伊藤たける氏の「司法試験シンポジウム『司法試験の更なる改善と改革に向けて』」まとめ

まとめました。
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弁護士社長 伊藤たける|憲法マニア|法律事務所Z@寿司といえば富山! @itotakeru

(松井)選択科目は、複雑な事例問題ではなく、いわゆる一行問題とするか、短い記述形式とするべきなど、複数のバリエーションが考えられる。 試験時間は事務処理能力や筆記のスピードに配慮をして、3時間としてはどうか(試験内容とのかねあいもあるが)。

2016-11-26 13:58:00
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(松井)この試案は、試験が易しくなることから、法曹の質が低下するという批判が考えられる。しかし、試験で問う内容を限定することで、法科大学院教育に集中できるようにするべきである。質の低下は、法科大学院の修了認定を厳格に判定することで対応できる。

2016-11-26 13:59:16
弁護士社長 伊藤たける|憲法マニア|法律事務所Z@寿司といえば富山! @itotakeru

(松井)要するに、司法試験と法科大学院教育を断絶するのではなく、両者を互換的に考えるという提言である。 また、ギャップ・ターム解消のため、①3年次8月、②3年次9月、③2年次3月が考えられる。前提として、修了後直ちに司法修習に行くべきだと考える。

2016-11-26 14:00:50
弁護士社長 伊藤たける|憲法マニア|法律事務所Z@寿司といえば富山! @itotakeru

(松井)予備試験については、法科大学院が司法試験の合格認定と互換的になることを前提とすると、むしろ、科目数を増やす方向になる。なぜなら、予備試験は法科大学院の修了認定に相当するからである。

2016-11-26 14:07:58
弁護士社長 伊藤たける|憲法マニア|法律事務所Z@寿司といえば富山! @itotakeru

(松井)また、予備試験合格者は、臨床教育を受けていないので、予備試験合格後に、法科大学院での単位履修を義務付けるべきである。一定程度の経済的負担が生じるが、単位履修という形式ならば、過度な負担にならない。

2016-11-26 14:09:00
弁護士社長 伊藤たける|憲法マニア|法律事務所Z@寿司といえば富山! @itotakeru

パネルディスカッション開始。 (パネリスト) ・井田 良(中大LS教授) ・山本 和彦(一橋LS教授) ・山﨑雄一郎(弁護士・元明治LS特任教授・元教官) ・加盟 尚也(弁護士・日弁連LSセンター副委員長) ・松井 智(弁護士・日弁連LSセンター幹事)

2016-11-26 14:27:21
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出題傾向について (井田)刑法専攻である。刑法は、普通に勉強しているLS生であれば、一見してわかる代表的な論点、知っている判例に基づく問題。素直でひねりがないので驚いた。迅速な事務処理が必要なのは例年と変わらない。

2016-11-26 14:29:49
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(井田)今年は2つの点を指摘できる。1つは、法科大学院の学習が十分活きるという意図が十分感じられるので適切だ。他方、予備試験経由の受験生にも非常に対応しやすいという点もある。短時間にスピーディーで事務処理ができれば合格できるという印象を持った。

2016-11-26 14:30:59
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(山﨑)平成16年~22年に明治LSで教えていた。問題があって退任をしたわけではなく、任期満了で退任した。民亊系が専門。そのころ教えていた感覚からすれば、民事系基本科目の内容を前提とすれば対応できると感じた。

2016-11-26 14:32:34
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(山本)民訴法を専攻している。司法試験の問題はあまり見たことがないが、一読した感じでは、問題数が多く、難易度はかなり高いのではないか。小問で分けると全部で8問くらいある。採点実感もその点は自覚しているようである。ここまで事務処理能力を問う必要があるのか疑問。

2016-11-26 14:33:38
弁護士社長 伊藤たける|憲法マニア|法律事務所Z@寿司といえば富山! @itotakeru

(山本)民訴法は、必ずしも重要なものと法科大学院では教えているわけではない判例が、会話の誘導で登場しているので、難易度は高いと思った。しかし、論理的に考えることはできる良問であることは間違いない。

