なぜマンガは新書判が多いのか? 〜コミックスの判型の流行と変遷〜

無知で無防備な私のひと言から始まったやりとりが、日本のマンガ研究の泰斗たちによってみるみると充実していった様をまとめてみました。改めて見るとほとんどのツイートが私へのリプライでもったいない! マンガ研究の一助になればこれ幸いです。だいぶ長くなってきたのでつまみ読み推奨。
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【疑問1】なぜマンガの判型は新書判が多いのか?

そもそもの始まりは素朴な疑問

小田真琴 @makoto_oda

そもそも新書判がマンガに適した判型なのかってところからして疑問。いつのまに、どのような理由で、新書判がスタンダードになったのだろう。

2018-01-13 01:33:23
リンク www.mangazenkan.com マンガ本コミックのサイズ(判型)一覧 | 漫画全巻ドットコム マンガ本の大きさ(判型)を解説。文庫版、新書版、B6版,A5版,ワイド版,B5版,A4版の違いを、コミック本のサイズを例にお伝えします。マンガを買う際の参考にお使いください。 1 user 2
小田真琴 @makoto_oda

小中学生のお小遣いでも買える価格で、ってことだったのかなあ

2018-01-13 01:36:07
小田真琴 @makoto_oda

あ、新書判は子どもの手でも読みやすいように、という配慮でもあるのか

2018-01-13 01:42:03

小学館・ゴールデンコミックスとコダマプレス・ダイヤモンドコミックス

ヤマダトモコ @yamatomo413

マンガ界の隙間家具(太いけど)。マンガ展、マンガライター、マンガ講師などの仕事をしてます。たまーに更新するブログはこちら。「トモコメモ」yamadatomoko.sblo.jp *私のツイートをRTしてくださる方は一瞬待っていただいたらよいかも。ツイート後すぐ誤打に気づき削除再送することが多いです。

mixi.jp/show_profile.p…

ヤマダトモコ @yamatomo413

@makoto_oda これ、私もよく考えます。文庫より大きくて、でもコンパクトで子どもでも扱いやすいからかなーと思ったりしたことも。ちなみに新書版コミックスが定番になったのは1967‐8年頃、小学館のゴールデンコミックス(66年刊行開始)がきっかけらしいです~。

2018-01-13 10:18:08
ヤマダトモコ @yamatomo413

@makoto_oda ゴールデンコミックスではなく、ダイヤモンドコミックス(コダマプレス)だったかも。いずれにしてもこの2つのレーベルは青年向け中心の刊行で、ゴールデンはカムイ伝が最初に刊行されました。ただ青年向けはその後B6判で定着して、子ども向けと(女性向けも)は新書判というイメージがありますね。

2018-01-13 10:29:07
加山竜司 @1976Kayama

フリーライター。文春オンラインや「週刊文春エンタ+」でマンガに関する記事を書いています。 後藤邑子著『私は元気です 病める時も健やかなる時も腐る時もイキる時も泣いた時も病める時も。』(文藝春秋)構成。 文春オンライン:https://t.co/jpbJ2UFwPV Yahoo!ニュース(個人):https://t.co/A9vMlbf9v1

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加山竜司 @1976Kayama

@makoto_oda たしか竹熊健太郎さんがご著書(『マンガ原稿料はなぜ安いのか?』だったと記憶してます)のなかで、コダマプレスのダイヤモンドコミックスというシリーズがマンガの新書サイズのはしりだと書かれていたかと思います。

2018-01-14 01:57:21
加山竜司 @1976Kayama

@makoto_oda コミックスで収益をあげるビジネスモデルについては、オイルショックの影響があったのではないかとの竹熊さんの推論が、強く印象に残っています。

2018-01-14 01:59:33
加山竜司 @1976Kayama

@makoto_oda 竹熊さんの本が本棚にあったので確認したところ、該当箇所はP.47~51でした。参照および引用されるのでしたらご参考までに。

2018-01-15 02:08:40
ヤマダトモコ @yamatomo413

@makoto_oda 私がコダマプレス・ダイヤモンドコミックスがマンガの新書ブームのきっかけだという指摘を読んだのは、米沢嘉博さんの『戦後少女マンガ史』(新評社/1980年)だったかと思います。これもかなりうろ覚えですが(^^;) amazon.co.jp/%E6%88%A6%E5%B…

2018-01-15 04:47:45

1960年代の「新書ブーム」

池川佳宏 @saikifumiyoshi

熊本大学の教員となりました。ツイートはマンガ研究、雑誌データ、手塚治虫、食べ物、温泉、クイズ、将棋が中心です(発信内容は個人の見解です)。 ↓お仕事履歴、論文書き、登壇など saikifumiyoshi.hatenablog.jp

池川佳宏 @saikifumiyoshi

@yamatomo413 @makoto_oda 「マンガの新書判の定番化」の小学館のゴールデンコミックス説について、小学館の方がそう証言しているのは聞いたことありますが、時系列その他に疑問があるので、説のひとつと考えたほうがよいと思います。また、当時マンガに限らず「新書」自体がブームだったということが背景にあります。

2018-01-13 10:30:03
鈴木淳也『大友克洋全集解説』5冊目刊行 @JunyaTheSphere

■大友克洋研究 Otomo Katsuhiro Researcher/Archivist【https://t.co/NJxBjDDvtK】■RUSH mania【雑誌『beatleg』writer(休刊)/web https://t.co/P86i1bTpkc (休業)】■ラーメン愛好家 ■杖■Molecular biology

https://t.co/t3cSUsru6b

鈴木淳也 新刊『大友克洋全集解説2BWW』 @JunyaTheSphere

@saikifumiyoshi @yamatomo413 @makoto_oda KAPPA BOOKSのミリオン達成などで60年代初頭からブームになったことがマンガ界にも影響したのではないかということでしょうか。

2018-01-13 10:32:37
リンク Wikipedia カッパ・ブックス カッパ・ブックスは、光文社により、1954年から2005年まで発行された、ソフトカバータイプの新書レーベル。名称の由来は、日本の想像上の動物である河童(かっぱ)から来ており、「カッパは、いかなる権威にもヘコたれない。非道の圧迫にも屈しない。なんのへのカッパと、自由自在に行動する。その何ものにもとらわれぬ明朗さ。その屈託(くったく)のない闊達(かったつ)さ。裸(はだか)一貫のカッパは、いっさいの虚飾をとりさって、真実を求めてやまない。たえず人びとの心に出没して、共に楽しみ、共に悲しみ、共に怒る。しかも、つね 2
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