雨降りだからミステリでも勉強しようか(仮)
@junk_land まあ、極論すると「ニンゲンヲエガカナイ」のがミステリの本分だと思うんですけどねえ。「死」を概念ではなく「死体」(オブジェクト)として他のモノと同様に扱ってみましたという近代的な流れかと。「者」を「物」として扱うからこそ「死体」が手頃だし、カガクテキなアプローチも必要になるという。
2017-07-16 08:50:20雨降りだからミステリでも勉強しようか(気まぐれ本格派)。「ミステリを「~殺人事件」で括ってしまう前に――「死」(概念)から「死体」(オブジェクト)へ( togetter.com/li/921709 )の蒸し返しになるが、概念とオブジェクトは混ぜるな危険としか言いようがない。(続
2017-07-16 11:41:36承)ミステリにおいて「人間が描かれていない」は冗談抜きで褒め言葉だと思う。「人間が描かれていない」の最大の問題点は「誰が何を描いているのか」がすっぽり抜けていることにある。結論から言うと作者が描いているのは読者にどう解釈されても良い「人間」の言動や行動そのものだ。(続
2017-07-16 11:42:06承)「人間」の言動や行動そのものに「意味」を与えてその人なりのストーりーを紡いでいるのは他ならぬ読者本人だということを棚に上げてはならない。もう、何十年も思索し続けてきたが、思い違いをしているのは「人間が描かれていない」と評する書評家サイドだ(断言)。(続
2017-07-16 11:42:27承)読者にどう解釈されても良い「人間」の言動や行動そのものを描くからこそ真相が開陳されることによって「驚き」が生まれ、その描き方がフェアであったかどうかが初めて問題化する。ミステリだからフェアでなければというのは表層をなぞっているに過ぎない。(続
2017-07-16 11:42:51承)極論、描かれている「人間」の言動や行動から「人間を描いていく」役割は読者に割り当てられており、ココがミステリと非ミステリの「分水嶺」ということになるだろう。「人間が描かれていない」という書評家は己の役割を放擲しているのだ。(続
2017-07-16 11:43:12承)むろん「「人間」の言動や行動そのものを描く」やり方には作者個々の認識や手法が反映される。ヒントもそうでないものもフラットに描くクイーン、心理描写をしないハメット、行動と言動で描くガードナーと様々だ。そこからポイントを抽出して真相を思い描くのは読者サイドである。(続
2017-07-16 11:43:43承)本格やらハードボイルドやら縦割りに分類して満足しているのではなく、それがどういう必然性から生じてきたかを俯瞰してみて欲しい。それは対立概念ではなく作者と読者の力関係をどう平準化するかという手法の違いに他ならない。(続
2017-07-16 11:44:06承)大切なのは「読者」の作品への関与を「可視化」していくことだろう。「人間」を描いているのは読者であり、ホームズ=ワトソン・タイプの手法が優れているのは「わたし(読者)=ワトソン=記述者(作者)」を定式化したことによる。
2017-07-16 11:46:19@jinensai 【本日の空論】なるほどなあ、と思いつつも、私は夢想するんです。本格には「本格なりの人間の描き方」があるのではないかなあ、と。たとえば驚天動地の、どうにも非現実的なトリックを、作中でリアルなものとして読者に感じさせ、彼を本気でドキドキさせワクワクさせるには、作者のコマにすぎない……
2017-07-16 23:55:46@jinensai 作り物キャラクタたちでは難しいのではないかしらん。もし、そんな登場人物しかでてこなかったら、「まあ、本格だからね」と多少の諦めとともに読み進めることになってしまう。でも、本当はそんな妥協はするべきではないのではないでしょうか。私たちは、ヘンテコリンなトリックを、奇妙奇天烈な名……
2017-07-16 23:56:35@jinensai 探偵を、本を開いているいっときの間だけでも確固たるリアルと感じたいし、本気で怖がりドキドキしたいわけで。ならばわたしは、それを全力で作者さんに求めたいのです。謎と謎解きのためだけに作られた徹頭徹尾ツクリモノの登場人物に、絵空事の世界に、命を吹き込んでもらいたいのです。「そうい……
2017-07-16 23:57:29@jinensai うトリックがアリの世界を生きる血の通った人間」として描いていただきたい。そして、それこそがおそらく(本格ミステリ的に)「人間が描けているということ」なのでしょう。そう考えていくと、良き本格作家は誰よりも人間を描くことに長けているべき!という洒落にならない結論も導き出されますが……
2017-07-16 23:58:43@junk_land おはようございます。体力の限界で昨夜は12時前に就寝しておりました。一連の趣旨はいちいいちごもっともで書き手の一人として身の引き締まる思いです。ミステリにおける「人間」の描き方は斯くありたいですね…。私が問題視しているのは「人間が描かれていない」という評の「主語」ではありますが。
2017-07-17 06:38:40@junk_land 便利に使い倒しているように思うんですよ。「人間が描かれていない」と感じた「主語」は本来言った御本人で、自身の「感性」でしょう? という視点が丸ごと抜けているんですね。「私は気に入らないし納得もしない」の言い換えでしかないのに、「一般論」の姿を借りてバッサリ書き手を斬るのですから。
2017-07-17 06:39:34@junk_land 感性が合って面白く読んでくださる読者さんも中にはいることでしょう。その読者さんにとっては同じ文章が「人間が描かれている」ことになるわけです。つまり「人間が描かれている(いない)」を決定している主体は読む側ですよというのを一旦極論として突きつける必要を感じたわけです。
2017-07-17 06:40:15@junk_land 読み手の立場から言い換えると、その作品を楽しく読めてない原因が自分自身のせいかも知れないという考慮を頭の片隅にでも入れておきたいんですよね。ミステリの再読のススメを推奨してるのも、一読ぐらいで「人間が描けている(いない)」の判断ができるわけがないからです。
2017-07-17 06:50:24