シェイクスピア没後400年記念!2016年シェイクスピア祭
- Cristoforou
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#shakesfestKO16 『オセロー』のバーバリーは「歌いながら死んだ」といわれているが、おそらく当時の観客は失恋の鬱で死んだんじゃなく川に飛び込んで死ぬとこを想像したと思われる。デズデモーナは夫に捨てられることを何よりも恐れているので、自分も愛を失い川でおぼれ死ぬのではと
2016-04-23 15:20:34#shakesfestKO16 元歌では若い男がひどく女を責めているが、デズデモーナの「柳の唄」ではこの歌詞がひっくりかえって、女性が「捨てられた自分が悪い」と言うような歌詞になっている。デズデモーナはこの場面で、歌詞が正確じゃないかもと言っている
2016-04-23 15:22:49#shakesfestKO16 オセローはなんでも考えていることを独白などで言うから何考えているかわかるが、デズデモーナは独白しないので何を考えているのかわかりにくい。しかしこの唄が当時よく知られていたことを考えると、お客さんはたぶんデズデモーナが歌うことで彼女の考えがわかった
2016-04-23 15:23:58#shakesfestKO16 デズデモーナは夫が自分とキャシオーが不倫していると疑っていることには全く気付いていない。なんかオセローが自分はいろんな不特定の男と関係を持っていると信じ込んでいると思っている。
2016-04-23 15:26:17#shakesfestKO16 オセローは妻について致命的な誤解をしているが、この唄からするとデズデモーナはオセローがなんか自分に愛想をつかして出ていくんだと思っており、これも致命的誤解。唄の活用で、観客にとっては相思相愛の男女が互いを誤解する話に見えたかもしれない
2016-04-23 15:27:13#shakesfestKO16 私見:そういえば、私が見たことあるオセローではほとんどだいたい柳の唄の場面で音楽が流れたんだけど、よく考えると私『オセロー』を『リア王』とか『十二夜』ほど何度も見てないわ。ここの演出比較だけ(音楽の使い方とか)で論文とか書けるのかもね
2016-04-23 15:29:01#shakesfestKO16 シェイクスピアなどのお芝居では小唄のタイトルとかがけっこう言及されるが、これはなんらかの意味を持っていてお客さんにはわかったのだろうけれども今はなかなかわからない。ヒット曲が出てくるみたいなもんだから。
2016-04-23 15:30:06#shakesfestKO16 シェイクスピア劇では、男性がうたう小唄が女性版に変換されている。ハムレットがその例である
2016-04-23 15:31:40#shakesfestKO16 狂気のオフィーリアの台詞は代名詞が何を指しているか全然よくわからない。混乱していてどこと何がつながっているのか不明。
2016-04-23 15:37:01#shakesfestKO16 オフィーリアの台詞は「ウォルシンガム」という小唄に基づいている。これは熟年男性が巡礼しながらいなくなった恋人を探しているという唄である。
2016-04-23 15:39:29#shakesfestKO16 ウォルシンガムの原曲と反対に、オフィーリアの唄では語り手が若い女性で、探しているのが巡礼姿の男性の恋人になっている。オフィーリアがガートルードに話しかける台詞とかも男女がひっくりかえっている。
2016-04-23 15:41:44#shakesfestKO16 ハムレットは独白でデンマーク王国の女性をけなしたりするが、狂気のオフィーリアは小唄で男性をけなしているのではないか
2016-04-23 15:48:13#shakesfestKO16 オフィーリアはヴァレンタインの唄で、乙女の純粋な恋心が男性に悪用され、英国ルネサンスの社会からひどいめにあう様子を描いた。この元歌は見つかってないのだが、タイトルだけ残っているのが元歌かもしれない。これは愉快な唄だったようで、たぶん内容が変えてある
2016-04-23 15:57:03#shakesfestKO16 これがいいそうです。 Peter Seng, The Vocal Songs in the Plays of Shakespeare amzn.to/1NGWBNl
2016-04-23 16:04:18#shakesfestKO16 これはCDついてるそうです/Ross W. Duffin, Shakespeare's Songbook amzn.to/22VD7LF
2016-04-23 16:05:06#shakesfestKO16 十二夜の小唄。フェステの歌うラブソング。これはちょっと恋歌にしては変わっていて、おそらく中に出てくる唄のうまい新しい恋人はテキヤとかどさ回りの芸人、鋳掛け屋とかではないかと思われる。登場人物が皆旅人で住所不定。
2016-04-23 16:07:55#shakesfestKO16 この恋歌は、根無し草の男が同じく根無し草の女に出会って、所帯を持って落ち着きたいというはかない望みを歌っている。恋の歌だが、将来がわからない人たちの愚痴の小唄である。
2016-04-23 16:10:04#shakesfestKO16 シェイクスピアの生きていた時代は社会的な流動性が非常に高く、人口増加にともない若い労働力が過剰になって、雇用が不安定であった。シェイクスピアはそういう時代に未成年、おそらく無職で子持ちになってしまい、都市で仕事をもとめた人である。
2016-04-23 16:12:33#shakesfestKO16 『十二夜』のヴァイオラとセバスチャンは難民、オーシーノは心の病、オリヴィアは家族を失ってひきこもり、サー・トウビーは居候のサギ師、フェステは旅回りの芸人に近いし、身元不明者とか社会的に不適格とか言われそうな人ばっかりである。十二夜は浮浪者喜劇だ。
2016-04-23 16:18:16