニーレタスが製造されてから十月十日。サニーレタスはニンゲン型ファントムの最終的形態であり、高度な自我を有する。我々はニンゲン人類に替わるアームヘッド人類である。私はその先駆者だ。・・・。自我の状態に特別な変化なし。自我崩壊危機皆無。

2016-03-04 21:48:15
マキータ @makitateriz

私に課せられたミッションを再確認。ヤマダテルミとの接触。懐柔。ニンゲンの中でもアームヘッドに益のある存在の引き入れは我々の肯定するところだ。なお協力が絶望的な場合、未来的脅威の排除のための処理も・・・。それはダメ。・・・。自我のノイズを確認。ルーンズルーインの可能性は・・・微小。

2016-03-04 21:51:32
マキータ @makitateriz

アームコアと人工知能の高度な連携による自我はそのバランス崩壊により容易く崩れる。それがもたらすのは無秩序な破壊だ。それは原初のニンゲン型ファントム、ルーンズが人工知能の経年劣化により引き起こした暴走に例をあげられる。自我の警告に私は精神を落ち着かせる。OK私は大丈夫だ。

2016-03-04 21:56:00
マキータ @makitateriz

「・・・。お姉さん何しているの?」後方から声。自我フリーズにより接触に気付かなかった。対ニンゲンセンサーも停止していたようだ。声を照合しながら視認することでデータを確定する。99.8%一致。ヤマダテルミだ。この間約2秒。素晴らしいスピードだ。テルミ?あのこなの?体温上昇を検知。

2016-03-04 22:00:20
マキータ @makitateriz

警告異常な体温上昇、冷却を推奨。「きっきみがテルミくん?」それはそうだ、ここがテルミの隠し倉庫なのは全領域支配ネットで検索済みだ。なのでここに居るのは怪しい侵入者がテルミのどちらかだ。「そうだけど?あなたは?」「わっわたしはウィノナでです。サニーレタス」警告、冷却を推奨。

2016-03-04 22:03:58
マキータ @makitateriz

「どうしてここに?」当然の質問だ。サニーレタス・アルゴリズムに則り、胸部を開放する。と同時に先程から煩い警告の要求する冷却もできる合理的行動だ。・・・恥ずかしい。危険、強制冷却。「・・・もしかして?あなた人間型ファントム」な・・・バレた!なぜ?背部排熱孔がなぜか開いているからか!

2016-03-04 22:08:26
マキータ @makitateriz

「・・・。大丈夫?どこから迷いこんだの?」テルミが更に質問を投げ掛ける。止めろ!コンピューターは難しい質問をするとフリーズする!「わ、私は我々はお前を・・・拐いに来たのだ!」録音を再生する。流石高度なコンピューターは予想外も想定出来るのだ。「もしかしてエイワズさんの友達?」な!?

2016-03-04 22:11:39
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