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ツイートまとめ Erotic Love ~ side S ~ 小夜子・中学三年/前半 【R18】 透と付き合うことになった小夜子。 夏休みになって家に透を小夜子は、別の意味でも透を誘う・・・ 男主人公、透 視点の side T はこちら→ https://togetter.com/li/1177851 1324 pv

 

S-30. 久しぶりの二人の時間
夢乃 @iamdreamers
三年生の二学期が始まった。これから入試に向けてのラストスパート・・・のはずだけれど、周囲はまだまだそんな雰囲気からは程遠い。これから、水泳大会や運動会、文化祭と立て続けに行事があるからかな。今日はその、文化祭に向けての打ち合わせ。 #twnovels
夢乃 @iamdreamers
放課後、家庭科室に行くと手芸部のみんなは既に半分くらい集まっていた。透君も来ている。毎日のようにショートメッセージのやり取りをしているし、電話も二日に一回以上しているけれど、やっぱり直接会うことには敵わない。会った瞬間、自分の気持ちが昂ぶるのが解る。 #twnovels
夢乃 @iamdreamers
この前直接会ってから、十日近く経っているのかな。夏休みの間は週に二日以上は二人でいたから、随分と長く会っていない気分。駆け寄って抱きつきたいけれど、他の部員の手前、その気持ちをぐっと抑えて、当たり障りのない挨拶で済ませた。 #twnovels
夢乃 @iamdreamers
それでも、透君の優しい瞳に見つめられると、自然と綻んでしまう。久しぶりだし、今日はできるだけ一緒に過ごしたいな。 そんな思いとは裏腹に、全員が揃うと三年生と一、二年生に別れてそれぞれ文化祭に向けての話し合いに入った。 #twnovels
夢乃 @iamdreamers
三年生は基本的に一学期で部活動からは卒業して、後は文化祭の展示だけなのだけれど、一、二年生が夏休み明け早々から文化祭の準備を始めるのは珍しい。二学期から(夏休みの登校日もあったから、夏休みから、の方が正確ね)部長になった透君の意向みたい。 #twnovels
夢乃 @iamdreamers
「司さん、聞いてる?」 突然名前を呼ばれて、私は慌てて透君に向けていた意識をこの場に戻した。いけないいけない、今は自分たちのことに集中しないと。 「えーと、何?」 「分担した分、できているかどうか、って話」 白河さんが苦笑まじりに言った。 #twnovels
夢乃 @iamdreamers
「あ、うん、夏休み前に仕上げて仕舞ってある。あ、サイズは私の体形に合わせちゃったけれど」 「よし、じゃ、全員揃っているわけね」 もう一度確かめるようにみんなを見回して、白河さんが言った。 「後は展示方法よね。どうするの?」と言ったのは智理崎さん。 #twnovels
夢乃 @iamdreamers
今年の手芸部の卒業制作は、女の子向けの衣装を一揃いコーディネートした。私が担当したのはスカート。結構可愛くできたと思う。これを文化祭の手芸部の展示物の一つとして飾るのだけれど、その展示方法を決めなくてはならない。 #twnovels
夢乃 @iamdreamers
「机に並べる・・・のでもいいけど、ちょっと、見栄えがねえ」 「コートハンガーに掛けても、様にならないだろうし」 「いっそのこと、文化祭当日に誰かに着てもらえば?」 「その人、一日中家庭科室から出られなくなるじゃない」 「マネキンがあるといいんだけど」 #twnovels
夢乃 @iamdreamers
みんなで意見を出し合うも、なかなか纏まらない。後はこれだけなのに。 「みんな、盛り上がっているようね」 突然別の声が割り込んだ。 「あ、先生」 調理部と掛け持ちで手芸部の顧問を受け持ってくださっている与志水先生が、いつの間にか私たちの後ろに立っていた。 #twnovels
夢乃 @iamdreamers
「何を揉めているの?」 「卒業制作を文化祭でどう展示したものか、みんなで悩んでいたところです」 与志水先生の質問に、白河さんが私たちを代表して答えた。 「そうだ、先生、どこかからマネキンを借りられるアテとかありません?」 木之本さんが先生に尋ねた。 #twnovels
夢乃 @iamdreamers
「マネキン? あなたたちの卒業制作って・・・ああ、子供服上から下まで一式、だったわね」 「子供服なんて言わないでくださいよ〜 せめて中学生向けのお洒落な服とか」 先生の台詞に咲良さんから抗議の声。 「はいはい、ごめんなさい。それでマネキンね」 #twnovels
