再三濱口桂一郎先生が指摘しているように、日本企業っていうのは高度成長期以降、職に人を当てはめるのではなく、人に職を当てはめるメンバーシップ型雇用を進めてきた。
2018-02-27 20:56:11メンバーシップ型雇用ってのは従業員に対して無限定の職務(どんな仕事でも、いつでも、どれほどの仕事でも)を与える代わりに手厚い雇用と将来的な昇給を保証するもの(新卒採用から定年まで居続けるメンバーに仕事を割振るので仕事が減ろうが増えようが雇用問題は発生しない)
2018-02-27 20:56:11日本の企業社会はこの無限定な働き方と相互補完するように女性は結婚するまで補助的業務、結婚すれば専業主婦というライフプランが標準化され、無限定な働き方の周縁部に置かれるようになったってのが80年代なかばまでの姿
2018-02-27 20:56:11メンバーシップ型雇用において、各個人は無限定な職務を遂行する能力(潜在的なものも含め)、いわゆる職"能"で評価される。これは今やっている仕事とは別の次元で評価されるので頑張ってる感とかで評価されやすい
2018-02-27 20:56:12一方、職に人を当てはめるジョブ型であれば職"務"要件書に定められた職"務"能力で評価されることになり、求められた業務が出来るか出来ないかで判断されるので、解雇問題はわかりやすい。 けども、メンバーシップ型だと、解雇するされるは人格的な問題になりやすい
2018-02-27 20:56:12なんで、日本のサラリーマンは頑張ってる感を出すために職"能"要件書(おそらくそこそこの規模以上の日本企業なら本人は見たことなくてもあるはず)っていう幻影にさいなまれることになる
2018-02-27 20:56:12なにしろ、自分に与えられた職務ってものが定義されていないのだから、裁量なんてものは発生し得ない。 会社として遂行すべき仕事はあるかもしれないけれども、個人に与えられた仕事ってのが存在しないのだから裁量労働が成立するというのは幻想でしか無い。
2018-02-27 20:56:12こんな社会に裁量労働制ってモノを導入したところで、従前からのメンバーシップ雇用社会に飲み込まれて裁量を発揮するような余地なく仕事が増えて終わり
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