映画「息の跡」の佐藤貞一さんが著した"The Seed of Hope in the Heart"まとめ:その2

実は「其の弐」もあるのだよ。 じっくりと読んで、陸前高田の「佐藤たね屋」の佐藤貞一さんの思いを感じてほしい。なぜ英語で書いたのか…。 そうそう、佐藤さんのギターの演奏もすごいですよ。
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ふぅ リボベジではありません @PzlSJDp6RFY437G

1-4章21 村上さんは毎年新年会を開いてくれ、皆、お酒を飲み虎舞いを踊って大いに楽しみました。虎舞いは悪霊を追い払うと言います。でも津波はきてしまった。何もかもなくなった。たくさんの人がこの世に後悔を残したまま別の世界へ逝ってしまいました。生き残ったものは、ただ、ただ、寂しい。

2017-05-16 19:27:47
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息の跡 佐藤さんの本 陸前高田の海仙人さんが返信をくださいました。当初、母語で書くのがつらいとおっしゃっているものを、こんな形でアップしていいものか、ためらいの気持ちがありましたが、今は日本語で伝えることができるのなら、それがこの本を手にしたものの役割ではないかと思っています。 twitter.com/Fumihiroono/st…

2017-05-17 09:29:10
Fumihiro Ono @Fumihiroono

@PzlSJDp6RFY437G 気仙川を瓦礫に捕まり、上陸に3キロ、下流に5キロ流され助かった女子高生もいました。周りには力尽きて沈んでいった多くの人がいました。いろいろ思い出しますが、少しでも多くの人に知ってもらいたい事がたくさんあります。

2017-05-16 19:54:42
ふぅ リボベジではありません @PzlSJDp6RFY437G

@Fumihiroono 助かってよかったですね。つらかったですね。そういう思いを抱えて生きていらっしゃる方がたくさんいらっしゃるんですね。せめて忘れない・繰り返さないことが、当事者ではない私たちなりの供養なんですね。

2017-05-17 09:32:11
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息の跡 佐藤さんの本 お店を出てコンビニに。沿岸にはすでに津波が押し寄せていましたが、佐藤さんはまだ、そのことを知らないでいました。でも、周囲の様子は変わりつつありました。 1-5章1 コンビニ周辺(海から約4.5キロメートル)

2017-05-18 09:10:04
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1-5章2  お店を出て佐藤さんは国道340号線を走っていました。ラジオからは「津波の高さは3メートルです。注意してください」という冷静な口調の呼びかけが繰り返し流れてきました。山間部を抜けたところにコンビニがありました。

2017-05-18 09:11:45
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1-5章3 停電で店内は薄暗く、品物は散乱していましたが、お店は営業していてお客さんはコーヒーを飲んだりタバコをすったりしていました。パニックという感じではありませんでした。  その時、佐藤さんはハウスのことを思い出しました。停電でハウスの苗が全滅してしまうのではないか…

2017-05-18 09:12:46
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1-5章4 ハウスにはたくさんの野菜苗があり、電気で加温していました。最低気温が5度以下になると多くの苗が枯れてしまいます。苗は貴重な収入源ですし、佐藤さんが考案した独自の接ぎ木の方法で育ているものもありました。これを見捨てることはできません。

2017-05-18 09:13:37
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1-5章5 「店に寄って苗に毛布をかけてくるわ。すぐに戻るからここで待ってて」「冗談言わないで!苗と女房とどっちが大事なの!」奥さんはえらい剣幕でした。口論している間に、少しずつ道が混み始めました。ドライバーたちが落ち着かない感じで妙な空気が漂っています。何かが変でした。

2017-05-18 09:15:32
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1-5章6 すぐにここを離れよう!」今度は佐藤さんが奥さんにそう言いました。しかし信号が消え、車がつながっていてなかなか道に出ることができません。そうこうするうち、一台の車がスピードを落として間に入れてくれました。そのドライバーに頭を下げ、道に出てお母さんの家へと急ぎました。

2017-05-18 09:16:13
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1-5章7 「早く逃げるんだ。早くここから離れるんだ」そう思う一方で、3メートルくらいの津波が山の向こうの海から4.5キロも離れたところまで到達するものだろうか、とも思っていました。車でテレビをみたドライバーは津波が10メートルを超える恐ろしいものだということを知っていました。

2017-05-18 09:16:54
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1-5章8 貴重な情報を得た彼らはとにかく速く走っていました。非常時に誤った情報は致命的です。佐藤さんたちは普段よりずっとスピードをあげて走りましたが、2人とも大津波が沿岸の町を襲いだしたことをまだ、知りませんでした。  数分後、津波がコンビニ周辺地域を襲います。

