書記言語かつ音声言語としての歌詞の可能性(畑亜貴・ミスチル・マキシマム ザ ホルモン)

本題の二重母音の話はできなかったのですが、「歌詞が聞き取れる」「聞き取れない」とはどういうことなのかについて、議論をして楽しかったのでまとめました。
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料理研究家 やおき @yaoki_dokidoki

@ja_bra_af_cu 実作していて問題と感じるのは、歌詞が聞き取れないと、視聴者が文節で区切れなくなるので、狙っていたリズム感やアクセントの効果が薄くなっちゃうんですよね。

2011-02-04 03:37:32
料理研究家 やおき @yaoki_dokidoki

@ja_bra_af_cu 僕は正直、エミネムとビートルズ以外、洋楽を聴いてそんなに感動できないんです。ただのサウンドの塊にしか聞こえない。

2011-02-04 03:38:58
jabrafcu @ja_bra_af_cu

@yaoki_dokidoki 韻律の面でも問題が生じるんですね。確かにハレ晴れのようにこまかく押韻の場所をずらしたりとかは難しくなりそう。

2011-02-04 03:41:24
料理研究家 やおき @yaoki_dokidoki

@ja_bra_af_cu たとえば、「ぼくは、こわれた」「ぼく和子割れた」みたいな空耳っていっぱいあると思いますが、意味伝達もともかくとして、やっぱりメロディとして「3音:4音」で区切った方が美しいのに空耳のせいで「4音:3音」に聞かれちゃうとか。これは大問題。

2011-02-04 03:43:22
jabrafcu @ja_bra_af_cu

@yaoki_dokidoki いわゆるジャズのスタンダード曲はどれも、韻の踏み方や隠喩やストーリーがよく練られてて、とってもウェルメイドですよ。母語じゃないので感動するのは大変ですけどw

2011-02-04 03:44:34
料理研究家 やおき @yaoki_dokidoki

@ja_bra_af_cu 畑亜貴さんがすごいと思うのは、こういう空耳という障害を乗り越えても、言葉というか文節というか、その意図した区切りを韻律によって強く示せるという技術にあると思います。

2011-02-04 03:44:48
料理研究家 やおき @yaoki_dokidoki

@ja_bra_af_cu そうですか・・・僕はリテラシーがないかも。。。ぜひ今度紹介してくださいよ☆

2011-02-04 03:45:51
jabrafcu @ja_bra_af_cu

@yaoki_dokidoki で、外国でもそうした歌詞がよく聞こえるスタンダードチューンの時代から、ロックなど聴き取りにくいものが増えていくように思うんですよね。日本ほど徹底してないですけれど。

2011-02-04 03:46:09
jabrafcu @ja_bra_af_cu

@yaoki_dokidoki そういう、意味の音節の場所とメロディの符割をあえてずらすのも桜井さんは得意としてますよね~。これも歌詞を読むのが前提じゃないと結構きびしいように思います。

2011-02-04 03:48:02
料理研究家 やおき @yaoki_dokidoki

@ja_bra_af_cu そこでなぜ僕が椎名林檎、櫻井氏、畑亜貴さんを礼賛するかというと、日本語の書記言語の多様性に自覚的であるからと思います。

2011-02-04 03:48:14
料理研究家 やおき @yaoki_dokidoki

@ja_bra_af_cu 「曖昧3センチ」はすべて日本語ですが、「漢語+数詞+外来語(英語)」の組みあわせ。「そりゃぷにってことかい? ちょ」は「口語(くだけた)+擬態語(くだけた)+口語+口語(2ちゃん)」。

2011-02-04 03:51:12
料理研究家 やおき @yaoki_dokidoki

@ja_bra_af_cu ちょっと比喩がずれますが、フランス語にはフランス語の、英語には英語の「音声体系」というか、音の組みあわせのルールがあります。「ジュセ」みたいなのはフランス語っぽい、「エイト」みたいなのは英語っぽい、「ひだりめ」みたいなのは日本語っぽい。

