Age of Wonders III -Chronicle of Valmsun Runekeeper- その3
- manbo_khazad
- 2400
- 7
- 0
- 0
~これまでのあらすじ~
ロガーン・ドゥルを復興させたヴァルムスンは東のオランティウス前哨との間の谷間に新たな拠点ハルファー・ドゥンを築き、順調に勢力を伸ばす。
一方、ロガーン・ドゥル南西の山脈の先には"荒肌の"ファイラックという名のドラコニアンの威風堂々たる将軍率いる勢力の存在が確認された。
ウユルタの覇を狙う者が自分だけではないという当然の事実を認識し、ヴァルムスンは一層気を引き締めるのだった。
第3章 赤く染まった月の下で
ロガーン・ドゥル、そして新たに築かれたハルファー・ドゥン。差し当たってのヴァルムスンの課題は、この二拠点を中心として、ウユルタ南東部に確固たる足場を築くことである。 #AoW3CoV pic.twitter.com/3aFzhCJnUg
2016-08-04 00:28:54そのために必要なことは3つ。まず富国のための資源の蓄積。次に兵員軍備の増強。そして各所に点在する独立勢力の資源拠点の確保だ。これらを並行して進めなくてはならない。 「まあ、やってみるさ。」ヴァルムスンは呪文書を閉じると立ち上がった。 #AoW3CoV
2016-08-04 01:16:08実際のところ、ここまでの戦いでロガーン・ドゥルの部隊はそこそこの経験を積んでいた。ヴァルムスンが率いるのは斧兵隊2、矛槍隊、魔術兵隊、神官隊、それに虎。 #AoW3CoV pic.twitter.com/vhNdIRZige
2016-08-05 00:12:09"風の導き"の魔法と魔術兵の射撃、そして"石の皮膚"と斧兵の頑健な装甲。この組み合わせを軸にした戦術により、ヴァルムスンはあちこちの独立した資源生産拠点を次々と手中に収めていった。 #AoW3CoV pic.twitter.com/KiicJsBT3U
2016-08-05 00:15:16手始めにロガーン・ドゥルから東のハルファー・ドゥンへの経路上のいくつかの資源拠点。 #AoW3CoV pic.twitter.com/vshLObssRg
2016-08-05 00:18:50続けてそこから南西に下りた先、周囲を山に囲まれた盆地。ここには溶岩炉やマナのノードも存在したため、「入植に必要なだけの候補者が集まったら、ここに新たな街を築こう。」占拠者たちを退けた後、ヴァルムスンはそう決めた。 #AoW3CoV pic.twitter.com/3OgQ0EtvnB
2016-08-05 00:21:22ハルファー・ドゥンにはタイロバーが手勢と共に守りについた。何しろまだ兵舎も建造中であり、ここを守るための兵も産出できていないのだ。元々率いていた山師と斧兵に加えて、先だっての人間の司祭が彼の指揮下の部隊である。 #AoW3CoV pic.twitter.com/fkIZVEQ3LB
2016-08-05 00:43:12そんなハルファー・ドゥンにオランティウス前哨から使者が訪れたのは、ヴァルムスンがちょうど南側の山間を進軍している頃だった。 「勇敢なるドワーフ殿に、お頼みしたいことがあるのです。歩く亡者が我々の町を跋扈しており…」 #AoW3CoV pic.twitter.com/orGqnKNn0P
2016-08-05 00:51:13使者は見るからにげっそりとやつれた様子だ。 「我々は指導者を欠いています。このままでは町は無茶苦茶です。」 「わかった、考えてみる。」タイロバーはひとまずそう返事をすると、ヴァルムスン宛てに伝書鳩を飛ばした。 #AoW3CoV pic.twitter.com/epLQTzewTN
2016-08-05 00:55:11「きみの部隊でどうにかなるなら、任せるよ。」すぐにヴァルムスンの返事が届いた。 「亡者の相手ならきみのほうが得意だろうし。」 事実、テオクラットたるタイロバーは物理攻撃に耐性を持つ亡者や霊体相手に有利に戦える。 #AoW3CoV pic.twitter.com/WWdm6QHSYQ
2016-08-05 01:01:09亡者の群れはそれほど多勢ではないようだし、当面はハルファー・ドゥンを狙うような動きもない。 ならば、「少しの間なら問題はないか。」タイロバーは部隊をまとめると、オランティウス前哨の方角へと兵を進めた。 #AoW3CoV pic.twitter.com/BaVfOycWP3
