パンダマークでおなじみ中医学のミドリ薬品さん( @PandaKanpo )の夏に向けての暑気払いと食事で健やかに過ごす方法

パンダマークでおなじみの、ミドリ薬品さん(@PandaKanpo )のこれから暑さに向かっていく為に必要な食事への対処法や豆知識です。 読んだだけでなく、身近な方法を取り入れてみてください。
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陰陽五行思想と食事の関係

櫻井 大典 @PandaKanpo

【五行論】 火水木金土と聞いて何が連想されますか?「曜日」と思ったあなたはまだまだ中医学のお勉強が足りませんね。「あれ?木火土金水じゃないの?」と思った方。なかなかの中医学マニアかとお見受けします。 今日もそんな中医マニアに送る基礎理論、五行論をお伝えしたい思います。

2016-05-17 17:00:36
櫻井 大典 @PandaKanpo

【木】 五臓・・・肝 五気・・・風 季節・・・春 性質・・・「木曰曲直」:成長、昇発、伸長

2016-05-17 17:04:23
櫻井 大典 @PandaKanpo

木には、「曲直」、「易動」、「喜伸長」の性質があり、木々が枝を伸ばすようにのびのびとし、葉が風にそよぐようによく動き変化します。

2016-05-17 17:04:55
櫻井 大典 @PandaKanpo

曲直とは、種が芽を出して成長する過程のように、始めは曲がった状態でも、放っておくと、後に自然にまっすぐになる様を表しています。出てきた芽が曲がっているからといって、無理矢理真っ直ぐにしようとすると傷つけてしまいます。木は伸びやかな環境を好みます。

2016-05-17 17:05:10
櫻井 大典 @PandaKanpo

木を五臓に当てはめると肝です。肝は、血を貯蔵し血流量をコントロールし、臓腑の生理機能をスムーズに行えるよう調節しています。影響は自律神経系にも及ぶので、肝の変調は苛々や不安、落ち込みなどから、下痢や便秘、ガスが溜まるなどの症状となって出てきます。また情緒面では怒りやすくなります。

2016-05-17 17:06:29
櫻井 大典 @PandaKanpo

肝を病んでいるものは、「よくしゃべる」という特徴があります。また、涙が多く出て、目の白目が青くなり、よくイライラする。匂いは脂臭くなるといわれています。 肝を良くする食材は、あさり、しじみ、カキ、イカ、レバー、菊花、クコの実、セロリ、せり、トマトなどです。

2016-05-17 17:06:44
櫻井 大典 @PandaKanpo

【火】 五臓・・・心 五気・・・暑 季節・・・夏 性質・・・「火曰炎上」~「炎上」、「温熱」、「紅亮」、「化物」。

2016-05-17 17:07:52
櫻井 大典 @PandaKanpo

火は旺盛で熱く、赤く光るという性質があり、ものごとを変化させる性質がある。火はものを燃やし、変化させます。熱を持ち赤く燃え上がる性質を持っています。

2016-05-17 17:08:13
櫻井 大典 @PandaKanpo

火は五臓でいうと心です。血を巡らせるポンプの作用と、精神や意識の安定を担っています。心に変調をきたすと、ドキドキしたり、息切れしたり、脈が飛んだりなどの症状が感じらるようになることがあります。心はすべての臓腑を統括しており、心が弱ると、すべての臓腑の機能が低下してしまいます。

2016-05-17 17:09:07
櫻井 大典 @PandaKanpo

心の状態は舌や顔色、眼光、言語などに反応が出やすく、心の機能が低下したときは、顔の色つやが悪くなり、目からは生き生きとした生命力が感じられません。心が病むと、汗が出て、げっぷが多くなり、憂鬱が増え、舌先が赤くなり、焦げ臭いにおいがするという。

