中学英語と国語は相補関係を目指すべき

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It happens sometimes @ElementaryGard

1)学校の英語が窮屈になりがちな理由のひとつは、新しい単語や文法が出てきたら必ずその時その時に覚えないといけないこと。国語だとせいぜい漢字ぐらいですよね新たに覚えないといけないのなんて。

2016-04-19 15:49:10
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3)冠詞の重要さを教えるためにこんなお話を中一冒頭でしたくても、許されない。「I ate chicken. なら『鶏肉を食べた』だけど I ate a chicken. では『生きたまま鶏をむさぼった』と取られちゃうよ」 過去形は中一終盤で習うことになってるから新学期に話すの✖。

2016-04-19 15:52:19
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4)ヨーロッパ系言語の肝である冠詞のニュアンスを最初にきちんと教えないといけないのに、いま述べたような理由で教えるのが難しい。それなら英語ではなく国語のほうで教えるべきです。

2016-04-19 15:54:27
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5)今の鶏の小話はマーク・ピーターセンの出世作『日本人の英語』の第二章に出てくる有名なネタです。あれをぜひ中一の国語教科書のはじめのほうに掲載してほしい。 pic.twitter.com/DbAPqWNmtV

2016-04-19 15:57:39
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6)小ネタ的に教えていく。英語の教科書は公文式と同じで文形式の積み上げ式(簡単な文からだんだん複雑な文や文法に慣らしていく)だから、そのぶん融通が利かない。その弱点を国語のほうで補う。

2016-04-19 16:01:47
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7)国語では恋愛もののお話は制約がとても大きい。小6だと『赤い実はじけた』でぎりぎりだったし。要するに性の絡む話を国語では出せない。一方で性教育もしなくてはいけない。そこで保健体育の枠で行われる。

2016-04-20 01:28:33
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8)『日本人の知らない日本語』シリーズでとりわけ面白かったのは、来日はしたけれど日本語は全然(に近く)わからない生徒と、日本語しかわからない日本語教師がどうやって授業でコミュニケートするかの解説。「ほんをあけてください」ですら通じない生徒に、この台詞をどう理解させるかというと

2016-04-20 01:31:15
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9)先生が実際に本を開ける動作をして「あけてください」と述べる。犬に「おすわり」と呼び掛けておすわりの動作を力づくでさせるように。

2016-04-20 01:33:29
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10)今手元にこの本がないのでうろ覚えで書いています。とにかくこうやって足がかりとなるフレーズを先生の動作で生徒に覚えさせて、そして少しずつ動詞と名詞の語彙を増やしていって、増えればそのぶん文法の解説ができるようになっていく。

2016-04-20 01:35:59
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11)映画『未知との遭遇』で、ことばが通じない異星人(が乗っているUFO)と意思疎通するために、ある単純な音楽のフレーズを互いに奏る。やがてその変奏になり、それに即興的に変奏し返す。そうやって段々と音楽の共通語彙を増やしていって、演奏交信も派手になっていく。おしゃべりの比喩。

2016-04-20 01:41:19
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12)あれはスピルバーグがでっちあげたもっともらしい音楽理論で、真に受けてはいけないとして、ひとが語彙を増やし文法を次第に会得してまわりとの意思疎通が高度になっていく過程を音楽で表現しているところは見事でした。

2016-04-20 01:44:08
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13)日本語がわからない生徒と、日本語しかわからない教師が意思疎通のための語彙と文法を深めていくには、脱線のないカリキュラムが問われます。公文式のような。

2016-04-20 01:46:16
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14)で『日本人の知らない日本語』にこんな逸話が紹介されていました。教師がうっかり「さて」と口にしたばっかりに生徒から「『さて』って何ですか」とつっこまれて、答えたくてもこの時点で説明するとカリキュラムの前倒しになるから説明ができず「しまった」と口走ってしまったために

2016-04-20 01:48:41
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15)再び生徒から「『しまった』って何ですか」とつっこまれて、こうして予定のカリキュラムから逸脱がはじまって教師が立ち往生してしまった、と。

2016-04-20 01:50:02
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16)32+15=?という問題を出して、生徒が「3+1=4、2+5=7、だから32+15=47」と考えて答えを出せるようになったら次に47+24=?という問題を出す。今度は先の解き方が効かない。子どもはあわてる。これで繰り上げの基本を学ばせる。

2016-04-20 01:55:13
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17)先ほどの「さて」は、喩えるならば32+15=47は解けるけれど47+24は戸惑う地点にいる子どもに、もう一段高度な問題である48+73(両桁で繰り上げが登場!)をうっかり出題してしまったわけです。

2016-04-20 01:57:51
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18)エレン先生の英語の教科書(東京書籍発行)もそういう作りになっています。どの社のもそうですが。すると融通が利かないという弱点を抱えてしまう。

2016-04-20 01:59:56
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19)小学校一年生用の国語の教科書を読むと、そこまでカリキュラムが一本道ではない印象を受けます。子どもたちはすでに日本語が話せるし、語彙も小学校入学時点で約6000は頭に入っているから、ディズイズアペンからいちいち教えるまでもないからです。

2016-04-20 02:03:19
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20)中学英語が窮屈なのは、国語に比べて出発地点がうんと低いところから始まるため、カリキュラム編成に融通が利かないことが関係しています。国語で恋愛がらみの話を出すときは、生徒の年齢に合わせたものを選ばないといけないのと似てる。

2016-04-20 02:05:54
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21)けれども国語の枠ではなく保健体育の枠でなら性を堂々と語ることができます。むろん医学的視点という縛りはあるけれど。

2016-04-20 02:07:15
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22)中学英語がいろいろ縛りがきつくて融通が利かないのなら、国語で補うべきです。冠詞がどんなに奥が深いかという話を中一英語ではしたくてもできないというのなら、国語のほうで教えればいい。

2016-04-20 02:09:31
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23)現在進行形は中一で教えますね。年末まではとにかく現在時制に絞っていろいろな文形式を教えていくカリキュラム。現在進行形は現在時制だから中一でデビュー。 pic.twitter.com/G1X8iwq77H

2016-04-20 02:17:30
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24)現在進行形の文を「~しています」と説明していますねこの教科書。これ本当はよくない。なぜなら中三で現在完了形を教えるときにも「~しています」と説明しているため、そこで生徒が混乱してしまうのです。

2016-04-20 02:20:00
It happens sometimes @ElementaryGard

25)「~しています」という日本語のフレーズについて語っておくべきです。で、これはもう英語ではなく国語の授業の管轄となります。

2016-04-20 02:21:44
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