- ElementaryGard
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1)たとえば「ぼくはエレン先生が好きだ」を品詞分解する場合、私は脳内で一度外国語に置き換えてからそうしています。I love Ms. Ellen Baker. とか。そして「ぼくは」は I に対応するから主語だな、と分析して、それから「ぼく」+「は」と分割して
2016-04-28 11:47:403)「ぼく」は名詞で「は」が助詞で、いっしょになると「ぼくは」という主語になる。こんな風に考え、品詞分解していく。
2016-04-28 11:49:424)「彼女はきれいだ」は She is beautiful. にさっと置き換えられるから、「きれい」は beautiful にあたるわけで、つまり形容詞なんだな、と判断していく。
2016-04-28 11:50:595)みなさんはどうでしょう。自分はいつもこうやって一度英文に反射神経的に置き換えて、それをもとに原文の品詞分解をしていますが。
2016-04-28 11:51:436)中一のとき国文法専用の副教科書を与えられて、ごりごりドリル形式で問題を解かされて嫌になった思い出があります。挫折しました。その後、いま述べたような英訳してから原文を品詞分解する技に自力で気がついて、これで克服したのです。
2016-04-28 11:53:328)その代わり多少の混乱も生じます。国文法だと体言とか用言とかに分類しますよね。中三のときもくどくど国語でドリルをやらされた覚えが。英語のように名詞動詞形容詞副詞にリリカルに名付けていけばいいのに、どうして国文法はこんなおおざっぱな分け方するんだろうと思った。
2016-04-28 11:56:199)こういう本を読みました。amazon.co.jp/dp/4758925321 体言用言の分類法は江戸時代、本居宣長のころに編み出された文法だそうです。それが明治になってヨーロッパ系言語の文法研究が日本に入ってきてからも生き残って、今の学校文法になっていったのだとか。
2016-04-28 11:59:3810)中学生のとき、英語と国語の授業のあいだでだんだん自分が引き裂かれていく気がした(なんて大げさなものではないけれど)のは、歴史的な混乱をひとりで追体験していたのだともいえそうです。
2016-04-28 12:01:3711)考えてみれば国語の先生は誰一人そんな話を授業でしてくれなかった。山崎先生(中一)も青木先生(中二)も玉井先生も(中三時の担任)。
2016-04-28 12:02:4713)This is a pen. とか I am a boy. とか I love Ms. Ellen Baker. とかの、中一で習う一番簡単な文さえわかれば、それをたたき台に今度は日本語の品詞分解をスマートに教えられるはずです。むろん英語の授業ではなく国語のほうで。
2016-04-28 12:06:0514)国文法は宣長あたりが作り上げた江戸時代の文法研究に、ラテン語系文法研究がヨーロッパから移植されたのがまじりあってできたものです。昭和に入ってソシュールも入ってきたし。
2016-04-28 12:07:4615)戦後に体系化された三上章の独創的かつ実用的な(そしていまだに公教育では黙殺されたままの)三上文法にたどり着くまでに、こんなに蛇行をつづけたのです日本語文法研究は。
2016-04-28 12:09:3416)この歴史的混乱を、地図も案内人も用意してやらないでいったいいつまで生徒にひとりひとり追体験させ続けるのか。
2016-04-28 12:10:53