激甚災害指定のタイミングについて

＞東日本大震災に係る地方税財政上の対応、立法と調査 2011.7 No.318 p19より
ア 普通交付税の繰上交付・特別交付税の特例交付
まず、3月 22 日、平成 22 年度特別交付税の3月交付分について、被災4県(岩手、 宮城、福島、茨城)に震災に係る初動経費として5億円ずつ交付した。また、4月1日、 平成 23 年度の普通交付税の4月概算交付とともに、被災地方公共団体の資金繰りの円 滑化を図るため、6月交付分普通交付税の繰上交付を行い、東日本大震災の被災地方公 共団体に対して合わせて 9,767 億円を交付した。さらに、平成 23 年3月の地方交付税 法改正により、大規模災害等の発生時において、その都度、特別交付税の額を決定・交 付することができる特例が設けられたため、この規定を活用し、4月8日、被災地方公 共団体及び被災地方公共団体に対して一定以上の応援を行った地方公共団体に対して 特別交付税 762 億円を特例交付した。
その後、6月2日には、平成 23 年度普通交付税の6月分の概算交付を行った。しかし、 東日本大震災の被災地方公共団体に対しては、既に、6月に交付すべき普通交付税の一 部を繰り上げて交付している。よって、被災地方公共団体における資金繰りを円滑にす るため、6月8日、被災地方公共団体に対して、9月に交付すべき普通交付税の一部を 繰上交付し、被災地方公共団体に対して、合わせて 7,781 億円を交付した。

東日本大震災における適用措置は、「激甚災害に対処するための特別の財政援助等に関する法律」に規定する下記の措置
3，4条＝公共土木施設災害復旧事業等に関する特別の財政援助
5条＝農地等の災害復旧事業等にかかる補助の特別措置
6条＝農林水産業共同利用施設災害復旧事業費の補助の特例
7条3号＝水産動植物の養殖施設の災害復旧事業に対する補助
8条＝天災による被害農林漁業者等に対する資金の融通に関する暫定措置の適用
9条＝森林組合等の行う堆積土砂の排除事業に対する補助
10条＝土地改良区等の行う湛水排除事業に対する補助
11条＝共同利用小型漁船の建造費の補助
11条の2＝森林災害復旧事業に対する補助
12条＝中小企業に関する特別の助成
14条＝事業協同組合等の施設の災害復旧事業に対する補助
16条＝公立社会教育施設災害復旧事業に対する補助
17条＝私立学校施設災害復旧事業等に対する補助
19条＝市町村が施行する感染症予防事業に関する負担の特例
20条＝母子及び寡婦福祉法による国の貸付けの特例
22条＝罹災者公営住宅建設事業の対する補助の特例
24条＝小災害債に係る元利償還金の基準財政需要額への算入等
25条＝雇用保険法による求職者給付の支給に関する特例

熊本地震における適用措置は、「激甚災害に対処するための特別の財政援助等に関する法律」に規定する下記の措置
3，4条＝公共土木施設災害復旧事業等に関する特別の財政援助
5条＝農地等の災害復旧事業等にかかる補助の特別措置
6条＝農林水産業共同利用施設災害復旧事業費の補助の特例
12条＝中小企業に関する特別の助成
14条＝事業協同組合等の施設の災害復旧事業に対する補助
16条＝公立社会教育施設災害復旧事業に対する補助
17条＝私立学校施設災害復旧事業等に対する補助
19条＝市町村が施行する感染症予防事業に関する負担の特例
20条＝母子及び寡婦福祉法による国の貸付けの特例
22条＝罹災者公営住宅建設事業の対する補助の特例
24条＝小災害債に係る元利償還金の基準財政需要額への算入等
25条＝雇用保険法による求職者給付の支給に関する特例