2016-11-26 14:34:34
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(松井)法科大学院修了者として発言する。テクニック的なものを身につけなければならないという印象がある。短答式がなくなった影響と思われるが、公判前整理手続などの知識も問われたのだろう。

2016-11-26 14:35:22
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(亀井)憲法以外は、書くべき量がかなり多くなってしまっている。出題者の意図とは違って、多くの論点をちゃっちゃと書ける人に有利であった。民訴法は問題が難しいうえで、書くべき量が多いと感じた。LSで教えているが、民訴は出来が悪かったことは採点実感も認めている。

2016-11-26 14:37:22
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(亀井)刑法は論点掃き出し型の受験対策をしてきた人に有利。じっくり考えた人は成績が悪いということもあった。要領がいい人がいい成績であった。

2016-11-26 14:38:03
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(竹内)漏洩問題を受けて、現役のLS教員が出題委員ではないことが、問題に影響をしたと思うか? (井田)現役のLSが加われなかったことから、あえて法科大学院教育が活きるようなオーソドックスになったのではないか。ただ、LSの日々の訓練が活きないという見方もできる。

2016-11-26 14:40:21
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(山﨑)民訴法は実務で問題となる面が出題されていたので、実務家の関与したものではないかと考える。 (亀井)推測なので難しいが、ひねった問題というのは、LS教員が学生の傾向を見て出題しているのではないか。そのため、民訴法や憲法以外はオーソドックスになった。

2016-11-26 14:41:55
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(亀井)問題がオーソドックスになったことからこそ、かえって、差がつかなくなった。そのために、事務処理能力で差をつけようとしたのではないか。旧司法試験に戻ったという印象もあるが、LS教員がいないと、そうなってしまうのではないか。

2016-11-26 14:42:45
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(山本)民訴法は広い分野から出題されていた。問題が難しいというが、作問委員は基礎的な議論をしていると「点の差がつかないのではないか」というバイアスがかかって、難しくなっていくのは、一般論としてあり得る。学生の顔を具体的に思い浮かべることがブレーキになるが、今回は甘いのでは。

2016-11-26 14:44:17
弁護士社長 伊藤たける|憲法マニア|法律事務所Z@寿司といえば富山! @itotakeru

(山本)ただし、それが考査委員が変わった影響なのかは何とも言えない。

2016-11-26 14:44:31
弁護士社長 伊藤たける|憲法マニア|法律事務所Z@寿司といえば富山! @itotakeru

(竹内)司法試験法1条は「司法試験は、裁判官、検察官又は弁護士となろうとする者に必要な学識及びその応用能力を有するかどうかを判定することを目的とする国家試験とする」と定めている。 ひねりのない問題が適当なのか、ひねりのある問題が適当なのか、ご意見を伺いたい。

2016-11-26 14:46:35
弁護士社長 伊藤たける|憲法マニア|法律事務所Z@寿司といえば富山! @itotakeru

(亀井)司法試験には白紙で論点を発見させる問題と、論点を提示したうえで違う角度から論じさせる問題に区別できる。前者はひねられていないわけではなく、判例と事案をずらしている。後者はひねられているが、だからこそ誘導があるという印象。

2016-11-26 14:48:26
弁護士社長 伊藤たける|憲法マニア|法律事務所Z@寿司といえば富山! @itotakeru

(亀井)受験生としては論点を多く覚えるという傾向になることは否定できない。しかし、ひねりを加えた問題で難しくすると受験生が誰もできなくなって、差がつかなくなるのではないか。そうするとオーソドックスになってしまうが、それでは予備校的な教育がの方が有益になってしまう。

2016-11-26 14:49:48
弁護士社長 伊藤たける|憲法マニア|法律事務所Z@寿司といえば富山! @itotakeru

(山﨑)「ひねる」とは、ある論点が想定している典型的な場面からすこしずらした出題をいうと思われる。試験問題としては、ひねってもひねらなくてもよいだろう。ひねりを加えないならば、典型論点を理解しているのかを峻別できる。ひねるを加えると、ひねった部分に気が付けば評価されよう。

2016-11-26 14:51:08
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