2011-02-04 03:53:04
料理研究家 やおき @yaoki_dokidoki

@ja_bra_af_cu 書記言語に違いとして表れるということは、当然音声言語としても違いとして現れてくる。だから等質の日本語(漢語とやまとことば)ばかりでメロディを分節しようとするよりも、異質の言葉のないまぜによったほうが、音声言語的にもすごく分節しやすい。

2011-02-04 03:56:12
jabrafcu @ja_bra_af_cu

@yaoki_dokidoki なるほど、書記言語の多様性、豊かさにまで考えが及ぶと、書記性の強い作詞も悪くないかなと思えてきます。

2011-02-04 03:56:14
jabrafcu @ja_bra_af_cu

@yaoki_dokidoki 参考までにいいますと、今までの私の好みは、尾崎豊・ブルーハーツ・チャゲ&アスカ・ドリカムなどの初期のJ-POP・ロックで、歌詞の意味や物語が歌声とともにすっと胸に入ってくるようなものです。隠喩や具体的な情景描写のうまさもあるかも。

2011-02-04 03:58:32
料理研究家 やおき @yaoki_dokidoki

@ja_bra_af_cu 書記性が強いから良い、というよりも、「書記上でビジュアルに多様ってことは、音声上でもオーラルに多様であるはず」だからです。多様なものを順番よくつぎはぎしていくと、切れ目やムードの変更を聞き手に明示できる。つまりユーザーフレンドリー。

2011-02-04 03:58:51
jabrafcu @ja_bra_af_cu

@yaoki_dokidoki あー、なるほど。世界史の用語なんかで、国や地域ごとに響きの特徴があるので、言葉の響きだけで選択肢を選んでいたのを思い出しますw

2011-02-04 04:00:44
料理研究家 やおき @yaoki_dokidoki

@ja_bra_af_cu それですね。まさに。ふつうの日本語に「またーり」などのように「また」のあとに伸ばす言葉はないので、私たちは「あ、言語体系がきりかわったな。にちゃんか?」とある程度直感的にわかるわけです。意味はわかんなくても、「ちゅっす」これドイツ語かロシア語っぽい。

2011-02-04 04:02:54
jabrafcu @ja_bra_af_cu

@yaoki_dokidoki 逆にいわゆる「ストレートな言葉に共感する」タイプの頑張れソングみたいなのがとっても嫌でw もっと彼らみたいないい歌詞を書く人があらわれたらいいのにと思って、こうして議論させていただいてますw

2011-02-04 04:03:34
料理研究家 やおき @yaoki_dokidoki

@ja_bra_af_cu この言語体系をどんどん切り替えていくというテクニックは、聞き手にも歌い手にも(声優さんやカラオケで)うまく気持ちよく歌わせるためには有利かなと。思います。

2011-02-04 04:03:59
jabrafcu @ja_bra_af_cu

@yaoki_dokidoki 「シュタイゼンバック」とかいったら多分ドイツ語ですよねw そんな単語あるか知りませんがw

2011-02-04 04:04:49
jabrafcu @ja_bra_af_cu

@yaoki_dokidoki そのあたり意識的に操れたら面白いですね!そしてどんな外来語も無節操なまでに取り込んでいく日本語ならではのおもしろさという感じがします。

2011-02-04 04:06:16
料理研究家 やおき @yaoki_dokidoki

@ja_bra_af_cu 「彼らみたいに良い詞を書く」ことについては、僕も作戦はあります。なぜ音韻を重視しているのかということとすごく関係があります。

2011-02-04 04:06:19
料理研究家 やおき @yaoki_dokidoki

従来の日本語にはない子音や母音をカラオケで楽しませる「サービス」になると思うRT @ja_bra_af_cu: @yaoki_dokidoki そのあたり意識的に操れたら面白いですね!そしてどんな外来語も無節操なまでに取り込んでいく日本語ならではのおもしろさという感じがします。

2011-02-04 04:10:05