㉑4月29日の日本病理学会のオープンフォーラムでは、このような「AIが医師を不必要とする社会」に対する見通しとして、まっさきにやりだまにあがる「市中病院のいち病理医」 としての意見を話すことにします。今考えている結論は次のツイートです(まだ変わるかもしれません)
2017-02-21 09:29:08㉒(今のところの結論) ・患者さんが今より幸せになるのならば、病理医なんぞは消えていいという大原則 ・AIの選択を知性をもって解釈し、ストーリーをつなぎ、診療や研究の新たな展開を導く役割として、「超高給をとる病理医」が残るかもしれないから、頭がいいなら目指して欲しい気がする
2017-02-21 09:31:42@Dr_yandel AIの出した結論の過程はブラックボックス化しますが、それを患者に説明する役割は代替できませんよね。つまり多くのホワイトカラー職は、ヒューマンインターフェイスになるのではないかなと。
2017-02-21 09:39:54@3peta それについてぼくもずっと考えていて、結論は似ているのですが、今ひとつ懸念しているのは、「患者の大半はブラックボックスでも早く安ければ選択するのではないか」ということです。特に、病理診断の「生検」については現状がすでにブラックボックスなんです。人がやっても、です。
2017-02-21 09:42:47@Dr_yandel なるほど。しかしブラックボックスは、当事者が説明できなくなっている、ということを意味しますが、そうなると「正しさ」を誰が担保するのでしょう。個人的には、「安くて早い」と「慎重さが必要」な場面は分けるべきで、後者の結論をどのように分かりやすく伝えるかかなと。
2017-02-21 09:46:36@3peta これも実は考えておりまして、正しさを担保するのは「統計」と「心情」なのです。ビッグデータの蓄積で精度がどんどんあがるAIを早く導入すればそれだけ多くの人が大規模統計によってより確からしい予測の恩恵にあずかれます(細かい修正は永遠に必要ですが)(続く)
2017-02-21 09:48:42@3peta そして、統計学的にこれは○○という診断の蓋然性が高い、となったときに、それを説明するのは基本的に「統計的な知識にすぐれた臨床医」であればいいのです。それが患者さんの心情にひびきます。そこに病理医が介在する必要性を感じません。これだけ専門性があがればなおさらです。
2017-02-21 09:49:33@3peta では、病理医が組織学的知識をもちいて臨床医にAIの「根拠」を述べるシーンというのはどれだけ必要なのか。ブラックボックスの中を臨床医に向かって開ける仕事はほんとうに必要なのか。各科の臨床医がそれぞれの狭い分野の病理を勉強すればよいのではないか……
2017-02-21 09:50:44@3peta ここについて、もう少し進んだ意見も考えてはいるのですが、ちょっとまだまとまっていません。たぶんAIの病理診断を包括的に監査して、診断プロセスについて医療者が納得のいくストーリーを編む「病の理」を追求する人が病理医として残るのでしょうが、ここはまだけっこう悩んでいます
2017-02-21 09:51:39おまけですけど「AIと病理医」の話を進めていくとたどりつく結論は、そう遠くない将来、「高学歴の医者が高給をとる意義」がAIの知性補佐によりどんどん薄れて、「患者さんにしっかり寄り添うことを専門とする、少し給料は安いけど働きがいのある仕事」が病理に限らず全科に登場するのでは、です
2017-02-21 09:56:04医療費の高騰が問題になっている昨今、「医者の給料を下げる」という道筋があったら最高なんですよね。「AIは患者に寄り添えない、そこは医者がやらねば」というのはちょっとおかしい、「AIは患者に寄り添えない、そこは人がやらねば」の間違いです。医者である意味が問われるんです
2017-02-21 09:57:12「これからの医者はAIを使いこなすことが求められる」という意見を出すのんきなお医者さんに、言いたいことがあります。 /) /) ( 'ㅅ') AIを使いこなすなら 工学部の方が得意なのでは
2017-02-21 09:57:57「これからの医者はAIが出した答えを解釈して患者さんに伝えるという大変な仕事が待っている」という意見を出すのんきなお医者さんに、言いたいことがあります。 /) /) ( 'ㅅ') ブラックボックス内にある ディープラーニングの結果を 人間ごときが解釈できるのか……?
2017-02-21 09:59:02いいですか? AIによって病理医が駆逐される未来、ありとあらゆる「医者」の存在意義は薄れ、「医術士(がんばって処置をする)」「医学手術士(がんばって手術をする)」「医療説明士(がんばって患者さんに説明する)」などに取って代わられるんだぞ、ということです
2017-02-21 10:00:08だから病理医がこれからどう立ち回るかってのをのんきに眺めている臨床医なんてのは、アレですよ /) /) ( 'ㅅ') AIの普及が 少しでも遅れると いいですねえ~
2017-02-21 10:02:46AIは人間には難しい判断を難なくこなすこともあるけど、人間では絶対にやらない間違いもするので、AIに完全依存というのは難しいと思うのですよ。認識と判断の経路が人間と違うから。「お話にならない」→「使える」の道のりより「使える」→「全面的に頼れる」の道のりの方が遥かに長いのでは。
2017-02-21 10:43:57ぼくも最初そのように思っていたのですが、病理医は人数が少なくムラもあり、全員の診断精度が決して高いものとは言えず、それでも臨床の人々はうまく使いこなしている、という姿をみるにつけ、別にAIの間違い率が5%くらいなら人とどっこいでは、と思いますしめちゃくちゃ早く移行すると思います
2017-02-21 10:47:41@Dr_yandel 一年位前はヤンデル先生もAI診療は使い物にならないとおっしゃっていたと記憶しているので、どのあたりで考えが変わったのかなと思いました。
2017-02-21 10:52:06@kitayamatakeshi めちゃくちゃ勉強したのです……今でも「AIは一部使い物にならない」と思っていますが、「でも……今も……使い物にならない病理医なんて……いる!」ってのがパラダイムをぐあっと
2017-02-21 11:03:34病理診断がAIに移行するには鍵がありまして、「データをすべてデジタル化できるかどうか」にかかっています。ビッグデータをきちんとPCが読み込めないとだめ。だから、一般内科系では電子カルテのフォーマット統一とかをきちんと進めないと、そもそもAIにたどり着きません。問診の自動記録も必要
2017-02-21 10:51:13