荒山徹「大東亜忍法帖」下巻（創土社）発売中止

クトゥルー編んでる @akiko_m1

@tsuharayasumi 詳細につきましては来月の初め頃に会社のHPにてお知らせできると思います。

津原泰水（やすみ） @tsuharayasumi

@akiko_m1 「詳細」とはこちらのことですか？ soudosha.jp/Cthulhu/oshira…

アリラン太郎 @TArayama1961

津原先生、どうもありがとうございました。 チェックミスを生じさせた編集部の人物が実名で記された10月7日投函の版元書簡、「12月中旬ころには、発売中止のお知らせを弊社HPにて掲載する予定です」と明記された11月9日付の版元書簡をはじめ、御アドバイスに従い一切合切を保管します。 twitter.com/tsuharayasumi/…

津原泰水（やすみ） @tsuharayasumi

@TArayama1961 著者と読者に12月刊を伝えておきながら必要な業務を進めていなかった点、致命的な故意と悪質性が認められます。時系列に沿った事態の箇条書きと、スクリーンショットを含む一切合財の保管をお勧めします。先方の「こっちも損した」は法律上全く通用しません。御参考迄。

2016-11-22 01:51:41

アリラン太郎 @TArayama1961

『大東亜忍法帖』読者の皆さまへ このたびは下巻発売中止という事態になり、大変にご迷惑をおかけいたしております。版元が詳細について来月の初め頃に告知するとのこと。当然、内容に踏み込まざるをえず、ネタバレされてしまった本は生命を失うでしょう。 踏みこんで事情を説明させていただきます。 twitter.com/akiko_m1/statu…

アリラン太郎 @TArayama1961

まず初めに申し上げておかなければならないのは、発売中止の原因が「引用」ではないということです。『大東亜忍法帖』全編は山田風太郎先生の名作『魔界転生』のオマージュ作、本歌取り、雑擬なので、魔界転生から頻繁に引用したことは確かです。けれども、そのためトラブルになったのではありません。

アリラン太郎 @TArayama1961

甲を著作権者、乙を出版権者とする上巻の「出版契約書」には「第2条（内容の責任）甲は、本著作物が他人の著作権その他の権利を侵害しないことを保証する。本著作物により権利侵害などの問題が生じ、その結果乙または第三者に対して損害を与えた場合は甲はその責を負う」とあります。

アリラン太郎 @TArayama1961

これはつまり『魔界転生』の引用でトラブルが生じた場合の責任は甲（著作権者）つまりわたし荒山徹にあるということを明確にした条文で、わたしはこれに納得して出版契約書に捺印しました。そのようなトラブルであれば、もちろんその旨をツイッターで告知し、読者のみなさまに謝罪するのが筋です。

アリラン太郎 @TArayama1961

本題に入ります。まず流れです。 ・【荒山】11月17日午前10時00分、下巻は発売しないと版元から通告された、無念である、とツイート。 ・【版元】同日13時31分「発売が中止になりました」とHPで告知。 ・【荒山】同日16時41分、発売中止には不同意である旨を引用リツイート。

アリラン太郎 @TArayama1961

・【荒山】翌11月18日16時02分、下巻が発売中止と決まった上巻の回収、発売中止を版元に要請するツイートを投稿。 以上、まずもってわたしがツイートしたのは、 ・発売中止と通告された、無念 ・発売中止に同意していない ・回収、発売中止の訴え の三件です。

アリラン太郎 @TArayama1961

発売中止の事情については一切触れませんでした。版元の編集作業における不手際が原因だと明らかにしたのは同月21日になってからのことです。すなわち同日22時17分、津原泰水先生のツイートを引用リツイートさせていただく形で開示しました。 それまで事情に触れなかったのには理由があります。

アリラン太郎 @TArayama1961

理由は二つあります。 一つは、事情を説明するとネタバレになってしまうからです。「ネタバレになってしまうからです」ということそれ自体も明かせませんでした。作者として当然のこととご了解ください。ネタバレありの時点で、賢明な読者には、何かオチがあるな、と見切られてしまうのですから。

アリラン太郎 @TArayama1961

二つめの理由です。 版元社長からの10月28日付書簡に以下のようにありました。 「弊社HPにて刊行中止の告知をいたします。つきましてはその理由について、『諸事情』とするか、簡単な理由を掲載するかご相談いたしたく存じます。荒山先生もツイッターをなさっているとのこと、