夢乃 @iamdreamers
「はい、部費で、買うのは無理でも、借りられるといいかな、って」 「確かに、それが一番よね」 先生はちょっと考える仕草をした。 「よし、わかった。私が心当たりを当たってみる」 「心当たり、あるんですか?」 白河さんが先生に聞いた。 #twnovels
夢乃 @iamdreamers
「学校の教師を長年やっていればそれなりに、ね。絶対確実とまでは言ってあげられないけれど、十中八九は大丈夫」 「よかった。顧問が頼りになる先生で」 「忙しくて普段あまり見てあげられないから、これくらいはしてあげないとね」 #twnovels
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「それじゃ、今日はこれでいいかな。何か言っておきたいことある人」 そう言って白河さんは私たちを見回した。 「ないわね。じゃ、今日はこれで解散」 その宣言で、三年生の今日の手芸部の活動は終わった。 「あれ? 先生、下級生の様子は見なくていいんですか?」 #twnovels
夢乃 @iamdreamers
家庭科室の扉へ向かう与志水先生を、咲良さんが見とがめた。 「ええ。活発にやっているようだから、邪魔しちゃ悪いし。並平君じゃちょっと頼りないかな、と思ったけれど、なかなかどうして、しっかりしているじゃない」 私たちの相手をしながら、透君たちにも気を配っていたのね。 #twnovels
夢乃 @iamdreamers
でも、透君を褒められて、なんだか私まで嬉しくなってしまう。まるで自分が褒められたような気持ち。自然に顔が綻んじゃう。 「そう言うわけで、また明日ね」 先生はさっさと家庭科室を出て行った。他のみんなも帰り仕度を始める。 #twnovels
夢乃 @iamdreamers
「凛奈はまだいるの?」 木之本さんが白河さんに尋ねる。 「うん。先代部長として、現部長の最初の仕事を見届けてあげようか、ってね」 「そ。司さんは?」 「え? あ、私もちょっと」 私まで聞かれるとは思わなかったから、少し焦って答えた。 #twnovels
夢乃 @iamdreamers
木之本さんはにんまりと私に微笑んだ。 「わかった。それじゃ、お先」 「じゃね」 妖しい笑みを残して、木之本さんも家庭科室から出て行った。さっきの木之本さん、なんだろう? 手芸部のみんなには言っていないけれど、私と透君のこと、みんな気付いているのかな。 #twnovels
夢乃 @iamdreamers
他の人のいるところではベタベタしないようにしているけれど、隠しているわけでもないから気付かれているのかも。一学期の頃から図書室で二人で勉強している姿を見られていてもおかしくないし。そう思うとちょっと恥ずかしい。 #twnovels
夢乃 @iamdreamers
それにしても透君、格好良い。みんなをしっかり纏めている。普段はあまり“格好良い”感じは受けないのだけれど、こういうところが時々格好良いのよね。惚れ惚れしちゃう。なんて、他人に覗かれたら恥ずかしい思いを胸に見惚れていると、程なく透君たちの活動も終わった。 #twnovels
夢乃 @iamdreamers
白河さんが座っていた椅子から立ち上がって近付く気配を察したのか、透君が私たちを振り返る。 「纏め役は苦手なんて言っていたけれど、なかなかどうして、しっかりした司会ぶりだったわよ、部長」 白河さんが楽しそうな声で言うと、透君は恥ずかしそうに頭を掻いた。 #twnovels
夢乃 @iamdreamers
「やだなぁ、いつから見てたんですか? あ、他の先輩たちは?」 透君は家庭科室を見回した。私たちの打ち合わせが終わってから結構経っているけれど、気付いていなかったみたい。 「帰ったわよ。与志水先生も」 「え、先生もいたんですか。全然気付かなかった」 #twnovels
夢乃 @iamdreamers
先生が来たことにも気付かなかったなんて、本当に集中していたのね。 「活発に議論しているところを邪魔しては悪いから、って、様子だけ見て職員室に戻ったわよ」 白河さんに代わって、私が透君に答えた。 「それで、文化祭に何をやるかは決まったの?」 あ、私も気になる。 #twnovels
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