ドワーフのダンガムと息子のはなし #ぴくめす

擬態オーク 他種族の牝の腹を借りて繁殖するオーク、ごくまれに母の形質を強く受け継ぐものもいる。 pixivのR-18企画 【pixiv牝化騎士団陵辱】 略称 ぴくめす 企画目録 http://www.pixiv.net/novel/show.php?id=6313499
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帽子男 @alkali_acid

「いいか鋼を打つときは石炭の熱い火、丈夫な金床が必要だ。素材を見て道具を選ばねばならん」 「う、ああ、おで…牝、抱きてえ」 「馬鹿もん。まずは手に職をつけるんだ。いい品を仕上げられるようになりゃ、自然にもてるようになる」 「おで、牝、抱く」 「息子よ…(悲しげに抱きしめる)」

2017-04-10 01:39:39
帽子男 @alkali_acid

「あんたの息子はね。悪いが銀細工師の工房にゃ入れられんよ」 「なんっだ。しっかり徒弟料は払ってんだ」 「うちは女の徒弟も多いんだ。そいつらが皆おかしくなる。まるでありゃあ」 「おいそれ以上言うな!!」 「ううむ…」

2017-04-10 01:40:51
帽子男 @alkali_acid

「ダンガムのところも可哀想に。ほれ女房がオークにさらわれて」 「救い出してもすっかりイカれちまってな。今は鉄山脈の施療院に入ったきりだとさ」 「あんなに狂ったように働いてるのは薬代を稼ぐためか」 「おまけに息子があれだ」

2017-04-10 01:42:01
帽子男 @alkali_acid

「ああひどいもんさ。父親は鉄鍛冶、母親は銅線紡の名人だったてのに、息子はおよそ何もできない」 「そのくせ女の尻を追いかけ回すのだけは一人前だ」 「それがさ。どうも女の方もあいつにはすぐ参るってんだ」 「あんな役立たずのどこがいいのかね」

2017-04-10 01:43:47
帽子男 @alkali_acid

「いいか。ドワーフに生まれたら、意中の女には最高の作品を贈るんだ。俺が最高の鋼で作った薔薇の話はしたな。青く輝いて、決して錆びない。秘訣は黄鉛から抽出したこの薬を」 「おで牝、犯す。おで、いっぱい犯す」 「いいからわしを見ろ息子よ。立派なドワーフだ。お前にもそうなって欲しいんだ」

2017-04-10 01:47:44
帽子男 @alkali_acid

「ダンガムよ。お前の息子はとうとう、磁器工房の女の徒弟を強姦するところだった」 「待ってくれ。あいつは心が幼いんだ。ただふざけて」 「やつは孕ませる気だった。本人もそう言っていた。いい加減認めたらどうだ。あれはオークだ。うわべはともかく中身はそうだ」 「違う。俺と女房の子だ」

2017-04-10 01:51:39
帽子男 @alkali_acid

「あいつの綺麗な鳶色の瞳を見てくれ。女房そっくりだろ。あいつの指は、どんな絹よりもしなやかで強い銅線を紡いだ女房の指そっくりだ。あいつがオークなはずがない。オークは俺が全部ぶっ殺してやった」 「お前の“鉄槌隊”の一員としいての武勲と、多くの鍛冶道具を作った功績は認める。だが」

2017-04-10 01:53:31
帽子男 @alkali_acid

「これ以上お前の息子を山ノ下の領土に置いておく訳にはいかん。追放か、さもなくば…」 「分かった。分かった。オークとの戦で苦しみを舐めたものへの仕打ちがこれか。いいさ。俺と息子は出ていく。女房への薬代は届けさせろ」 「よかろう。だが息子は来るな」

2017-04-10 01:55:05
帽子男 @alkali_acid

「どんな小さな隧道にでも、お前の息子が戻って来ることがあれば弩で射殺すぞ」 「…なんてことを言う…ドワーフの血にいつのまにエルフのような冷たいものが混じるようになった」 「奴等はうまく同胞を守っている。我々もそうするさ」

2017-04-10 01:56:20
帽子男 @alkali_acid

「おお、山の火を炉にし、地底の風をふいごにする偉大なる鍛冶の祖よ。俺はどうしたらいい。息子は…息子はどうすれば一人前のドワーフになってくれる…あいつはどんな宝石も黄金も白銀も黒鉄も赤銅も粘土も、輝かしい宝にも一切関心を示さない」

2017-04-10 01:58:20
帽子男 @alkali_acid

「俺はあいつが小さいころ、壁から天井から石英と緑柱石の生える煌きの森へ連れていった。俺の父がそうしてくれたように。あいつもきっと気に入ると思った。だがあいつは…ただうなるだけで…まるで…ああ…だが俺の子、俺と女房の子なのだ。誰が何を言おうとも」

