電車に乗れそうなサイズ感!持ち運びできる「折り畳みラーメン屋台」を作った人現る

確かに見かけなくなったけど作るとは!
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折り畳んで持ち運べる手作り「ラーメン屋台」がX(Twitter)に投稿され注目を集めている。

この屋台、持ち運べるサイズに畳めます

「ラーメン」と書かれた赤い暖簾が掲げられ、カウンターから屋根に至るまですべて木で組まれた昭和感漂う屋台。

「ラーメン屋台」と聞くと、リヤカーの荷台に乗せて引くものや軽トラックの荷台部分が屋台になっているものを想像するだろう。しかし、画像の屋台は乗り物が見当たらない。折り畳み式で手で持ち運べる仕様になっているからだ。

この屋台を制作したのは、『無いものは作る』をモットーに掲げ独自の理科工作を続けているデゴチ(@degochiyakuri)さん。2023年2月から約1ヵ月をかけ、設計図の作案から部品制作まですべて1人で行ったという。

折り畳むことを考慮し、3辺の長さの合計から逆算して設計

すべてのパーツを畳んだ幅は20㎝程度に収められた
幅をとるカウンターは、蝶番で小型化

可搬式であることにこだわり脚部分は折り畳みに、屋根やカウンターなどの大きなパーツは蝶番を付け開閉できるよう、コンパクトにした。

細かな制作過程は、以下にまとめられている。

こうして無事完成した屋台は、2023年3月に奈良県で開催された『NT高の原2023(※)』にてデビュー。会場ではおいしいラーメンを振る舞うことができたそうだ。

(※)ニコニコ動画発信の工作系動画タグ「ニコニコ技術部」で活動する人たちの展示・交流会

花冷えにそそられるラーメン屋台

デゴチさんによると、ラーメン屋台の制作は今回で2度目。新たに持ち運べるラーメン屋台を作った動機や制作過程について話を聞いた。

屋台が日本で少なくなっている…→『無いならば作る』

なぜ折り畳み式のラーメンの屋台を手作りしようと思ったのですか?

2023年3月に『NT高の原2023』というイベントが開催されました。コロナ禍が多少落ち着いて久しぶりのリアル開催となったため、イベントの前夜祭で出展者の皆さんとラーメン屋台を囲んで楽しみたい! と思い作りました。

初代の屋台を作ったのは、2018年の冬です。ふと「寒いし屋台でラーメンでも食べたいな」と思い調べてみると、近所で営業しているラーメン屋台はありませんでした。

日本全国でもどんどん少なくなっているということで、『無いならば作る』の精神でラーメン屋台を作りました。

初代は欲しい方に売ってしまったので、今回は『NT高の原2023』の前夜祭のため、持って行きやすいよう折り畳み式の新しい屋台を作ることにました。

設計・制作でこだわったことや苦労したことを教えてください。

テーブルの高さなど、ラーメン屋台として実用的に使えるサイズ感になるよう注意しました。

その結果、「高さ1600mm・幅1500mm・奥行き500mm・重さ15㎏」のサイズ展開になりました。

折り畳むと「高さ1500mm・幅500mm・奥行き250mm」とコンパクトになります。

また、一人でも手軽に手早く折り畳めるよう、屋台の骨組みに蝶番などを取り付け、それぞれのパーツが干渉しないように気をつけました。

キャスター付きで引いて運べる仕様に

出展したイベントでの反応はいかがでしたか?

出展者が自然と屋台に集まり、ワイワイと楽しく過ごすことができました。

会場では携帯コンロも使用して良いとのことだったので、持ち込んでお湯を沸かし、皆でインスタントラーメンを作って食べました。

途中からは参加者のお子さんがラーメン屋台の大将役をやってくださり、私よりも上手にラーメン屋台を切り盛りしてくれました(笑)。

改札を通り電車に持ち込めるサイズだそうですが、挑戦しましたか?

現時点では、まだ電車での移動は試していません。

2023年11月18日・19日に『NT名古屋2023』というイベントが開催されるので、そこへ電車で行こうかと考えています。

『NT名古屋2023』の会場は愛知県北名古屋市の西春駅と家から近くなので、ちょうど良い機会だと思っています。

今後折り畳み可搬式屋台が電車で運ばれていたとして、同乗客もまさかその荷物を「ラーメン屋台」だとは思わないだろう。これからもいろいろな場所に出向いて、周囲の人を驚かせ楽しませてほしい。

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