柳生宗矩(将軍家兵法指南役/62歳)、格ゲーを語る
あと、宗矩の「兵法家伝書」、十兵衛の「月之抄」ときたら、石舟斎の「兵法百首」も紹介しておかねばなあと。石舟斎が自身の兵法を歌にして詠んだものなのですが、色んな意味で面白くてグー。 【やる夫で学ぶ柳生一族(外伝) 「石舟斎兵法百首」】 tagenmatome.blogspot.jp/2009/11/blog-p… pic.twitter.com/XHTJSm5sof
2017-03-17 03:58:36なお、セルフメタ突っ込みもある模様
尤も、家伝書の前置で「まあゲームは面白いけど、いいオッサンが仕事サボってやり込むのはどうかと思うから、そこは弁えとけ。ていうかお前ちゃんと仕事しろよ。ショタにドハマりしてる場合じゃねーぞ」とか書いたりしてるので、宗矩の「直接書いてないけど色々苦労してるんだろうなこの人」感半端ない
2017-03-11 22:55:36@ya8low まあ、史料を追う限り、十兵衛もそこまで駄目かと言うとそうでもなく、当時の旗本として人並程度のことはできてるので、正直、偉い親を持つと普通の子は大変、というとこなのかなーと。兵法の腕はあるだけまだめっけもんなのでしょうけど。
2017-03-12 01:53:35「兵法家伝書」という伝書は、日本の最高権力者に対して宛てられたものであるので、当時の政治状況とか柳生宗矩の政治的立ち位置とか柳生家の状況とか家光の性的嗜好とか色々踏まえて読むと、無闇に面白さが増幅されまくるのが愉快痛快。伝書単体だけで読んだ後でも何度も楽しめてベネ。
2017-03-11 23:02:37例えば、家光の性的嗜好と、以下のような彼の恋愛遍歴を知った後、「人の心も、物にうつればあらはれ見ゆる也。ちご若衆に心をうつせば、やがて人が見しるなり」てな一文を家伝書内で見つけてしまうと、「あっ(察し)」となること請け合い。togetter.com/li/376248
2017-03-11 23:15:01宗矩さん、結構メタいことも言ったりするので、割と油断ならぬというか、いきなり真顔になって現実を語るのはやめてさしあげろ的な趣がある。「対戦で煽りまくってボコボコにした相手がどう見てもヤクザだったら、その後、どうなると思う?そういうことも考えとけ」みたいことも言ってたりするしなあ。
2017-03-11 23:29:43柳生宗矩は如何にして暴漢を召し取るか
ことのついでなので追記すると、相手にケガを負わせることなく手加減しながら制圧する、というドラマのような真似ができるのは武術の達人か、よほど腕力体力反射神経に勝った人だけです。シロウトや心得のない人ほど夢中で抵抗するのが精一杯で手を出した人間の状態など考慮する余裕はないです。
2017-03-11 22:14:48@atsuji_yamamoto うちの師範も護身術教える際によくいわれますが、「相手の身を案じてはいけない」「必ず情けを残さずに(折れ・極めろ)」。興奮してる相手はアドレナリン出まくってるから、少しくらいの打撃や痛みは感じないから本気でいけとよくいわれます。
2017-03-12 02:01:08@atsuji_yamamoto ですね。組んでる状態になって殺されるなら殺すってなったら眼を狙う感じですかね・・・
2017-03-11 22:30:21この辺は十兵衛の「月之抄」でも言及があったなーと。親父殿(宗矩)曰く、 「誰かを捕らえる時、元気なままだと暴れて大変だから、とりあえずボコれ。 動かなくなるまでボコれば捕らえるのも簡単じゃろ?」 だそうで、直接の仕合の記録こそないけど、絶対色々やってるよなーこのおっさん。 twitter.com/atsuji_yamamot…
2017-03-14 02:59:43こないだの「一度殴ったら即死コンボに持ち込め」という話も、「途中で攻撃が途切れたら、その刹那、相手が反撃してきて、一気にひっくり返されるかもしれんから、動かなくなるまで攻撃の手を緩めるな」という理屈があっての話ですし喃。今更ですけど、やはり前提が「殺すか殺されるか」なのよなあ。
2017-03-14 03:04:15「勝負は一瞬でひっくり返り得る。絶対などない」 「だから常に稽古し、昨日より今日、今日より明日、強くなる」 「そして、その強さを常のものとして過ごせる境地こそ至上」 「強さに果てなど無いものだ」 こういう如何にも求道者的なことも言ったりするのが、宗矩という御仁の面白いところ。
2017-03-14 03:16:51「他人を捕らえるなら、とりあえずボコれ」と言うのと同じ口から「強さに果てなどない。だから常に稽古するのだ」という言葉も出る。ここらは兵法が実用の術であり、同時に芸道でもあった時代の人間だからという感がある。この辺の渾然具合はやはり面白いなあと。
2017-03-14 03:23:25宗矩「隙は突くものではない。作るものだ」
FGO、明日から沖田ピックアップですが、創作世界の沖田(というか人斬り系キャラ)はこんな風に「隙があったら斬る。油断してる方が悪い」てな感じの言動をする事が多いですけど、その隙や油断を作ることについては場の雰囲気任せなとこがあって、割と雑であるな。土方辺りは例外かもですが。 pic.twitter.com/PLBuGK825Q
2017-03-15 01:09:46家伝書だと「隙や油断というものは、あるところを突くのではなく、自ら作り出すものだ」というのが前提なので、隙がないからこの場は引く、という塩梅のシチュエーションは、「すぐ諦めんなよ!何でそこで諦めるんだよ!やれるやれる!絶対隙作れるって!」と当方の脳内修造がワーニングする趣である。
2017-03-15 01:19:08なお、家伝書で説かれた内容にかなり沿った兵法はこれ。なお、この一本立打法で隙を作ってしまった謎の刺客は次のページで一本取られる模様。まさに乙。 pic.twitter.com/ViUnyFR4yZ
2017-03-15 01:57:13まあ、絵面のインパクトが目立つ一本立打法ですが、兵法家伝書に「表裏は兵法の根本也。表裏とは略(はかりごと)なり」「おもひもかけぬ事をしかけて、敵をおどろかすも表裏也、兵法也」とあるので、江戸柳生系新陰流的に間違ってないのは本当だったり。「自ら仕掛けて隙を作り、そこを打つ」訳ですし
2017-03-15 02:15:12