快楽闇

ゆずなぎ @yuzukinagi_you

【ryuuhei story 51】 『…もっと動かな気持ち良ぉなられへんよ？』 彼女の肩に唇を這わせ、ソファの影から銃口を向ける 先にあっち行って、彼女を僕なんかに汚された事ちゃんと悔やんどいて下さいね？ 眉間を狙い引き金を引くと、音もなく弾が飛び出し彼の命を奪った

ゆずなぎ @yuzukinagi_you

【ryuuhei story 52】 「ふぅ…っ、んぁ…」 一連の事に気付かず 『動きにくそうやね？…しゃーないな』 快楽に溺れるギリギリの所にいる彼女を、絶命した彼が見えないよう反対側へと押し倒す 『…僕を感じて、もっと鳴いてや』 胸に吸い付き、激しく奥を攻める

ゆずなぎ @yuzukinagi_you

【ryuuhei story 53】 「やあ…っん…、は、あ…ぁっ」 ソファのシーツを掴み、与えられる快感に耐える彼女 『なぁ…隆って、言うてくれへん？』 「りゅ、ぅ…っ、や、ぁん…っ」 不意に、激しかった動きをゆったりとしたものに変える

ゆずなぎ @yuzukinagi_you

【ryuuhei story 54】 根本から先端まで、身体全体で味わっていく 「んあ…っ、ふ、ぅ…っ」 動く度に、彼女の身体がしなる 「もっ、と…っ、[シて…りゅ、う…っ]」 やっと会えた… 『もっとって、どんくらい…っ？』 [りゅう、で…いっぱいに、して…っ]

ゆずなぎ @yuzukinagi_you

【ryuuhei story 55】 あの時の君のまま ただ僕を愛してくれてた君 [ひゃっ…ぁん、あぁ…っ] 君が欲しくて欲しくて どんだけ身体を重ねても足りんくて [だめ…っ、また、イっちゃ…っ] 『まだあかん、よ…っ』 肩に置いていた手が喉へと近付いていく

ゆずなぎ @yuzukinagi_you

【ryuuhei story 56】 首を締めながらヤると気持ちええって、どっかで聞いたことあったな… [りゅ、…っ] ゆっくりと首に巻き付く指 『は…っ、めっちゃ、締まった…っ』 ただ快楽に溺れてたくて 君を求めて求めて求めすぎて […っぁ、す、き…っ]

ゆずなぎ @yuzukinagi_you

【ryuuhei story 57】 少しずつ加えていた力が、君の呼吸を奪っていく 『も…っ、イきそ…っ』 君の中に吐き出した欲はこんなに熱いのに 僕の手の中の君は熱を失って冷たくなっていく それでも君を感じてたくて 聞こえんくなった声を思い出しながら行為を続ける

ゆずなぎ @yuzukinagi_you

【ryuuhei story 58】 何度、熱を注いでも 君の瞳に僕が映ることも 名前を唇にのせることも無くなった 父の権力で出来事そのものがなかったことにされ、ただ空虚な時間が流れる あの快楽を忘れるやなんて… 君を消すやなんて…出来るワケないやん

ゆずなぎ @yuzukinagi_you

【ryuuhei story 59】 あれから君の面影を追う日々 面影が多ければ多いほど、君に会える可能性が高なるから やからな？ この人もそうやってんよ 君に似た見た目もやけど、纏う雰囲気も同んなじやってん こうやって会えたんが、何よりの証拠やんか

ゆずなぎ @yuzukinagi_you

【ryuuhei story 60】 冷たくなった彼女から離れ、身なりを整えると もうお別れやねんな 二つの抜け殻を一瞥し、家を抜け出した …会われへん間は、やっぱ寂しいねん 誰に見られることもなく、闇に溶け込み姿を消していく 『また会いに行くわ』 空に想いを託して

ゆずなぎ @yuzukinagi_you

【ryuuhei story 61】 〈お昼のニュースです〉 暖かな陽射しの中 〈この家に住む男女２人が、先ほど遺体で発見されました〉 今日も人が流れていく 〈女性は全裸で首を締められ窒息死、男性は頭を銃で撃ち即死ということです〉 その人混みの中、立ち止まる１つの影

ゆずなぎ @yuzukinagi_you

【ryuuhei story 62】 〈警察は男性が無理心中を図ったものとして、事件性はないと話しています〉 青い空を仰ぐと 〈それでは次のニュースです…〉 微笑みを残して、立ち去った pic.twitter.com/H5W8PS5Sbk

拡大

ゆずなぎ @yuzukinagi_you

① 『ただいま』 いつもの様に声をかけるが、応えるものは居ない そのまま静寂が包む部屋の奥へと歩みを進め、ある一角で足を止めた 『今日も綺麗やな』 愛おしそうに語りかける声 『今回は遅なってしもてごめんやで』 慈しむように触れる指 #快楽闇おまけ

ゆずなぎ @yuzukinagi_you

② 『俺には、君だけや…君もそぉやろ？』 もう開く事の無い瞼にそっとキスを落とす 『あの時、あの瞬間の君が今も忘れられへんねん…』 求めて、求めて、求めすぎて…手にかけてしまった大切な君 『俺の名前、呼んで』 目の前の機械のベッドに横たわり #快楽闇おまけ

ゆずなぎ @yuzukinagi_you

③ 『俺の手の中で冷たなってく君が』 安らかに眠り続ける 『渡さへん…誰にも』 その透き通るような白い肌も 甘く煽るような吐息も 灯火が消える寸前の綺麗な涙も …その時の嬉しそうな顔も 俺だけしか知らん #快楽闇おまけ

ゆずなぎ @yuzukinagi_you

④ 『…好きや』 ずっと傍に居りたくて 誰にも邪魔されへん２人だけの屋敷と 愛する君を…あの時の君のままの姿で触れる事が出来る、このベッドを手に入れた 君の身体はこの部屋に せやけど君の声を聴けるんは、あの時だけやから #快楽闇おまけ

ゆずなぎ @yuzukinagi_you

⑤ 『また…君に会いに行く用意せな』 頬を撫で、唇に俺の想いをのせる 『なぁ、次も“ 隆平”って呼んでや』 離れる事を惜しみながら、ゆっくりと立ち上がると 『約束やで』 微笑みを浮かべ扉を閉めた #快楽闇おまけ

ゆずなぎ @yuzukinagi_you

⑥ 誰も近寄る事はない 存在すら知られる事もなく ただ、ひっそりと佇む屋敷から 一台のバイクが走り去っていく 澱んだ闇を引き連れて… #快楽闇おまけ pic.twitter.com/GMtfbZAGF1

拡大