東方昭和伝 第三十四章「対日全面禁輸発動」補足ツイートまとめ

eleven@東方昭和伝6月25日新作投稿 @elevenplat

東方昭和伝 第三十四章「対日全面禁輸発動」(1/2) (31:43) nico.ms/sm28997308 #sm28997308

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まず今回のOP曲は「東方幻想的音楽」より"The Legend of KAGE"　東方靈異伝の魔界ルート15～19面曲で、ナズーリンとは全く関係ないですが、「影の伝説」ということで、伝説的スパイであるゾルゲを意識した選曲です。出演順も今回だけゾルゲはスターリンの後ろでトリです。

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＜１／２＞。第三次近衛内閣成立のBGMは、「決戦Ⅱ」より"虎視眈眈"。決戦ⅡのBGMを使うのは久々でした。

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第三次近衛内閣の閣僚については深く触れませんでしたが、なにげに政党出身閣僚が姿を消しています。「金光、小川、秋田ら政党出身大臣の留任には、軍部が反対していた」（矢部貞治『近衛文麿』)といわれます。

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豊田貞次郎海軍大将の外相への起用も、企画院総裁を鈴木貞一陸軍中将にしたため、陸海軍のバランスを考慮したとの説もあり、そうであるとすれば米国と同様に軍部へも相当配慮した組閣であったということになる。しかし、やはりここは東郷茂徳か重光葵かを起用しておくべきだったなあ。

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板垣征四郎と三木武吉のシーンのBGMは、「トライアングル」より"ambivalence (Gut-guitar Mix)"

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ここで三木武吉＠鬼人正邪の登場となります。星蓮船から一気に飛んで輝針城からの配役。立ち絵はdairi様の作品です。昭和伝では久々の政党人キャラで、翼賛議会と戦後の吉田VS鳩山で活躍してくれるでしょう！（と作者は期待している）

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尾崎秀実のシーンのBGMは「閃光のナイトレイド」より"潜入指令"。ナイトレイドの曲はやっぱりいいですね。

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ここで尾崎が満鉄調査部の宮西義雄に石油保有量の調査を依頼するシーンを插入しましたが、実際に尾崎が宮西に依頼したのは石油禁輸措置後の８月に入ってからで、史実からは少し早くしています。

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これは関特演が発動されていることを会話内で説明することで、「北進」の選択肢が石油禁輸前はまだあったこと。そし「石油」が今回全ての鍵であることを強調するため、という演出上の都合によるものです。

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南部仏印進駐のBGMは、「青の祓魔師」より"攻響組曲 DEVIL 第一楽章_ D-Evil"。 南部仏印進駐で救いがたいのは、「日米交渉と南部仏印進駐が両立しない」という認識を第二次内閣の時から誰も持っていなかったということですね。

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唯一南部仏印進駐に反対していたのは松岡洋右だった。ということで、この点は松岡のプラス評価ポイントなのですが、少し付言すると、松岡も最後は妥協して賛成してしまったし、「石油を止められたらどうするのか」という問題提起を彼はしてないんですよね。

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そして松岡の言う通り北進していても、米国の石油禁輸を受けたであろうことは今回の石油禁輸の経緯を見れば明らかで、武藤章たちが予想していた「対米英ソ支」全面戦争という最悪の状況に陥っていた可能性は非常に高い。

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松岡洋右が南部仏印進駐に職を賭して反対していたら彼の評価はもう少し高かったでしょうが、南進の代わりとしてより危険な「賭け」である北進論に手を出したため、総合評価としてはマイナスにせざるを得ない。動画内ではプラス部分しか説明できてなかったので補足しておきます。

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なお南部仏印進駐後、日米関係の極度の悪化によって、『日米諒解案』に携わっていた井川忠雄や岩畔豪雄は本国に帰国することになります。野村吉三郎にしても、大使就任の時からこれ以上の南進は慎むよう訴えていただけに、本国の動きは意味不明だったでしょう。結局彼は「梯子を外された」わけです。

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永野チルノ参内からのBGMは、「絶対可憐チルドレン」"よみとれないわ!"。 チルノだからまだマシだが、モブ配役だったら視聴者のヘイト溜まりまくりであろう永野修身。ある意味彼の発言は正直とも言えるのであるが…

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対日全面禁輸発動のBGMは「運命の人」より"果敢"

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ルーズベルトの7月24日「仏印中立化案」について、本編ではさらっと触れただけですが、南部仏印進駐→石油禁輸を直接的開戦の動機とすれば、進駐直前の米側の「仏印中立化案」を日本側がスルーした時が日米戦争のポイント・オブ・ノーリターンとも言えるわけで、その意味は重大です。

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「仏印中立化案」に対するその後の日本の対応を見ると、日本側は全面禁輸発動後の8月6日に、対案を野村大使よりハル国務長官に提示しています。しかしその内容は、日本側は、 ・仏印以外の南西太平洋地域に進駐しない ・「支那事変解決」後に仏印から撤兵する ことを約束する。 （続く）

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（続き）代わりにアメリカは ・南西太平洋における軍事的措置の停止 ・日本がとくに蘭印において原料物資を入手できるように協力する ・蒋介石との和平を斡旋する ・撤兵後も仏印における日本の特殊地位を承認する ことを約束するというもの。

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ハルはこれでは問題にならないとし、8月8日に正式に拒否されています。石油を止められてるのになぜここまで強気に出れるのか正直理解に苦しむところで、個人的にはルーズベルトから「せっかく救いの手を差し伸べてやったのにこれかよ」と思われても致し方ない気がする…

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大西洋会談のBGMは、ベルワルドの"交響曲第４番"。 プリンス・オブ・ウェールズに対するルーズベルトの発言「日本への備えは万全というわけですね」はもちろんフラグですｗ

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自由貿易市場の旗を掲げ、関税引き下げと世界市場の単一化を目指すルーズベルトですが、後に「国際連合設立の父」と言われるハルも自由貿易・自由主義経済の信奉者であり、保護主義の黄金期であった1930年代から自由化への努力をしていたと言われます。

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米経済の軟着陸のための自貿易体制の確立という図式は、第一次世界大戦時に米大統領ウィルソンが、民族自決、自由貿易、公海の自由航行、国際連盟創立といった『十四力条の平和原則』を持ちだしたことと通じるものがあります。

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しかし、ウィルソンが上下両院で過半数を取れていなかったのに対し、ルーズベルトは両院の過半数を確保しており、イギリスとの国力差も第一次大戦当時と比べて圧倒的です。この時アメリカはイギリスが第一次大戦でやらかしまくった「秘密条約」を結ばないという約束もさせています。