2017-04-10 01:59:45
帽子男 @alkali_acid

「命がけでとり返した妻が、腹を痛めて産んだ子だ…妻が正気に戻ったとき、俺はなんと言い訳すればいいのだ。まともに息子を育てられなかったと知ったら、妻は…おおきっと俺に絶望するに違いない」

2017-04-10 02:00:34
帽子男 @alkali_acid

「どの家もあいつとの結婚を認めないだろう。どんな作品も生み出せないドワーフなど、女を魅する力があっても…まして手仕事で力量を示すのではなく、手籠めにすると噂が立っては」

2017-04-10 02:01:59
帽子男 @alkali_acid

「俺の血筋も、妻の血筋は絶えるのか。俺達の名誉と業を受け継ぐものがいないというのか…」

2017-04-10 02:02:34
帽子男 @alkali_acid

黒いローブの影が近づく。

2017-04-10 02:02:45
帽子男 @alkali_acid

「なげきなさるな。山ノ下の神の眠りを妨げれば、大地は震え、岩の館の天井は崩れ、王の栄光も、黄金の蔵もともどもに千斤の石のもとに潰えましょう」 「構わん。山ノ下の王国がなんだというのだ。同胞のために命をかけた俺と…俺の息子を…」 「見返してやりたいと?ならば呪いではない方法を」

2017-04-10 02:04:41
帽子男 @alkali_acid

「どうしろというのだ」 「まずあなたが息子を受け入れることです」 「分からん」 「見たところ、息子さんは戦士としては立派に務めましょう。力も強く、体も並のドワーフより大きい。工芸の業だけがドワーフの美点ではない」

2017-04-10 02:05:42
帽子男 @alkali_acid

「戦士…だが…」 「あなたが息子さんの欠点を嘆くのではなく、美点を認め、伸ばし、一人前に育てればよい。ドワーフの新しいあり方をかたちにすれば」 「むうむ…む…なるほど」 「さあ。息子さんに戦いと狩り、奪い殺す生き方を学ばせなさい」

2017-04-10 02:07:11
帽子男 @alkali_acid

「おお!息子よ!見事だ!ハイイログマを一撃で屠るなんて!鉄槌隊のどんな勇士にもできなかったことだ!」 「おで!殺す!楽しい!おっとお!おで!もっと殺す!!」 「うむ…そうだ。ドワーフの国境を脅かす野獣や怪物を撃ち滅ぼそう。お前には才能がある」

2017-04-10 02:08:30
帽子男 @alkali_acid

「どうだ。今日は龍蜥蜴の鉄より固い皮を二枚、化け柳の骨幹を五本。これほどの品を手に入れられる狩人や戦士がほかにいるか?」 「なるほどたいしたものだ。だがお前の息子は入れん。強ければ強いほど。ますますな」 「どうしてだ!」 「分からんか。あやつの強さにはドワーフの忍耐や謹直がない」

2017-04-10 02:10:22
帽子男 @alkali_acid

「馬鹿な。あいつは俺を何度も救ってくれたんだぞ。心優しいドワーフだ」 「いいや違う。あいつは怪物だ。いい加減目を覚ませ。あいつはオーク」 「この野郎!!」

2017-04-10 02:11:20
帽子男 @alkali_acid

「おっどお…どうしだ」 「なんでもない」 「おっどお、おで、牝、犯したい」 「ああ、恋人が欲しいのかそうだろうな。お前の年頃ならそうだ…立派な戦士ならきっと思いを寄せる女だっているはずなのに…ああ…せめて女房がいてくれたら…お前に礼儀作法をもっとしっかり教えてくれるだろうに」

2017-04-10 02:12:45
帽子男 @alkali_acid

「俺は無骨でからっきしだ。お前の母さんは字がうまくて、詩だって描けた。銅線に細い呪いを刻んで錆除けにする技も心得ていた…」 「おで、牝抱きたい」 「…あわれなやつ」

2017-04-10 02:13:59
帽子男 @alkali_acid

黒いローブの影がまたやって来る

2017-04-10 02:14:11
帽子男 @alkali_acid

「いかがですかな。その後」 「あんたの言う通り。息子は立派な戦士になった。そして恋人を欲しがっている。あの年頃の若者なら当然だ。だが山ノ下の石頭どもは入国を認めようとせん。この麓の森で野獣のように暮らしているのだ」 「違った生き方を認めない、哀れなものたちの目を覚ますには」

2017-04-10 02:15:23