2017-05-18 09:18:34
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1-5章9 津波は川を遡上し堤防を越え川沿いの建物を破壊しました。下水処理場が壊れバキュームカーが流され悪臭がしました。プロパンガス工場もやられてガスのシリンダーが流れていきました。津波はトンネルを抜け、吹き出した海水で田んぼより2メートルくらい上を走る線路も壊れました。

2017-05-18 09:23:46
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1-5章10 怪物は田んぼを通ってより低い場所へと向かいました。大量の汚泥が流れ込み、トンネルの中は瓦礫と遺体がまるで雪の吹きよせのようになっていました。コンビニの建物は骨組だけとなり、開いたドアから瓦礫が流れ込み、車が叩きつけられていました。

2017-05-18 09:24:36
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1-5章11 たくさんの買い物客が駐車場周辺で亡くなり、40人以上の遺体がこの近くで見つかったそうです。海から4.5キロも離れた場所に津波がくるなんて、誰も考えなかったことでしょう。  近くに住む女性のお客さんは家にいましたが、あまりに突然の津波に動けなくなってしまいました。

2017-05-18 09:27:55
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1-5章12 彼女は旦那さんにひっぱたかれ、襟首をつかまれて引きずられるようにして丘に駆け上って無事でした。他にも立ったまま体が麻痺したように動けなくなったり、倒れかけたところを男性に助けられるなど、女性は恐怖に敏感なようです。

2017-05-18 09:28:27
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1-5章13 女性は悲しみを隠すことなく声を出して泣いていました。対して男性は耐えようとします。目を赤くしながらも人前で涙をこぼすまいとします。男性だって悲しくないわけではありません。でも、おそらく災害に対して闘争本能をかき立てられるようなところがあるのではないでしょうか。

2017-05-18 09:31:17
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1-5章14 佐藤さんは、津波の後の自身を振り返りそう考えます。平和なときは、女性が強い。こうした本質的な違いがあるにしても、男女はその違いを尊重しあって、とくにこうした危機のときには力をあわせなくてはいけません。

2017-05-18 09:32:02
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1-5章15 とにかく佐藤さんたちは逃げのびした。もし、お店に戻っていたら佐藤さんも駐車場で待っていた奥さんも命はなかったろうと思うと恐ろしさで震えがとまりません。   奥さんが恐怖に敏感で地震直後に家を出て、店に戻るという佐藤さんを怒ってとめてくれれたおかげで助かりました。

2017-05-18 09:34:46
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1-5章16 災害で何がどうなっているかわからないときどうするか。臆病である=慎重であることもとても重要であるという教訓です。

2017-05-18 09:36:52
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息の跡 佐藤さんの本の続き。 佐藤さんの目には、のどかで美しい陸前高田の最後の風景が映っていました。 1-6章1 ガソリンスタンド周辺(海から約5.5キロメートル)

2017-05-19 10:18:03
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1-6章2  コンビニを出て再び国道340号線を走る佐藤さん。外にはいつも通りの風景が広がっていました。右側には武家屋敷の趣を残す白壁の家。門には大きな盆栽のような見事な松があります。左側には田んぼが広がり、気仙川に注ぐ用水路の流れは穏やかでした。

2017-05-19 10:18:40
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1-6章3 「普段通りだけど、落ち着かない」と奥さんがつぶやきました。  前方にガソリンスタンドが見えました。メーターを見るとガソリンがほとんどありません。「ガソリンは必要よ。給油しておきましょう」。佐藤さんはガソリンスタンドに入ろうとスピードを落とします。

2017-05-19 10:20:26
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1-6章4 でも…。佐藤さんは考えます。いったい停電しているときに給油できるものだろうか。ここは本当に安全なのだろうか?先に進むラインに戻るかガソリンスタンドに入るか悩みます。「とにかくガソリンはいるわよ。何があるかわからないんだから」と奥さん。早く決断しなくてはいけません。

2017-05-19 10:21:58
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1-6章5 そのとき海の方から何かが近づいてくる気配を感じました。後ろの車がクラクションを鳴らします。ドライバーはノロノロ運転にいらだっていたのでしょう。「先に進もう。ここを出よう」スタンドに数台の車がとまっているのを見ながらアクセルを踏みます。

2017-05-19 10:22:57
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1-6章6 このときは震災後、ガソリン不足が全国的な大問題になることは知りませんでした。津波がここに迫っていることも。  数分後、津波がガソリンスタンド周辺を襲いました。こんなところまで堤防はつくられておらず津波はあっという間に田んぼを覆いました。

2017-05-19 10:26:53
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