アリラン太郎 @TArayama1961

直接読者からの問い合わせもあるかと思います。『諸事情で』と通すことが難しいようでしたら、予め回答を合意の上、弊社HPでも公開いたします。どちらでも荒山先生のご要望に合わせます。どちらがよろしいでしょうか？ お返事をお待ちしております」

アリラン太郎 @TArayama1961

この書簡に返書はしましたが、わたしが刊行中止に同意することが前提となっている「どちらがよろしいでしょうか？」という問いに答えることなど、とてもできる話ではありませんでした。 ただし「諸事情」にしたいとくみとれる社長の思惑は、ネタバレを防ぎたいわたしとしてもありがたいものでした。

アリラン太郎 @TArayama1961

以上、不即不離の二つの理由で事情を明かせませんでした。かたや版元がHPに掲載した「発売中止のお知らせ」には「諸事情により」とあり、版元社長の思惑と当方の意図とが図らずも合致した形となったのです。 そこへきて不穏な動きを見せ始めたのが直接担当編集者「クトゥルー編んでる」さんでした。

アリラン太郎 @TArayama1961

11月19日午前1時04分、「クトゥルー編んでる」さんは以下のようにまずツイートしました。自社HP掲載の「諸事情により」を踏み越えたのです。これが社長の指示によるものかどうか、わたしには知る由もないことですが。 twitter.com/akiko_m1/statu…

アリラン太郎 @TArayama1961

わたしが避けたかった「ネタバレ」という言葉を、弁明のために使っています。繰り返して申しますが「クトゥルー編んでる」さんは、拙作『大東亜忍法帖』の担当編集者なのです。「諸事情により」など、もはやいずこへ、の話です。 twitter.com/akiko_m1/statu…

アリラン太郎 @TArayama1961

そのくせ、まだこんなことを。「諸事情で」とは、どういう含意なのか、まったく分かっていないと言わざるを得ません。 twitter.com/akiko_m1/statu…

アリラン太郎 @TArayama1961

これも、「諸事情により」ということが全然わかっていない好見本です。 twitter.com/akiko_m1/statu…

アリラン太郎 @TArayama1961

「クトゥルー編んでる」さんは、このツイートにとどめておくべきでした。 twitter.com/akiko_m1/statu…

アリラン太郎 @TArayama1961

「ネタバレ」という言葉を出されてしまった以上は、こちらとしてもある程度の事情を明かさざるを得ません。そこで前述した通り、津原泰水先生のツイートを引用させていただき、以下のツイートを投稿した次第です。11月21日22時17分のことです。 twitter.com/tarayama1961/s…

アリラン太郎 @TArayama1961

津原先生、どうもありがとうございました。 今回の一件は、版元が編集作業において犯した不手際のツケを作者に修正・削除要求という形で払わせようとし（それも上巻刊行後に！）、わたしが屈服しなかったので一方的に発売中止にしたというのがあらましです。悪夢、悪質という以外に言葉がありません。 twitter.com/tsuharayasumi/…

2016-11-21 22:17:30

アリラン太郎 @TArayama1961

事の起こりは、10月4日に落掌した版元社長の書簡でした。上巻の発売から一週間後のことです。 「荒山先生 『大東亜忍法帖 下』の編集のラストスパートに入っています」 で始まるその書簡で、版元社長はオチ（ああ、この言葉を使わなければならないなんて！）の改変を要求してきました。

アリラン太郎 @TArayama1961

編集のラストスパートに入った段階で！ 書簡には、こんな釈明が末尾に記されていました。 「原稿を受け取ったのが6月、本来ならもっと早くにこのようなお願いをするべきであったことは重々承知しております。遅くなりましたこと、平らにお詫び申し上げます。なにとぞご検討のほど、

アリラン太郎 @TArayama1961

よろしくお願いします。お打ち合わせなど必要でしたら、ご都合のよいときにいつでもお電話いたします。○○（担当編集者の名前）までご連絡ください。 創土社 ○○○○（社長の名前）」

アリラン太郎 @TArayama1961

それに対し、ご要望には添えない旨の返信を出したところ、版元社長から10月7日投函の書簡が届き、ならば四ヶ所を削除、割愛せよ、とあって、同封されていた二枚のゲラには、わたしに削除、割愛させたい箇所に赤ペンでバッテンが施されていました。 戦慄しました。