2016-05-17 17:09:37
櫻井 大典 @PandaKanpo

心を補う食材は、ハトムギ、小麦、なつめ、竜眼肉、はすの実、ゆり根、たまご、にがうり、とうがん、茶葉、ウコンなどです。

2016-05-17 17:10:06
櫻井 大典 @PandaKanpo

【土】 五臓・・・脾(胃) 五気・・・湿 季節・・・長夏(熱い気温と高い湿度が重なっている季節。日本では梅雨に該当する) 性質・・・「土曰稼穡」:生化、継承、受納

2016-05-17 17:10:38
櫻井 大典 @PandaKanpo

土の「稼穡(かしょく)」とは作物を植えることと、収穫することで、万物はこの「土」の上にしか存在できません。なので土には「生化」といって、生長させ変化させる性質があります。

2016-05-17 17:11:06
櫻井 大典 @PandaKanpo

土は五臓では脾(胃腸)のこと。脾は、胃とともに消化吸収を担い、エネルギーである気や血の元と潤いを造りだし、それらを全身に送り出す働きをしています。また、体にとって必要なものとそうでないものを分ける働きと、血液を血管内にとどめる働きもしています。

2016-05-17 17:11:14
櫻井 大典 @PandaKanpo

脾を病んだものは、胸やけがしたり、しゃっくりをしたり、唇が黄色くなったり、思い悩むことが多かったり、よだれが出たりするといわれています。匂いは「香ばしい」とも。

2016-05-17 17:11:31
櫻井 大典 @PandaKanpo

脾を補う食材はその他、米、長いも、さつまいも、かぼちゃ、キャベツ、しいたけ、鶏肉、カツオ、大豆などがあります。

2016-05-17 17:11:41
櫻井 大典 @PandaKanpo

【金】 五臓・・・肺 五気・・・燥 季節・・・秋 性質・・・「金曰従革」:清潔・粛降・収斂

2016-05-17 17:17:04
櫻井 大典 @PandaKanpo

金の「従革」の「従」とは、沢山の人が従い、寄り添っている状態で、「革」には隔たりという意味があります。ここから、集めて分けるを繰り返すことを「従革」と言います。この「集めて分ける」は肺の働きと一致しています。

2016-05-17 17:17:49
櫻井 大典 @PandaKanpo

「発声」、「粛殺」とは、明瞭な音があることと、金は「刃」に変化して粛正、殺滅するという性質を表しています。季節は秋が相応しますが、秋には草木が枯れ、生命活動が低下する様も粛殺の性質を表しています。

2016-05-17 17:17:56
櫻井 大典 @PandaKanpo

金は肺を指し、肺は、綺麗な空気を取り入れ、全身に送り出す呼吸ににた働きのほか、潤いや栄養分の運搬も担っています。また、皮膚や粘膜など生体バリア機能や免疫とも深く関係しています。

2016-05-17 17:18:30
櫻井 大典 @PandaKanpo

肺の機能低下は、感染症にかかりやすくなったり、喘息や咳などの呼吸器系のトラブルのほか、アトピー症状や花粉症など免疫系のアレルギー症状の発生要因となります。中医学での肺は鼻や口、気道なども含めた呼吸器系全般を指しているので、それらのトラブルでは肺の失調を疑います。

2016-05-17 17:18:35
櫻井 大典 @PandaKanpo

肺を病んだものは鼻水を垂れ、咳が出るといいます。皮膚全体が白くなり、憂い(悲しみ)の感情が多くなることもあります。匂いは生臭い匂いがするようです。 肺を補う食材は、シソ、しょうが、はと麦、松の実、ぎんなん、白菜、くるみ、たまねぎ、レンコン、大根、梨などがあります。

2016-05-17 17:18:44
櫻井 大典 @PandaKanpo

【水】 五臓・・・腎 五気・・・寒 季節・・・冬 性質・・・「水曰潤下」~「寒涼」、「就下」、「滋潤」、「閉蔵」。

2016-05-17 17:19:16
櫻井 大典 @PandaKanpo

水には冷たく、上から下に流れ、潤し、他者を取り込み、ため込む性質があります。 中医学では、水は腎に相当します。水とは人体にとってなくてはならいもので、生命力の源=腎=水ととらえることができます。

2016-05-17 17:19:49