台湾産ラノベとか感想まとめ2
『什麽?有機娘!?』(なに?有機娘!?)台湾角川。肥満によって徴兵を免れた史非宇はヲタク気質が災いして就活に失敗、折しも祖父の危篤で田畑を受け継ぐことになるが、キャベツ畑で美少女を拾ったことが田舎を巻き込んだ騒ぎに発展していく。 pic.twitter.com/IyOe5n6RPy
2016-05-31 15:29:20『什麽?有機娘!?』は肥満によって徴兵を免除されるも就活に失敗し、田舎に戻って祖父の田畑を受け継ぐ決心をしたヲタ主人公が、慣れない農業に苦心しながら成長する姿を描く一方で、キャベツや犬といった擬人化美少女を軸にしたコメディ作品。比率は農業5:萌え3:イベント2といったところ。
2016-05-31 15:32:43『什麽?有機娘?』の後記で作者が冗談めかして書いているように社会問題化している台湾の農業に注目が集まるようにとの願いが込められた作品で、台湾の農家の間取りや農作業の手順などがわりと細かく描かれる。反面、物語を動かすイベントには農業はあまり関係しないのが残念といえば残念なところ。
2016-05-31 15:35:26結構淡々としたシナリオで正直なところそれほど大きな起承転結はないので楽しみ方によって評価が分かれるかも。主人公が肥満で徴兵免除されたり、廉価な化学肥料によってトラブルが発生したり、日治時代の農村から残る思い出に触れたり……外国人からするとちょくちょく目を引くシーンは多い。
2016-05-31 15:38:57『什麽?有機娘!?』のヒロインはキャベツ(高麗菜)から生まれたので麗子という名前で主人公と暮らし始めるんだけど、アニヲタの主人公が興味を惹こうと見せたアニメが『夜明け前より~』で顰蹙を買ったりするシーンなのはちょっと笑った。伝説のキャベツは台湾でもネタとして定着しているんすな。
2016-05-31 15:44:39んで『グリザイアの果実』のキャベツ食うシーンでヒロインが元気を取り戻すという……こうしてみると割と『什麽?有機娘!?』「キャベツがヒロイン」で一貫してる作品かも知れない。ユニークはユニークだけど展望のあるガジェットなのだろうか…… pic.twitter.com/ojxP6bvBdb
2016-05-31 15:48:37農作業でぜい肉を落とした主人公が麻薬に手を出した村のかつてのいじめっ子に畑を荒らされた復讐にボコボコにするくだりは割と好きよ。分かりやすくて。
2016-05-31 15:50:12甜咖啡『在座寫輕小說的各位,全都有病 (3) (4)』
1, 2巻の感想はまとめ1にあります
『在座寫輕小說的各位,全都有病3』(ライトノベルを書いてる奴らは全病んでる)尖端出版。シリーズ三巻目。より良いラノベを書かなければ死ぬという極限状態をストレスなく読者に実感させバトル物としてちゃんと成立させる構成の妙はもはや神業。 pic.twitter.com/2vdO0gpatZ
2016-06-04 19:42:33ほんまこれは日本で出して欲しい……いや出したい。主人公たちの書くラノベが劇中世界において対戦者の作品を確実に上回っていると「納得させられる」奇妙なロジックに騙される感覚は読めば読むほど他ではちょっとない快感。
2016-06-04 19:55:12『在座寫輕小說的各位,全都有病』(ラノベを書いてるお前らは全員病んでる)四巻読み終わった。「次回はシリーズ最高の出来になる」ってあとがきのマイクパフォーマンスも素晴らしい。ネット小説畑出身の作家らしい、作者とファンの一体感を重視する姿勢が伺えますね。 pic.twitter.com/NMeOLkYVNk
2016-10-01 08:19:58「次回はもっと面白くなる」だとか「絶対に面白いから買ってくれ」ってあとがきやsnsでパフォーマンスしてみせる姿勢は日本のラノベだと珍しいけど(向こうでも少数派だけど)何より盛り上がっていいわ。期待はずれだったらそれはそれで騒げるし期待通りなら大満足、本来損はないはずだけどね。
2016-10-01 08:22:00值言『終身保固的女僕與容易崩壞的我 (2)』
んで次がこれ。前回ツイートした「好感度が0になるとヒロインの頭が破裂する」というハートフル学園ラブコメで新人賞を獲得した値言さんが送る「痛覚のあるロボットが主人公」というこの世の理不尽を押し固めたような設定が光るシリーズ第2弾。 pic.twitter.com/G2RiDRGye9
2016-06-04 20:09:411巻の感想はまとめ1に
『終身保固的女僕與容易崩壞的我』(終身メンテのメイドと壊れやすい僕)台湾角川。近未来、中古のメイドロボットを販売する店を舞台にロボット三原則に振り回されるメイドロボットとその持ち主たちの群像劇を描くシリーズ二作目。 pic.twitter.com/xpk6PNjXIK
2016-06-06 21:04:34『終身保固的女僕與容易崩壞的我』のメインテーマはロボットが人間社会に溶け込んだ世界における「人間」の定義とは何か、なんだけど、ロボット三原則の新解釈に絞られていた前作と打って代わり、二作目では曖昧になって行く機械と人間の葛藤がミステリ仕立てで描かれていく。
2016-06-06 21:10:06様々な人間のように振る舞いたがるメイドロボットたちが登場するけど、特に印象に残っていたのは治療のため大脳を機械化した少女が遺産相続権を争うエピソード。ロボット三原則が通用しないことで人間性を証明するシーンから人間とロボットの関係の曖昧さを浮彫にしていく構成はなかなかゾッとする。
2016-06-06 21:19:34『終身保固的女僕與容易崩壞的我』に関しては色々と書きたいことあるけど感想がまとまらない。基本的にハッピーエンドだから読後にレビューでチクッと言いたいような穴が見つかるんだけど、見越したように伏線として全て回収されてしまうので最終的に「おもしろかった」としか言う事がなくなってる。
2016-06-06 21:31:09