明三六の印刷局沿革録を見ると、明治八年に七号活字の母型を改造、明治九年に六号活字の母型を製造 http://bit.ly/eX08RW とか、明治十年に、二号三号活字の母型を改造 http://bit.ly/h7N959 とか書いてあるんですが、
2011-03-06 22:32:29明治十四年に八号活字の母型を製造とあるのが明治三十年代までの活字開発に関する記録の最後で、残念ながら「官報ゴシック」に関する情報は見られないんですね。
2011-03-06 22:33:04一方で、大正年間の印刷局長報書を見ても、さっきの九ポに続けて大正九年一月から8ポイントの新活字を官報に使いはじめたとある http://bit.ly/fGm5cH んですが、肝心のゴシックについては、やっぱり書いてないという。
2011-03-06 22:34:50@uakira2 ゴチック活字は「下手な職人に彫らせた」みたいな言い伝えがあって、明朝体よりさらに闇の部分が多いんですよね。
2011-03-06 22:36:42はい、下手なとか二線級とか、書かれてますね。 RT @koikekaisho ゴチック活字は「下手な職人に彫らせた」みたいな言い伝えがあって、明朝体よりさらに闇の部分が多いんですよね。
2011-03-06 22:45:08でまぁ、東北大学の図書館が官報の原書を結構持ってますんで、色々見てて、官報の新世代ゴシックが大正五年八月二六日が初出らしいことは、判りました。 http://twitpic.com/46sb7c
2011-03-06 22:47:51じゃ、この大正五年のところにも顔を出してる五号直線ゴシックがいつまで使われてたんだろうかと調べてみてたわけなんですよ。
2011-03-06 22:49:09残念ながら大正七年十二月のバックナンバーを見てないんで、七年十一月と八年一月しか見れてないんですが、一応「大正七年末までは五号直線ゴシックが使われてた」って言っていいんじゃないかと思います。 http://twitpic.com/46sc99
2011-03-06 22:51:02@uakira2 へー、いまは理科年表に載せているようなことが官報に... と別なところで感心しました。東北大学図書館には夏目漱石資料も沢山あると聞いていますが...
2011-03-06 22:53:07確かに古い官報は、実に様々な情報を盛る器であったようですね。 RT @mori_tacsi へー、いまは理科年表に載せているようなことが官報に... と別なところで感心しました。東北大学図書館には夏目漱石資料も沢山あると聞いていますが...
2011-03-06 22:58:13すごい、よく調べましたね。 RT @uakira2 でまぁ、東北大学の図書館が官報の原書を結構持ってますんで、色々見てて、官報の新世代ゴシックが大正五年八月二六日が初出らしいことは、判りました。 http://twitpic.com/46sb7c
2011-03-06 22:59:09そう、上が新世代官報ゴシックと仮に呼んでおく、つまりは「ふつう」のゴシック体で、下が明治十九年から延々大正七年まで使ってた五号直線ゴシックです。 @koikekaisho
2011-03-06 23:00:02これは大正八年一月の官報にくっついてた時刻表。アンタたちいつのまにそんなにたくさん新世代ゴシック(今の「ふつう」のゴシック体)を作ってたんですか、という。 http://twitpic.com/46sgb4
2011-03-06 23:02:19東北大の官報、龍渓書舎による影印がスタートから(たしか)明治三十年代までで、原紙が明治二十年代半ばから昭和まで、だったかと。 @koikekaisho
2011-03-06 23:05:26で、ちょうどいいタイミングで @sobsin さんに入ってきていただいたんですが、この大正五年に「ふつう」のゴシックがデビューして、八年には様々なサイズで一気に使われ出すってのがクセモノと私は思ってまして。
2011-03-06 23:07:15ちょっと前にリンク貼った印刷局五十年略史 http://bit.ly/eZWyzq の言い回しがアレなんで判りにくいんですが、康煕字典体の九ポ・八ポ明朝ってのは、つまり印刷局が明四五年に買ってた(と言われる)「ベントンで作った活字ですよ」ってことであるらしく。
2011-03-06 23:11:22先日記した、猿橋福太郎「マツ」の原字 http://twitpic.com/45mfqv を載せてる佐藤敬之輔『カタカナ』が「カナモジカイの片仮名」の項に「猿橋の勤務した印刷局には明治45年にベントン彫刻機が買い入れてあったが,倉庫の中に眠っていたので」云々と書いてますけど、
2011-03-06 23:16:14いやいや、この印刷局が日本で最初に買い入れたというベントンは、康煕字典に基づく明朝体ポイント活字だけでなく、新世代のゴシック体活字を作るのにも大車輪で活躍してたんじゃないの? と、年代的に、そう思ったわけなんです。
2011-03-06 23:18:19そうやってみてみると新世代ゴシック体って、ちょうど第一次世界大戦中に作られて、一次大戦後デビューって感じですね。もしかしてプロパガンダとの関係もあやしいかも? RT @uakira2 この大正五年に「ふつう」のゴシックがデビューして、八年には様々なサイズで一気に使われ出す(✂)
2011-03-06 23:20:13そうですね、ひとつには、カッコいい印刷物を仕上げなきゃいかんという意識があったんだろうなと。 RT @sobsin そうやってみてみると新世代ゴシック体って、ちょうど第一次世界大戦中に作られて、一次大戦後デビューって感じですね。もしかしてプロパガンダとの関係もあやしいかも?
2011-03-06 23:24:59で、鶏が先か卵が先かは判りませんが、「日本語の活字の字体」ってことを、強く意識する・させられるような何かがあって、ベントンを使って各サイズの字体を揃えていくことや、明朝体に「康煕字典の文字を写真により縮写した」ものを使ってみたり、ゴシック体も「ふつう」の書き方にしてみたりと。
2011-03-06 23:27:27まぁ、この印刷局の新世代ゴシックというのは、明治三十年代には築地活版も秀英舎製文堂も姿形を整えていた、今の我々がオーソドックスと思うようなスタイルに従ってみたぞということであるわけなんですが。
2011-03-06 23:34:05