忘却の天井 第一部 ~塔を目指して~

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夢乃 @iamdreamers

「うん、解ってる」 それでも、時速五十キロメートルほどの、これまでと比べるとかなり速い速度で、自動車は疾走した。橋の幅は図面によると一キロメートルほどだろうか。左右を見ても、滑らかの路面が続くだけで何も見えない。広い。 #twnovels

2017-05-13 11:42:46
夢乃 @iamdreamers

橋へと乗り出してから、およそ四時間。途中、休息を二回取り、途中はカイムが運転を代わったが、今は再びアリューがハンドルを握っている。ヘッドライトが、巨大な壁を照らした。アリューは自動車を停めた。カイムが、上側ライトを斜め上方に向ける。 #twnovels

2017-05-13 11:43:02
夢乃 @iamdreamers

アリューが暖房を切るのも忘れてキャノピを開けた。二人は無言で自動車の外に出た。自動車の先、百五十メートルほどのところに、壁が真直ぐに立っていた。ライトの照らすほんの少しの範囲しか見えない。けれど、確かに、目指してきた塔が二人の目の前に屹立していた。 #twnovels

2017-05-13 11:43:17
夢乃 @iamdreamers

「・・・来たね」 アリューが感慨深げに言った。 「ああ、来た」 カイムも短く行った。二人は、首が痛くなるほどに塔を見上げた。ついに、二人は天井への入口に辿り着いたのだった。

2017-05-13 11:43:32

第一部・完

 
 

まとめ 忘却の天井 第二部 ~天井への道~ 《小説家になろう》に移転します。 移転先 https://ncode.syosetu.com/n2242gf/ 移転のお知らせ:https://togetter.com/li/1436897 ---- 遥かな未来。天を覆うオービタル・リングに太陽の光を閉ざされた地上。かつてはリングから供給されていた電力も途絶えて久しく、人々は、夏の束の間の陽光で僅かな作物を育て、かつて棄てられた放射性プルトニウムを採掘して電力を得ることで、細々と生活を送っている。 リングからの電力供給を再開すべく、軌道エレベータを目指す少年と少女は、ついに、その基部へと辿り着いた。そして、天井──オービタル・リング──への旅の第二部が幕を上げる。 1690 pv 11
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