英語教科書のガイジン教師はどうしていつも女性なのか

一年前にも同じテーマで語っていますが、思うところがあって今一度論じてみます。
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uroak_miku @Uroak_Miku

26)これは画期的でした。絵柄のことではありません。ALTなのにまるで担任の先生のように登場する。 pic.twitter.com/5u4y0J5hpB

2017-04-20 12:38:37
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27)英語ネイティヴの女性を日本に呼んで英会話の相手をさせろというアイデアは、1975年にとびだしてきました。

2017-04-20 12:40:25
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28)発案者はこの方です。渡部昇一! pic.twitter.com/E3x1cRXrGg

2017-04-20 12:42:36
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29)同年にある自民党議員と論争がありました。「学校の英語なんて役に立たない。そもそも全員に英語を学ばせる必要があるのか」と同議員は主張し、教育カリキュラムの変更を自民党に具申したのに対し、渡部教授が嚙みついた。

2017-04-20 12:44:43
uroak_miku @Uroak_Miku

30)「学校の英語クラブに英語ネイティヴの女性を配備してはどうか。アイルランドかジャマイカあたりの貧乏国から婆さんを呼んで話し相手をさせればいい。自分もイギリス留学中に下宿のおかみが話し相手になってくれたし」

2017-04-20 12:46:40
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31)「男だと日本女性がたらしこまれるとまわりが懸念するから女がいい。それも婆さんがいいだろう」

2017-04-20 12:47:50
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32)渡部教授はサンケイ系文化人なので自民党右派ともコネクションがあった。そのひとりが中曽根康弘でした。

2017-04-20 12:48:55
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33)中曽根内閣の頃、日米貿易摩擦が激化しました。レーガン大統領が中曽根総理に対処を迫った。そこでこんな提案がされた。「USAの学生を日本に招いて英語の教師をさせよう。高給を払う。これで貿易黒字を還元できる」

2017-04-20 12:51:46
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34)1987年にスタートしました。この年には国鉄が民営化されてJRになっています。ALTとJRは同じ時代背景から生まれたことがうかがえます。

2017-04-20 12:53:28
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35)渡部教授は「アイルランドかジャマイカあたり(の英語圏貧乏国)から」と思い付きで述べたのですが、バブルに向かっていく中曽根ジャパンの時代にはアメリカ本国からでないといけなくなったのです。貿易黒字を解消するという大義があったから。

2017-04-20 12:55:23
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36)ALTは女性でないといけないわけではありません。現実には男性もたくさんいます。しかしながら中学英語教科書に出てくるALTはほとんどが女性です。

2017-04-20 12:56:19
uroak_miku @Uroak_Miku

37)白人(黒人でも同じですが)男性のALTを登場させると、そこに星条旗が翻ってしまうから、でしょうか。

2017-04-20 12:57:25
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38)女性のほうが政治的な深読みをされないで済むというのはあると思います。

2017-04-20 12:57:50
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39)それから教科書のなかでは舞台となる学校がインターナショナルスクール化していくのも興味深い現象です。

2017-04-20 12:59:07
uroak_miku @Uroak_Miku

40)三省堂の教科書を年代順に追っていくと、そのあたりの推移が露骨で非常に興味深いです。

2017-04-20 12:59:50
uroak_miku @Uroak_Miku

41)エレンせんせ…私の前任者までは、どのALTも英語という異世界からの使者、センチネルでした。しかし2016年になっておたく文化からの使者に切り替わった。絵柄のことです。

2017-04-20 13:03:57
uroak_miku @Uroak_Miku

42)ことばは悪いのですが、おたく文化の文脈に置かれたことで、好き放題にいじることが可能になった。

2017-04-20 13:05:05
uroak_miku @Uroak_Miku

43)日本人の英語コンプレックス、思春期の挫折の記憶、そしておたく文化特有の Anything goes.(なんでもあり)マインドが重なって、一年前のお祭り騒ぎになったと分析できます。

2017-04-20 13:06:57

「無国籍」というまぼろし - Togetterまとめ https://togetter.com/li/1103178 @togetter_jpさんから