ラノベや「なろう」系並みに、時々はっちゃけてる司馬遼太郎…からの~隆慶一郎話

司馬遼太郎といえば「国民作家」の二つ名で呼ばれることも多いが、その面白さやキャラ描写、文体の工夫は「ラノベ的」(決して悪口ではありません)という指摘はしばしばなされています。 ちょっと前に、そういうツイートをすんすけ(松平俊介)さん@tyuusyo のところで集中してみかけたので、それを中心に。 そしたらそこから隆慶一郎に流れ弾が飛んできたので、そっちもまとめて改題した(笑)
81
我乱堂 @SagamiNoriaki

@k_hisane 同様のことは司馬遼太郎先生もやっているのですけど、本当にたち悪い。ただまあ、今思い返せば資料の扱い方、隆慶先生の場合は素朴っつーか軽率ってゆーかツッコミ入りやすかった気がしますなあ

2016-05-01 05:46:29
神無月久音 @k_hisane

.@SagamiNoriaki そりゃ話に都合が悪い史料は載せないし、解釈で変えられる部分は変えちゃう、というのを普通にやっておられますしね。まあ、創作だからそれでいいのですけど。その絡みでか(宗矩を悪役にするのに都合が悪いからか)沢庵和尚を出さないのも徹底してて感心しましたな。

2016-05-01 05:50:47
神無月久音 @k_hisane

ついでなんで久々にこれも貼っておきましょうか喃。こうしてみると、隆慶作品ってのは結構癖があって、面白いいけど、しばらくするとクドくなって、もういい、となる感があるなと。 【隆慶一郎、その功罪 - Togetterまとめ】togetter.com/li/437779

2016-05-01 05:45:09
神無月久音 @k_hisane

【創作に対する史実からの批判について】togetter.com/li/447545 【創作が史実と誤認されることについて】togetter.com/li/451354 あと、この辺も再掲しておきますかね。まあ、割と昔からある話ではありますが。

2016-05-01 06:05:18
神無月久音 @k_hisane

実際、沢庵和尚は隆慶的価値観で言えば、間違いなく主人公側の人間になるのですが、史実に於いて彼は一貫して宗矩の友人であり続ける訳で、宗矩を悪役にする以上、出てこられると話が崩れるからか、隆慶作品に沢庵和尚はほぼ出てきません。なお、宗矩に苦言した文章だけはちゃっかり引用してるのがまた

2016-05-01 05:54:20
我乱堂 @SagamiNoriaki

個人的に隆慶作品だと、『影武者徳川家康』はちと油っこすぎる…明らかに創作と解る『吉原御免状』のシリーズがいいかなあ。あと『一夢庵風流記』に『鬼麿斬人剣』…まあ定番か。

2016-05-01 06:04:37
我乱堂 @SagamiNoriaki

『影武者徳川家康』は終わりの方だと隆慶先生も面倒くさくなってきたのか、六郎が片手失ったと思ったらなんかいきなり修験者に習ってたという遠当ての術を使ったり、島左近が火事を幻視したり、柳生兵庫が裏柳生軍団を始末しに現れたり…いや、中巻あたりからそんな感じだった気もしてきた…。

2016-05-01 06:06:53
神無月久音 @k_hisane

.@SagamiNoriaki まあ、主人公側最強!というのをやり過ぎて、「その気になれば江戸城に乗り込んで秀忠の首を取るくらいすぐできる」けど、それをしたら完全に歴史から外れてしまうから、「なんとなく嫌だからやらない」とかいう理由になってない理由で乗り切ってしまいましたし喃。

2016-05-01 06:10:09
神無月久音 @k_hisane

その辺の意味では、「影武者徳川家康」未読の人に、今の「真田丸」を観終わった後で読ませてみる、というネタが頭に浮かんだり。多分、受け付けない人が結構出るんじゃなかろうかなーと。

2016-05-01 06:13:54
神無月久音 @k_hisane

というか、2014年の新春ワイド時代劇「影武者徳川家康」だと山本耕史が秀忠やってま砂。真田丸とはまるきり逆の立場なので、尚更面白くなりそうな。 【新春ワイド時代劇「影武者 徳川家康」】tv-tokyo.co.jp/kagemusha_ieya… pic.twitter.com/fyfxTOzipI

2016-05-01 06:25:34
拡大
Gryphon(INVISIBLE暫定的再起動 m-dojo) @gryphonjapan

この話題から隆慶一郎に流れ弾が飛んでいったので、そっちも追加しタイトルまで改題(笑)。我ながらなんといい加減な・・・だが、それがいい!「ラノベや「なろう」系並みに、時々はっちゃけてる司馬遼太郎…からの~隆慶一郎話」 togetter.com/li/969361

2016-05-01 09:41:21
神無月久音 @k_hisane

@gryphonjapan あらま、どもどもです。まあ、話としては普遍的な作りではあるので、名作とされる娯楽作品は、多かれ少なかれ、そういう面がある、というだけなのかもですねー。共感できない主人公が不快な行動を取って、読後感最悪の結末に至ったりされても、まあそりゃ受けんだろと。

2016-05-01 09:49:54
神無月久音 @k_hisane

なお補足すると、隆慶作品について「勧善懲悪」という言葉を使ってないのは、隆慶主人公は一般的な意味における「善」ではなく、隆慶先生が考える「格好良さ」を価値基準にしてるので、何気に勧善懲悪とはちと違うからで砂。だから「俺が気に入らない奴は糞野郎だ」と更にロクでもない話になるのですが

2016-05-01 09:52:56
神無月久音 @k_hisane

一夢庵とか典型ですけど、「気に入らない面だ」とかの感性で殺しに掛かったりするので、考えてみればとんでもないのですが、でも、隆慶主人公は最強なので絶対勝つし、周りも「なんと爽やかな男だろう」とか全力で褒めてくれるので、何人殺そうが無茶しようが無問題な訳ですよ。そりゃ気持ちよかろうと

2016-05-01 09:59:32
神無月久音 @k_hisane

とはいえ、娯楽作品ですから、これ読んで楽しいとか、スカッとしたと思う人間が相応にいるからこその人気作な訳で、創作としては別に間違っちゃおらんわなと。やり口が露骨過ぎる上にクドいので、そのうち鬱陶しくなって受け付けなくなるけど、たまに読み返すとやっぱ面白いので、やはり上手いなあと。

2016-05-01 10:06:30