読売新聞の大学入試を語った本を読んだら、新聞記者のレベルのやばさと日本の人文教育の敗北を思い知らされた、という話。
「日本のペーパーテスト重視は科挙が―」って話が書いてありましたが、日本って最も真面目に中国を真似した奈良・平安時代初期ですら実力より世襲を優先してたはず(ちょっと記憶怪しい)なので、この辺の認識もたぶんおかしいと思います。
2017-09-01 00:06:42でさ、読売新聞教育部が勧める新しい入試について一言で反論するなら「んで、そのような試験を受けてちゃんと評価に値する中高生って日本にどれだけいるの?」って話ですわな。
2017-09-01 00:07:35部活動と学校行事が日々の生活に詰まっていて休みがまともにない日本の中高生には、学力試験の成績以外に大学入試で問われる(べき)能力に差異なんかないです。
2017-09-01 00:08:47大学のオープンキャンパスや資格試験の受験を部活動に邪魔されたなんて話はいくらでもあるわけで、そんな現実の下ではペーパーテストの成績以外に違いがないんだからペーパーテストしかしない、というのは一定の合理性があります。
2017-09-01 00:09:52韓国のとある学校の場合、放課後の活動は70種類ほど用意しているとこの本では解説していましたが、自分の通っている学校の部活動という枠以外の活動が許されていない日本の中高の実態知ってるんですかねえ、読売新聞教育部さん?
2017-09-01 00:11:17他にも高校生向けの、新しい大学入試を視界に入れた試みを紹介していますが、たぶんそれの対象になってる高校生日本の全高校生の1%もいないですよ、そんなものを新しい大学入試のスタンダードにするなと言いたいです。
2017-09-01 00:12:40だから「日本の大学入試を間違っている」ならその後の「ふさわしい大学入試」に日本中の高校生が対応できないといけないのですが、現状それができるのが意識の高い大学に日帰りで行ける高校生ばっかりというのがもう何を言っているのやら状態ですね。
2017-09-01 00:13:43東大の推薦入試が「定員3000人のうち100人、足りなかったらその分は一般入試に回す」となっているのは要するに日本の高校生のうちそういった物差しで評価できるだけの何かをもっている子供がそれくらいの割合しかいないってことだと思いますよ。
2017-09-01 00:15:15アメリカ式の大学入試を日本で採用させたいなら、まず部活動による拘束を緩和して、その分多様なことを学ぶ時間と場所を生徒に上げないといけないんですが、これたぶん中高の教育関係者は嫌がるだろうなあ……
2017-09-01 00:16:28この辺の話題までちゃんと視界に入れずに先進的な高校生数十人ぽっちを相手にした事例しか紹介してない辺りも読売新聞教育部のやばさが伝わってきます……。
2017-09-01 00:17:32とまあこのように、ほかにもいろいろ書かないといけないことはあった気がするのですが、とりあえず今思い出せてツイッターで吐き出せる限り、読売新聞教育部の大学入試に関する認識をおかしなところを吐き出せるだけ吐き出しておきました。
2017-09-01 00:21:29本当に、歴史的・社会的文脈を一切無視して「ぼくのかんがえた最強の大学入試」(あ、アメリカの猿真似かw)を勧めてくる間抜けさにはあきれ果てるほかありません。
2017-09-01 00:22:36このような間抜けな意見が大手を振って通らないようにするためには、やはりもっと大学の文系、特に人文系の教育はしっかりしてほしいと思います。
2017-09-01 00:23:41なお、この紹介した本には一個だけいい点があって、それはアメリカ、韓国、台湾の大学入試をきちんと取材して紹介できているという点です。これは評価したいです。
2017-09-01 00:24:35なんか24時間経ってみたら結構好評だったようですので、書き忘れたこともあるしtogetterのまとめへの追加したいことを連投します。
2017-09-02 00:15:38何かっていうと読売新聞教育部を人文学の素養がないと罵倒しているわけですが、当の私もこのまとめの中でちゃんと話題の本を引用せずに自分がまとめたことだけ書いているという……
2017-09-02 00:18:45ただ、図書館で借りて読んでいるので本への書き込みができないことと、そもそも「書くべき内容を書いてない」というのが批判のポイントなのでその辺はお目こぼししてくださいお願いします……
2017-09-02 00:19:29日本の大学生がなんで大学入学後勉強しないかについては、話題の本の中で日本の地方国立大学にやってきた海外の大学の先生がはっきり言っておられます。
2017-09-02 00:21:37