小島寛之氏の測度論的確率論批判は妥当か?

経済学者で数学エッセイストでもある小島寛之氏は著書やブログなどで度々測度論的確率論への批判をしています. しかし,それらの批判は自説を立てるための不当なものに見えます. 今回は1つのブログ記事をピックアップしてその内容の検討を行いました. ここで扱ったのは10年近くも前の記事ですが,最近の著書でも同様の主張をしています.
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paleperlite @paleperlite

僕が批判したいのは,この主張のために不当に測度論的確率論を貶めている点です. 当たり前のことですが,扱う対象が既存の枠組みから外れるのであれば新たな枠組みが必要です. 実際測度論的な枠組みでは定式化できない確率的現象はあります.つまり万能ではありません.

2017-10-12 17:11:47
paleperlite @paleperlite

しかし,測度論的確率論の枠組みは適当に批判をして「もうそろそろいいかげん、確率論の新しい時代に入ろうよ」というような安易な言葉で片付けることのできるものではありません. 測度論的確率論は決して過去の遺産ではありません.バリバリの現役です. 今でもかなり広範に用いられています.

2017-10-12 17:12:42
paleperlite @paleperlite

まとめると,測度論的確率論は確かに万能ではないけれど,汎用性の高い便利な枠組みであって,今でも現役で使われているということです.

2017-10-12 17:22:22
paleperlite @paleperlite

つまり,小島氏の主張が「測度論的確率論は万能ではない」というものならわかるのですが, ・測度論的確率論は人工的 ・測度論的確率論は時代遅れ というような主張を特に有効な根拠もなく主張しているのを問題視しています.

2017-10-12 17:29:30