2016-08-05 01:05:12亡者どもは自身を排除しようとする意思には敏感だった。タイロバーが部隊をオランティウス方面へ向けるや否や、自ら向かってきたのだ。 機先は制されたものの、しかしタイロバーは浮き足立つこともなく兵を展開させる。 #AoW3CoV pic.twitter.com/3a63T7SkV0
2016-08-07 03:52:03敵はレヴナントの兵士。前衛に立って戦える兵士の少ないタイロバー隊では接近されると不利だ。しかしアンデッドならば、やりようがある。タイロバーは祈祷を開始する―― #AoW3CoV pic.twitter.com/QGlEgWXdTG
2016-08-07 03:53:32「なんじ邪悪なる者よ、我が聖なる裁きを受けよ。天の上にも地の底にも、此れなんじの居場所無し!」 たちまち天より光の奔流が降り注ぎ、レヴナントの1部隊をほとんど一撃で壊滅させた。"調伏(スマイト)"の祈祷だ。 #AoW3CoV pic.twitter.com/qNPjXmf8qB
2016-08-07 03:55:07続けざまにプリーストの光撃と弩兵隊の射撃が打ちこまれ、もうひとつのレヴナント隊も半壊。ぼろぼろになったところへ斧兵たちが突き込み… #AoW3CoV pic.twitter.com/m6Wq4Ok2id
2016-08-07 04:00:23反撃で多少の傷は負ったものの、危なげなく勝利した。 「終わりか。たやすいな。」 兵たちをねぎらいながら、タイロバーはオランティウス前哨への便りを書いた。 #AoW3CoV pic.twitter.com/bq6ojr3B9C
2016-08-07 04:02:30南はヴァルムスン、東はタイロバーと、順調に駒を進めているかに思えたところで、異変は突如訪れた。ロガーン・ドゥルの北より、勢力圏へ侵入する影ありとの報告がもたらされたのだ。 #AoW3CoV pic.twitter.com/J7fuKTSVoe
2016-08-10 01:10:58「なんだって?!」 ヴァルムスンはまたもや驚きの声を上げずにはおれなかった。また亡者どもだ。どこからともなく現れた亡者どもが、ロガーン・ドゥルの間近まで迫っていた。一度あることは二度あるということか… #AoW3CoV
2016-08-10 01:18:10かつての苦い経験から、このようなことを全く予期していなかったというわけではなかった。 それにしても、「いったいどこから…」このことである。 現在ロガーン・ドゥルでは兵力増強のために兵員の補充を行っているところだ。だがしかし。 #AoW3CoV
2016-08-10 01:23:16ここまでのところ、ロガーン・ドゥルで訓練を終えているのは斧兵隊が3に弩兵隊が1。一方迫る敵は先だっての幽鬼(ロストソウル)が4部隊に、ドラコニアンの屍霊術師の計5部隊が察知されていた。部隊数の上では劣勢である。 #AoW3CoV pic.twitter.com/GXSQPEEx7A
2016-08-10 01:29:57すでに敵は勢力圏ぎりぎりに侵入している。ヴァルムスンの現在位置からも、ハルファー・ドゥンからも援軍は間に合わない。 「くそっ、もうあと少し時間があれば、もっと兵を…」悔やんでも後の祭りである。こうなれば現状のロガーン・ドゥルの兵力で戦うしかない。 #AoW3CoV
2016-08-10 01:33:57「私からも可能な限り魔法の援護は行う…しかし正直なところ、厳しい戦いだ。せめて少しでも時間を稼いで欲しい。」 絶望的な気持ちになりながら、ヴァルムスンは遠見の魔法でそう伝えた。これは彼らに死ねと命ずるようなものだ。 #AoW3CoV pic.twitter.com/XGWhUUbGEq
2016-08-10 01:38:51だが何もせずに手をこまねいていては、ロガーン・ドゥルがまた落ちるだけだ。 「君たちの家族は、このヴァルムスンの名において、氏族の英雄の家族としてこの先、孫子の代まで面倒を見よう。」 緊張した面持ちの兵たちにそう伝えるのが、せめてものことだった。 #AoW3CoV
2016-08-10 01:43:53